SATORUJAPANブログ

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音楽の事、楽器の事、食べ物の事、大好きな香港の事について不定期的に書き綴ります。

ここ数年、若い時に夢中で聴いていたミュージシャン・アーティストが次々に天に召され、何ともやりきれない気持ちになる。

年の順だから仕方ないのだが。。。

昨日の朝も出勤途中の電車の中でデビッド・サンボーンが逝ったと知り、朝からとても重い気持ちになっていた。

 

サンボーンと言えば、今から13年前の2011年9月ビルボード大阪でのライブがとても印象に残っている。

 

DMSというD=ジョージ・デューク、M=マーカス・ミラー、S=デヴィッド・サンボーン其々のギブンネームの頭文字を取ったユニット名義のライブで、今では考えられない超豪華メンバーの日本ツアーのチケットを人伝に取ってもらって大はしゃぎで観に行った。

大昔からサンボーンは好きでよく聴いてはいたが、実は直に見るのはその時初めて。

ライブ初っ端から、サンボーンの佇まいと、サックスの音色とフレーズがエロくてカッコ良すぎて、釘付けになっていた。もちろん、マーカスも良かったけど、その時はサンボーンの存在感が際立ってた。その時のセットリストを載せておく。

アンコールでは、セットリストに無いタワーオブパワーの

What is Hip?」のテーマで観客総立ち!おまけにラップ&ボーカルまで披露してくれて、異様な熱気に包まれていた。

興奮冷めやらぬ僕は、調子に乗ってライブ終了後に彼のベストアルバムを持ってジャケットにサインをせがみ、写真まで撮ってもらった。

今まで見たライブのベスト10、いや5、何のトップ3に入るくらいの衝撃ライブだった。

 

僕の小っちゃい脳みそにも強烈にメモリーされたのは言うまでもない(笑)

あと、もう一つ付け加えておくと、この時のチケット代¥12000は間違いなく驚異のコストパフォーマンスだろう。

最後に、この手の音楽が好きな方は多分ご存じかと思うが、

昔、N◯KのBS放送深夜枠で「ナイトミュージックショー」というアメリカのTV番組を放映していたのだが、サンボーンとSqueezのキーボーディスト、ジュールス・ホランドがホストになって漫才コンビのような掛け合いと、それを盛り上げる当時のN.Y.ファーストコールスタジオミュージシャン

Bs:マーカス・ミラー、Gt:ハイラム・ブロック、Dr:オマー・ハキム、Key:フィリップ・セスなど、

 

毎回色々なジャンルのミュージシャンとトーク&セッションを繰り広げる、これも今では考えられない贅沢な番組で、

ゲストとセッションする前にサンボーンがインタビュー。

バックグラウンド、トピックスなど、とてもスマートにかつ柔軟に、真逆のジャンルや、アクの強いゲストアーティストも彼の世界に引き込んでしまう。何というか、彼の懐の深さと言うか、人間性と言うか、彼のサックスも然ることながら一人の人間として、

とても魅力を感じてよく見てたものだ。

Youtubeでデビッド・サンボーン、ナイトミュージックショーで検索すれば簡単に見れる。

間違いなく彼は音楽の歴史に名を残す人なので、彼の事を知らない人も興味無い人も、この機会に是非一度見聴きして欲しいと思う。

4日目(3月3日Sat)

楽し過ぎた旅行も今日で終わり。香港で食事ができるのは朝・昼のあと2回。食の選択肢が多い香港で何を食べるか?いつも悩む。

悩みに悩んだ末、最後は香港らしい飲食店でということで、ここはやっぱり茶餐廳に決定!旺角のランガムプレイスに向かって歩くこと10分。西側に小綺麗な

茶餐廳があったのでここに入店。

 

結局、日本で食べれそうなトースト2枚、でっかいウインナーとスクランブルエッグ。それにここ香港でしか飲めないミルクティーとこれも香港でしか味わえないボーローパウを別にオーダー。

