次の日

 成高は数珠を首にかけ、符を晴明からもらった。調伏呪文とかの知識あるけど、実際使ったことがない。成高はふと思った。もしかして、僕も陰陽師の道かなと。

「僕、陰陽師無理!」

「動物愛好家。平和主義者。だもんね!」

 天后が話にはいる。成高は、自覚があるので大きく頷いた。

「だ・け・ど。陰陽師は無理でも、博士ぐらいはなれるよ!動物愛好家も大丈夫」

 親指をたてて、成高にいう。

「成高。準備できた?」

 少年が成高に話しかけた。

 成高より童顔だが、烏帽子をしている所を見ると、元服を済ませたらしい。

「吉昌」

 成高はつぶやく。彼は安倍吉昌。晴明の次男である。

「陰陽寮休むから、天文博士に断ってきたんだ」

 直衣(仕事に着て行く服)から狩衣に着替えた。

「行こう!吉昌!」

「うん!」

 成高と吉昌は、晴明の部屋へ走っていく。

 天后は、仲がいいことと思いながら後を追った。