イギリスの私立校の学費は高い。
どれ位高いかと言うと、
1学期で£7000-£10,000 (130万円〜200万円)かかる。
年間で400万円〜600万円。
HarrowやEtonの様なパブリックスクールは
年間£50,000 (970万円)程かかるところも。笑
もう笑うしかない。
プラス、給食費、制服代、通学バスを利用する場合はその代金、
寮に入る場合は上記の値段を丸っと1.5倍ほど。
息子の進学先の私立校、課外授業のリストがあって、数えたら年間10個あった。
1つあたり約£550(約10万円)だそう。
うーーーーーん。笑
これ全部行かなくてもいいんだよねっ?
イギリスの私立の学校はほとんど全ての学校に給付型の奨学金制度がある。
イギリスは(日本もかな?)能力があるのに経済的に叶わないというだけで
私立校の進学を諦めなくてはいけない家庭の救済策が充実している。
学力テストのランキングの上位校ほど予算が多い傾向にあって、
それはどうしてかというと、成功した卒業生が多額の寄付をするかららしい。
学校によっては奨学金の予算が何十億円と言うところも少なくない。
どれ位の所得の人がどれ位貰えるかというのは大変気になる所だけど、
これは学校によるとしか言いようがない。
奨学金は基本的にMeans Test (資力調査)、
つまり世帯の収入と資産に基づいて受給額が決まる。
給付型奨学金の申請は基本的に誰でも出来る。
奨学金に申請したからといって、入試の結果が不利になる事はない。
学費を満額払える家庭の子より高得点を取らなければいけないということはないし、
逆にお金を払えば行けるというわけでもない。
うちは夫婦共に正社員、持ち家、貯金も多少あり、そして子供は1人。
奨学金がもらえる要素が全く無いんだけど、
一応ワンチャン申請した。
結局申請は通らなかったんだけど、奨学金に関してはめちゃめちゃ調べたので
分かったことをここに書いておく。
基本、奨学金はサポートがないとそもそもその学校の学費が払えない家庭の為のものなので、
我が家の様に、切り詰めたらなんとか行けるみたいな家はだめかもしれない。
学校A - 学費£24,500
📌世帯収入£45,000以下なら100%支給可能。
📌世帯収入£93,000以上は奨学金申請対象外。
学校B - 学費£15,200 (この学校はロンドンでは無い)
📌世帯収入32,000以下なら100%支給可能。
📌世帯収入£58,000以上は奨学金申請対象外。
学校C - 学費£21,000
📌申請者は世帯収入£70,000以下である事。
📌奨学金受給者が高級な車を購入したり、頻繁かつ羽振の良いホリデーに行ったり、
必要不可欠でない家のリノベなどが後に発覚すると受給対象外になる事も。
📌株や債券などがある場合はそれを処分して学費に充てる事が望ましい。
📌離婚して片親の場合、元パートナーや親族から支援を受ける事が期待される。
📌また、基本的に夫婦共に雇用されている事が望ましく、働ける人がいるのに働かない場合や、
能力があるのに敢えて安いパートとかは、収入額を故意に下げているとみなされる。
学校D - 学費£24,000
生徒の1/4が奨学金受給者。
ケーススタディがいくつか紹介されている。
📌母子家庭で低所得者、賃貸で子供1人。→100%支給
📌子供が3人いて、1人はまだ小さい。
夫婦のうち1人だけが働いていて低所得。持ち家だが資産価値は低い。→100%支給
📌子供が2人で、夫婦共に自営業。収入は低〜中所得で安定しない。家は賃貸。→70%支給
📌夫婦二人とも正社員として働いていて、程々の収入。子供は2人。
持ち家だが住宅ローンあり。貯金も多少あり。→50%支給
📌子供が3人。夫婦共に中〜高所得。持ち家だが住宅ローンの額が多い。
他にも扶養義務あり。(養育費か両親の介護だと想像する)→25%支給給
学校E - 学費£30,000
📌夫婦共に自営業で低所得、子供は1人で家は賃貸。→100%支給
📌夫婦共に低所得、持ち家だが住宅ローンあり。子供1人。→90%支給
📌夫婦のうち1人がまぁまぁ人並みの収入。
住まいは賃貸で子供2人。→70%支給
📌夫婦共に正社員。普通の家で住宅ローンあり。子供は1人。→20%支給
📌世帯所得が£68,000以下の場合、純資産に応じて最大100%支給される可能性あり。
つか、£68,000 (1300万円)て低所得なんですかね。。
この学校は収入と受給額のチャートを公表している。
この表によると、世帯収入£126,000 (2400万円)で資産が£1,400,000(2億6000万円越)でも5%出るらしい。。
学校F - 学費£29,000
📌世帯収入£50,000以下なら100%支給の可能性あり。
📌世帯収入£100,000以下なら何割か支給の可能性あり。
📌世帯収入£150,000でも状況によっては支給の可能性あり。
£150,000って、年収2900万円近くなのに奨学金が出るってすごいな。
私立と聞いただけで最初から諦めてしまうのはもったいない。
どの学校も入学試験に合格していることが大前提だけど、
能力がある子供がいる家はちゃんと調べて可能性があるか確かめてみて欲しい。
資力調査担当の人と電話でミーティングした時、
「うーーーん、、、お宅は正直奨学金を出すのは厳しいと思う。
でもお子さん、テスト頑張りましたねえ。。
もし奨学金が出なくても我が校に来て頂けますか?」
というやり取りがあったそう。
その時点では分からなかったんだけど、他の学校からはアカデミックスカラーを頂けてて、正直迷いますね、とか言ったら結果が違ったんだろーか。。