 

 

うん。ミルクティーもボーローパウも何処で食べても美味しい。しっかり朝食を摂り、ホテルに戻り、帰り支度をした後、チェックアウトする。帰りのフライトは18:00、空港には2時間前の16時に行く予定なので、一旦ホテルで荷物を預け、最後に香港ローカルを満喫しようとランチで訪れる黃埔に向かう。

 

 ここ黃埔は、詠藜園というローカル四川料理店があり、お目当てはここでしか味わえない“担々麵”だ。

ここでしか味わえないと言えば少しオーバーだが、ここの担々麵の味の決め手は何と言ってもスープ。ここのスープは多分、いや、間違いなく“海老”で出汁を取ってるであろうと思われるスープが絶品で、日本で食べる担々麵とは似て非なるものだ。麺も細麺でどちらかと言うと、九州ラーメンの麺に近い。これが海老出汁のスープによく絡んで美味しい!辛いのが苦手な方も、辛いのが得意な方も、辛さの調節ができ、肉みそそぼろも有り・無しでチョイスできる。ここも香港に来られる際は、是非一度訪れて欲しいお店だ。

 少し早めに店に行って予約を取り、もう少しお腹を空にしたかったので運動がてら街ブラする。

 

詠藜園のある黃埔美食坊というレストランビルの道路沿いを北側に歩いて行くと、道沿いに色々なお店があり、これを見てるだけでも充分楽しい(多分僕だけかも)

https://www.thewhampoa.com/

 

 

香港にも焼き芋を販売してるスタンドがあったので思わず購入。これは空港に行ってから食べようと取り合えず1個購入。これがめちゃくちゃデカい!中身が気になったので割ってみると、これまた驚き!中身がオレンジ色。帰るまでにまた食べる楽しみが一つ増えた。

 

焼き芋売っていたすぐ近くに中華調味料ばかり販売してるお店を発見!

これはテンション上がった。この手の調味料は日本でも販売されているのだが、裏蓋に記載されている内容物を見ると、訳の分からない物が結構入ってたりして、少し買うのを躊躇うのだが、ここは無添加製品が多く販売されていて、何故、このローカルな地にこんなにも沢山売っているのか?おばちゃんに尋ねたかったけど、頑なに広東語しか話してくれなかったので諦めた。

 

そうこうしているうちに腹時計が空腹の鐘を鳴らしだしたのでお店に向かう。

5年振りの担々麵!辛い物が好きだけど得意では無い僕は、やっぱり辛口をオーダー。

辛口と言っても過剰な辛さでは無く、無駄の無いキレのある辛さで(あ~語彙力)

激辛好きのMの人には少々物足りないけど、普通に辛いもの好きな人には超おススメ!

香港最後のランチを終え、ホテルに戻り、預けていた荷物を引き取り、タクシーに乗って九龍駅まで向かう。

ホテルが手配してくれたタクシーだったので安心していたが、向こうの運チャンはとにかく運転が荒い!

 

ここでもジェットコースター気分を味わうこと20分。九龍駅に到着。三半規管の弱い方にはおススメできません(笑)

 

そこから往きと同じエアポートエクスプレスで空港まで乗り、Peachのカウンターで搭乗手続きを済ませ、出国ゲートへ向かう。パスポートチェックを終え、保安検査場で荷物をレーンに乗せてから“ハッ”と思い出したのだが、「そういえば、あのデカい芋、カバンに入れたままやった!」内心、X線検査で止められたらメンドクサイなぁと思いながらも、カバンが無事に通過できるのかドキドキしながら見守っていた。僕の荷物が案の定、X線モニターを通過したところで一旦停止し、係員が3秒ほど凝視して、さらにもう一度戻して二度見してからの通過。盛ってるように思われそうだが実話である(笑)

無事に出国手続きを終え、飛行機の乗り場に向かう。ゲートが近く、時間にゆとりができたので、近くの軽食スタンドで買ったミルクティーとエッグタルトとX線まみれになった芋を食べながら搭乗を待ち、定刻通り18:00香港発-関西空港行きの飛行機に搭乗し、定刻より少し早い21:40分関空無事到着。

 

5年振りの渡航で感じたのは、観光気分で香港行くには5年前と変わってないように感じたし、色々あった中でも香港人は逞しく生きていて、良い意味でしたたかで、リー先生の"Be Water, my friend"精神が根付いているんだなぁと勝手に思い込んではいたが、やはり香港好きマニア目線で見た時に、良いとか悪いとかでは無く、少しずつだが、あちら此方で"赤く"なっているように感じたのは僕だけだろうか。もっと具体的に!って突っ込まれそうだが、まだまだ香港に行きたいので、あえて語るのはやめときます(笑)

 

 

最後に、グダグダ長々お読みいただいた方々誠にありがとうございました。

 

 

香港備忘録3(3月2日Fri)

過去1美味しいガチョウローストをいただいた後、今度は高い所から香港を見渡してやろうと、ビクトリアピークに向かう為、地下鉄に乗って1つ手前のアドミラルティー(金鐘)まで戻る。

 

ピークに行くには路線バス、ミニバス、ケーブルカー、タクシーの4通りほど。

いつもは、セントラルからピーク行きの始発バスに乗り、2階の一番前の席に陣取り、ピークまでジェットコースター気分を味わうのだが、雲行きが怪しくなってきたので、少しでも早くピークに行って景色を楽しもうと今回はショートカットする。

アドミラルティー駅で降り、No,6ピーク行きの停留所からバスに乗る。

↓写真は同型のバス途中乗車なので、バスの中は1階席も2階席も満席。席に座れない人たちは当然立ち乗り。「えっ、ピークまで立っとかなアカンの?」曲がりくねった山道を中々の速度で走行する香港のバスは、どこかにしがみ付いていないとバスの車内でドリフトしてしまう。乗り物酔いする方にはおススメできないけど、僕は器械体操で鍛えた三半規管にものを言わせ、ケーブルで登るより、断然バス。二階に上がる階段横のポールにしがみ付いて揺られること20分。山頂に到着。5年前に来た時は、山頂にある商業施設はまだ拡張工事中だったが、外観も綺麗にリニューアルされており、飲食店も有名店や新しい店が入っていた。ここに来ると毎回、向かいにあるケーブル乗り場横にあるカフェでコーフィーをすすりながら、香港の景色を見てウットリするのが恒例行事だ。

それにしても、観光客は少ないと感じていたが、やはりここは人気が高いのか、観光客が多い。特に韓国人が多イムニダ。

あいにくの天気だったが、やはりこの場所は何度来てもテンション上がる。いつ来てもここで写真を撮らないと損した気分になるので、数枚記念撮影した後、ガラス越しから香港を見下ろせるカフェでブレイク。

↓写真撮り忘れたので10年前の写真でご勘弁

天気が良かったらなぁとか思うけど、ここに来れただけで充分。

 

↓ついでにこれも10年前笑

帰りは、ここからセントラル行きの始発バスに乗れるので、2階左側一番前列席に陣取り、バスの出発を待つ。因みに、香港は日本と同じ左側通行。帰り道は山側に沿って走る為、道路にはみ出た木々の枝を跳ねのけて走るスリルを味わう。

地下鉄に乗る為、セントラルまでは行かず、往きと同じアドミラルティーで途中下車。辺りはすっかり陽が落ち、バス停から望むチャイナバンクビルが余りにも綺麗だったので記念にパシャリ。

​ホテルに戻り、遅めの昼食でガッツリ肉をいただいたので、腹ごなしにビクトリアハーバーの夜景を見に行く。以前は、香港に行けば必ずと言って良いほど、毎晩8時からこの場所で行われるシンフォニー・オブ・ライツの見物に行っていたのだが、この時間に合わせないとこれを見れないので、スケジュールが合えば行くという感じになっていた。が、5年振りの香港、ビクトリアピーク同様、この夜景は目に焼き付けておかないとね。

流石に3日目となると疲れがドドッと出て、ホテルに帰ったら寝落ちしてしまった。ハッと起きたら7時45分。2駅向こうの尖沙咀まで8時に着くには、“どこでもドア”が無い限り無理。まぁ、シンフォニー・オブ・ライツは何度も見てるし、今回は久しぶりなので、普通に夜景見物でヨシとしよう。

5年振りの夜景。備忘録1でも書いたが、ここから見る夜景は世界中の人々に知られており、自分の眼で見ない限りこの素晴らしさは絶対に伝わらない。香港に行く機会が有れば、ビクトリアピークとビクトリアハーバーの景色は是非見て欲しい。

香港最後の夜は、尖沙咀を散策して適当に入った雲吞麵のお店で海老雲吞麵をいただく。普通に美味しい!適当に入った店でも、よほどの事が無い限りハズレ無いのが香港なのだ。

デカいプリプリの海老が美味過ぎた!

ホテルに戻って泥のように眠りにつくzzz

 

次回。香港備忘録 最終回につづく。
 
 
 
 
 
 
 

 

 

3日目(3月1日Fri)

今日の朝食は、過去に何度か行ったことがある、ホテル近くの茶餐廳に向かう。この店に最後に行ったのは2019年1月、旅行最終日の朝食を食べに入った店で、それまでにも2、3回は来てるはずだ。何故ここに来たかったのか理由があって、ここのウェイターがとても印象に残っていたからだ。民主化運動・コロナ後どうしているのか?次回香港に来れたら必ず行こう!と思っていた。

 

このウェイターくん、僕が日本人って分かったとたん、カタコトの日本語を低音の効いた渋い声で話しかけてくる声と見た目とは裏腹の人懐っこいヤツで、僕のこと覚えてくれてるのか?少しドキドキしながら店の近くまで来てみると、「あれ?確かここやったよな?」店の外装と屋号が代わってる?よく見てみると“紅茶(Red Tea)”という看板が掛かってるやん!

 

がびーーーん!店ごと変っとるがな!ここ5年、香港は目まぐるしく変わったので、閉店したのか?移転したのか?実際のところは分からない。店のあった場所を何度も確認したが、​間違いなくこの場所だ。仕方なくこの店​で朝食しようと​入店する。​​​​店のレイアウトはそのままだが、内装が変わっており、オシャレで今風な感じ。店も盛況で満席。

これだけ流行ってるってことは美味しいものが食べれるって事で期待大ちゃん!それにしても低音ボイスウェイター、会いたかったなぁ、元気にしてるんかなぁ。。。​​​

この香港式ファミレスは実にメニューが豊富で、一口で表現するなら、中華、イギリス、インド、タイ、イタリアン料理各々の良いところを上手く取り入れ、香港独自の食文化を創造してるところだ。例えば僕がオーダーしたの​は、出前一丁の袋麺を浅い目の器に盛り付け、その上にエスニックな味付けでめっちゃ柔らかく煮込んだ牛肉と、そ​の両サイドにデカ目のウィンナーが乗っていて、それに​香港ミルクティーが​付いてるというモーニングセット。どんな取り合わせやねん!って突っ込まれそうやけど、この取り合わせがクセになるのよねぇ。香港人はこの手の店で外食する時は、必ずといって良い程、熱・冷ミルクorレモンティーを一緒に注文する。何で焼きそば食べながらミルクティーやねん!って思ってしまうけど、これが香港スタイルなのだ。とにかく香港に来たらムダに沢山食べてしまう。このモーニングセット以外に、カリっと焼いたバンズにバターと練乳がたっぷり掛かったのとエッグタルトも食べてしまった。

因みにエッグタルトは、中環(セントラル)にある泰昌餅家(タイチョンベーカーリー)が老舗で有名。

 

 

多分、どの店で食べても(買って)もほぼハズレは無いのだが、2日目に食べたホテル近くのベーカリーのエッグタルトが今まで食べた中では一番美味しく感じた。​お腹いっぱいになった後は、次の目的地に向かうため一旦ホテルに戻る。

ホテル近くに恵康(Welcome)という香港では有名なスーパーチェーンがあり、ここで毎回香港でしか手に入らない調味料を仕入れるのだが、ホテルに戻る前にちょっと寄り道。

 

 

 

ホテル近く(油麻地店)のwellcomeは通り沿いの地下1Fに売り場があり、有りとあらゆる食材が揃う。

 

肉もこの通り、ワイルドな感じで販売されている

ここで大発見!昨年、香港人ジェフリーに連れっていってもらった店で食べた“チキン鍋”の素が売ってたので即購入!

 

買い物終え、ホテルに戻り、今度は海を渡って香港サイドへ。フェリー乗り場までは地下鉄で2駅向こうの尖沙咀で下車。駅から北西に向かうとスターフェリー乗り場があり、そこから乗船してセントラルに向かう。

 

セントラルまで地下鉄の移動やったらアッという間やけど、香港に来たなら一度はスターフェリーに乗るべし!九龍・香港両サイドのパノラマ景色を見ながらの移動は最高!

 

 セントラルからトラムに乗って湾仔(ワンチャイ)へ。

 

 

ここは5年前、ガチョウローストを食べにやって来たのだか、長い列を成して並んでる人を見て戦意喪失して諦めた店“甘牌焼鵝”(カムズ・ローストグース)だ。

 

 

この店はセントラルにある高級レストラン“鏞記酒家”(ヨンキーレストラン)創業者のお孫さんのお店で、お手頃な価格でガチョウローストを提供する為に開いたお店だそうで、ミシュランガイド常連店。沢山のリピーターがリピートするという噂の名店だ。今回もここのガチョウローストを求めて強者たちが前回以上に並んでいた。取り急ぎ、レジ横にいた予約係のオジサンに人数を伝え“688"と書かれた紙切れ1枚渡され「順番廻ってきたらこの番号呼ぶから待っといてや!」と言われた。

ただ今13時。余りお腹も空いてなかったので、ちょうど良かったと店の前で待つ。

 

 

時間潰しに人間ウォッチング開始。今回、中国の春節祭を避けて来たので、本土からの観光客は少ないし、欧米からの観光客も少なく感じる。卒業旅行シーズンの影響もあってか、以外にも日本人観光客が目立つ。僕の後ろで並んでいた3人組の中国系だけど英語で会話するオバサンたち(僕もジジイだけど)がインカメで3人一緒にカメラに収まろうと四苦八苦してたので、親切な僕は店の外観もエエ感じで収まるように2、3枚撮ってあげた。すると今度は、店の隣の建物を指差して「これは小学校なん?」?てか「俺に聞くなよっ!」って突っ込みそうになったけど、親切な僕は「多分。知らんけど」って言ったと思うが、推察すると、オバサンの一人は、昔この辺りの小学校に通っていたけど、何らかの事情で英語圏の国に引っ越して、香港に残った二人と久しぶりの再会。で、「美味しいガチョウローストの店あるから食べに行こう!」って誘われてこの場所にやって来てみたものの、断片的な記憶しかなくて、何故かストレンジャーの僕に確かめるという(笑)後の二人はオバサン抜きで会話する時は広東語なので、想像力働かせてそこまで深読みしてしまった。そういうやり取りがあって、待つこと2時間。お腹と背中がくっつきかけたその時、予約係の今度はオバサンが「688」と広東語と英語で外で待ってる人たちに向かって大声で呼んだ。いや、叫んだ。やったー!やっとガチョウにありつける!ガチョーン!店に案内され、メニュー見るやいなや、迷わずガチョウローストとついでにハニーローストポークと白ご飯をオーダー。待つこと5分ほどでテーブルに運ばれてきた。ガチョウの照りの色艶が凄く良くてテカテカにも程がある。八角の効いた香りが食欲を増進させる。肉は全く臭みも無く、程よく弾力があってジューシー。噛むほどに口の中に色々な味が広がっていく。多分、めちゃくちゃ手間を掛けてローストしているのだろう。昨夜、真理さん姉妹にご馳走になったガチョウといい、何故?こんなにも美味しい物を今まで食べなかったのだろう?と自分を責める。ポークも普通に美味しいけど、ガチョウの比では無かった。今までいただいた肉料理でベスト5、いや、ナンバー1と言ってもいいくらい美味しかった。この後、ビクトリアピークに向かうのだが、続きは次回ということで。ごちそうさまでした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

​2日目(3月1日Thur)

昨日に引き続き曇り。気温11℃

日本とほぼ同じ気候。寧ろ香港の方が寒く感じた。

 

夕べ遅くに食べたせいか、多少胃もたれしている。ここはやっぱりお粥かなぁと、店を探す為、油麻池のホテルからイザンロードという大通り沿いに出る。

 

この辺り、飲食店が軒を連ね、最近は日本のファストフード店が多く目立つ。香港まで来てさすがに”す◯家”や”吉◯家”で食事する気にはなれず、既にお粥腹になってるので意地でも食ってやろうと、旺角近くまで歩いたところに”南龍粥店”という、昔の香港カンフー映画のセットに出てきそうな金文字の看板を発見!ここや!本能の赴くまま入店。

店に入ると、全て漢文の試験問題のようなメニューばかり(笑)ここはGoogle翻訳(繁体字)が大活躍。注文したお粥と香港式炒麺オーダーして量の多さにビビる。

 

肝心のお粥はというと、可もなく不可も無く、具は豚肉団子のみで、お粥はほぼ飲み物。

液体を摂取したちゃぽちゃぽのお腹を抱えてビクトリアハーバーに向かうためMTR尖沙咀へ。

 

 

肝心な事を書き忘れてたけど、香港は公共交通機関が発達しており、TAXI、地下鉄、ミニバス、トラム、ローカルバスのいずれかで目的地まで辿り着くのだが、僕は香港に行った時は、オクトパスカードという、日本のピタパやイコカカードのようなICカードを使ってる。地下鉄の駅などで買うことができ、料金が少なくなるとここでチャージもできる。このカードで上記の乗り物全て乗れるし、買い物もできる香港マストアイテムだ。

 

 

駅から10分ほど海岸方面に歩いていくと、対岸にある香港島に隣接する摩天楼のビル群が目の前に広がってくる。ここから見る景色は香港で最もポピュラーで、“100万ドルの夜景”で有名。香港に明るく無い人も、この夜景の写真やポスターを一度は見た事があるのではないだろうか。ここは海外からの観光客が沢山訪れる場所で、ここから海沿い東側まで、星光大道(アベニュー・オブ・スターズ)といって、ジャッキー・チェンやチョウ・ユンファなど香港スターの手形やサインが地面や壁に飾られており、アメリカのウォークオブフェーム香港版といったところか。

 

ここに来た最大の目的は僕の人生の師“ブルース・リー”先生の銅像が建っている前で先生と同じポーズで写真を撮るというミッションがあったからだ。2019年以前、この像はもっと西側に建てられていたのだが、5年前に訪れた時は、今の場所に移設されてはいたが、周りの植え込みや説明書きのプレートが無く、まさに工事中で、撮影するビジュアルでは無かったのだ。

 

余談だが、民主化運動の時はリー先生の名言“Be Water, My friend”(友よ、水になれ)が香港人の精神的支柱の言葉、スローガンになり、沢山の人が勇気付けられたそうだ。

以下、リー先生アメリカ時代のインタビューから抜粋

Empty your mind, be formless, shapeless – like water.

心を空にせよ。型を捨て、形をなくせ。水のように

Now you put water into a cup, it becomes the cup,
カップにそそげば、カップの形に

you put water into a bottle, it becomes the bottle,
ボトルにそそげば、ボトルの形に

you put it in a teapot, it becomes the teapot.
ポットにそそげば、ポットの形に

Now water can flow or it can crash.
そして水は自在に動き、ときに破壊的な力をも持つ

Be water, my friend.

友よ、水になれ

単純な僕はこの言葉に感銘を受け、多くの勇気をもらえた。

10代の頃は上っ面のカッコよさにシビレてたけど、

歳を重ねる毎、その時代にぶち当たる壁の前でリー先生のこの言葉に勇気付けられていたように思う。

 

 

銅像前ではお約束のリー先生と同じポーズで写真を撮ろうとする、数人の外国人観光客が居たのだが、どいつもこいつもウルトラマンのスペシウム光線のできそこないのようなポーズでサマになってない(笑)僕が、こうやってポーズとるねん!ってお手本を示すと、彼らから拍手が起こってちょっぴり恥ずかしかった。

念の為、移設する前に撮った過去のファイティングポーズと今年撮った比較写真も載せておく。

 

尖沙咀のスターフェリー乗り場前にあるバス停からNo.6のバスに乗り、香港の電脳街といわれる深水埗 (シャムスイポー)へ。

 

 

低料金なのにミシュランガイドにも載っている飲茶の超有名店“好運”(ティムホーワン)で5年ぶりに本場の飲茶をいただく。

 

 

れにしてもここのチャーシューパイナップルパンは絶品や!パイナップルといってもパイナップル成分は全く含まれない、日本のメロンパンと同じコンセプトなのだ。サクサク過ぎる食感の生地の中には醤油ベースで味付けされたジューシーなチャーシューがゴロゴロ入っており、口の中でサクサクとトロトロとゴロゴロの3つが入れ替わり立ち替わり。永遠に食べ続けられそうだったが、この日の夜は、香港人の友人、真理さん(Maly)にディナーのお誘いを受けていたので、お昼は軽めの飲茶で終了。お店の前から偶然にもホテルの有る油麻池行きのバスがあったので、それに飛び乗り一旦ホテルでブレイク。

 

ホテルに戻り、スマホの充電しながら、ホテル近くのベーカリーで買ったエッグタルトとその隣にあるKマートのコーヒーマシンで買ったコーヒーををすすり、エッグタルトをほお張る。本当はスタバで優雅にコーヒーをいただきたかったのだか、何せ円安・物価高のお陰で、コーヒー1杯が日本の2杯分くらいの値段!ムダの無い、本当に必要なものだけをいただく旅にしたかったので、コーヒーはこれで充分満足。

ディナーの待ち合わせは19時だったが、久しぶりの九龍城だったので少し早めに出て街ブラしようと15時半ころホテルを出発。

ネイザンロード沿いのバスに乗り30分ほど経過。Googleマップで場所を確認中、リー先生が通っていた“喇沙小學”(ラ・サール小学校)がバスのルート上にあることを発見!何でも自分に都合良く考える性格の僕は、偶然というよりはリー先生がここに導いてくれたように思えた。

余談だが、この辺りは世界一着陸が難しいと言われた啓徳空港があった場所から近く、以前、九龍城は、1991年まで“九龍寨城と言われ、返還前のイギリス政府も中国政府も手が出せない治外法権の場所で違法建て増しの悪魔の巣窟と言われた巨大城塞があったエリアで、今は城塞跡は公園として多くの観光客が訪れている。

 

 

 

今回、真理さんから一緒にお食事でもどうですか?とお誘いいただいた時、久しぶりの香港なので、全力で香港を満喫できる、観光客や外国人があまり居なくて、且つ日本人に余り知られていないような地元ローカルレストランに行きたい!と厚かましくもお願いしていたところ、

地元で潮州料理として名高い“樂口福酒家ともう一つのレストラン“創發潮州飯店”をサジェストしてくださり、

 

 

どちらの店も甲乙つけ難くギリギリまで悩んだ結果、歴史のある方を選んだ。このお店を19時でリザーブして下さっていたので、バスを降りていそいそと向かう。九龍城には何度か来たことがあったので、東西南北さえ分かればどこにでも行ける動物のような人間なので、南東に向かって歩き、広い通り沿いに出る道を左に曲がったら偶然にも料理店の前に出てビックリ!これもリー先生のお導きか(笑)お店は、とても歴史を感じる建物の外観と今では少なくなってしまった香港らしい電光看板、とても味わい深い佇まいに完全にノックアウト!

こんな素敵な店をチョイスする真理さんのセンスの良さに脱帽!

 

おのぼりさんのような日本人が店の前で待っているのも何なんで、先に入店する。眼鏡の似合うイケメン店主が愛想よく予約席まで案内してくれた。とても歴史を感じさせる内装。決して古めかしく無く、映画のロケに使われるのも納得。

着席して直ぐに真理さん登場。5年ぶりの再会。相変わらず可愛いなぁ。あ、僕たちは皆が期待するような関係では無いのであしからず。

今日は、二つ年下の妹Abby(アビー)さんにも声を掛けてくれているそうで、ますます楽しみになってきた。

数分後、アビーさん登場。控えめな感じ。真理さんと2つ違いだそう。共に日本語検定持っていて、真理さんN2、アビーさんN1って、多分僕より日本語理解してるわ。凄すぎるTwo Girls!僕の苦手な食べ物聞いてくれてからおすすめの料理をオーダー。

最初に大きな器に“胡椒スープ"”(通称)なる料理が運ばれてきた。多分、豚や鶏、薬膳のエキスと、そこにこれでもか!ってくらいの胡椒が効いており、初めて体験する味。スープそのものはあっさり目やけど、一口飲み出すと止まらないし、めっちゃ温まる!この日の香港は、夕方少しだけ雨が降って寒かったので、冷えた体に沁みて香港のやさしさを感じた。続いて油で揚げた牡蠣のオムレツ?多分、玉子と粉系の生地を合わせた中に、これでもかっ!っていうくらいの牡蠣がインサイドしており、

普段、というより日本では牡蠣は食べないのだが、郷に入っては郷に従え精神で一口食べてみてビックリ!油っこく無くてめちゃくちゃ美味しい!!何これっ?臭みもエグ味も無く素材のうま味しか無い!素材の良さもさることながら、下処理や調理の仕方なのか?とにかく一手間も二手間もかけてる感じがした。同時にガチョウ肉の盛り合わせもテーブルに!これは甘辛い醤油ベースで味付けされたガチョウ肉とその下に隠れるように豚肉や鶏肉、多分シマチョウ等のバラエティミートと味付け玉子が盛り付けられており、肉はどの肉もジューシーで柔らかく程よい甘辛さで味付けされており、白いご飯が止まりません!

中華系の食文化だと思うが、一つ一つの料理の量が多く、それをみんなでシェアしていただくという感じなので、卑しい僕に取っては、色々な料理が楽しめてホンマにこの食文化好き!その後は麺料理。中華麺?と言って良いのか定かではないが、麺をを油でカリっと揚げて、黒酢と砂糖をお好みで付けて食べるという至ってシンプルな料理で、砂糖付けた麺なんか食べられへんわ!って内心思ってたけど、想像してたのとは全然違う!黒酢と砂糖付けるだけで何でこんなに美味しいの?麺の揚げ具合も絶妙で、これもとても美味しかった。

こうやって見ると茶色の食べ物ばかりやけど(笑)最後の〆は白!中身は何かというとタロイモに衣をつけてカリっと揚げたもの。これが口直しにバッチリ合うのよねぇ。

最後に真理さん、アビーさん姉妹と記念撮影!

真理さん、アビーさんご馳走さまでした!多謝!