2023年9月時点で運用中の 3D VR180 カメラ機材 | 水中カメラマンのデスクワークな日々

2023年9月時点で運用中の 3D VR180 カメラ機材

2023年9月時点で運用中の 3D VR180 カメラ機材を紹介します。

【1】GoPro Hero11 Black + Maxモジュラーレンズ 2台セット

 

GoPro Hero11 Black + Maxモジュラーレンズの組み合わせは、本来はGoProがどんなに傾いても、極端な話、1回転しても水平を維持する為のものです。

つまり、この機能は円周魚眼レンズで撮影した素材が元になっているから実現できているので、水平維持の機能はオフにすれば円周魚眼レンズで撮影した素材が記録されます。

GoPro Hero11 Blackの動画は8:7のアスペクト比で5Kで収録できる為、縦横ともに4K解像度以上の円周魚眼レンズ撮影動画が収録できます。

これを2台横に並べる事で、8K解像度の3D VR180映像が撮影できます。

上の画像は、2台横に並べたGoProをジンバルに乗せたものです。

この画像では、GoProの背面に熱暴走防止の為、ペルチェ素子の半導体クーラーを取り付けています。

GoPro Hero11 Blackの画質は、充分高画質であるのですが、大きな欠点が2つあります。

1点は、高解像度での動画撮影を連続して長時間(15分~20分でも)行うと熱暴走をして止まってしま点。

もう1点は、高ISO設定時や暗所ではノイズが目立ち著しく画質が劣化する点。

この2つの欠点がある為、このGoPro Hero11 Blackのみのシステムの運用では限界があります。

【2】Panasonic Lumix DC-GH5 と DC-GH6 の2台セット

この画像ではMeike6.5mmの円周魚眼レンズ。Meike3.5mmの円周魚眼レンズでも可能です。

3D VR180 カメラとして、マイクロフォーサーズのPanasonic Lumix DC-GH5 や DC-GH6を使用するメリットは2つあります。

1点は、動画撮影時のアスペクト比を16:9、3:2、4:3、1:1、から選択でき縦横1:1の円周魚眼レンズでの映像撮影に向いている点

もう1点は、センサーサイズが小さい分、被写界深度が深くなり、近景から遠景までカッチリとした描写が求められるVR映像に向いている点

この2点です。
もちろん、GoProよりも高ISO設定時や暗所で描写は高画質です。

欠点は、2台並べてリグ(自作)を組むと大きく、高重量(約4.5kg)になるので、ジンバルに乗せるにもバランス調整が難しく、上手く乗せる事ができても機動力がよくありません。

【3】Sony ILCE-α6400 とILCE-α6100 の2台セット

Meike6.5mmの円周魚眼レンズ

 

センサーサイズがマイクロフォーサーズより一回り大きいAPS-CサイズセンサーのSony ILCE-α6400 とILCE-α6100は、ボディサイズがマイクロフォーサーズのPanasonic Lumix DC-GH5 や DC-GH6より小さく2台並べるリグ(自作)が組みやすいのがメリットです。

GoProよりも高ISO設定時や暗所で描写ははるかに高画質です。

最大の欠点は、動画撮影時のアスペクト比が16:9に固定されしまう為、Meike6.5mmの円周魚眼レンズを付けて縦位置にセットすると左右が大きく欠けたVR180映像になってしまう点です。

なので、現状ではタイムラプス撮影専用です。静止画の設定ではMeike6.5mmの円周魚眼レンズでも欠ける事なく記録できます。

下の画像のように、レンズ手前に被写体が無い景観の撮影では、レンズ間を離したセットで撮影する事で、3Dの立体感を強調する事ができます。

【4】Panasonic Lumix DC-GH6 の上に GoPro Hero11 Blacの2台セット

   

上の画像は、Panasonic Lumix DC-GH6 の上に VR180用にセットしたGoPro Hero11 Black2台を乗せ、それをジンバルに乗せたセットです。

VR180の映像と普通の平面映像も同時に撮影したい時のセットです。

 以下は、3D VR180 カメラのセットのバリエーションを紹介します。

 独立したカメラ2台を組み合わせるメリットとしてカメラ間の距離を変える事で3Dの立体感を強調する事ができます。  

   下の画像は、空高く打ちあがる花火を立体的に表現する為に、GoPro Hero11 Blackを6~7m離してセットした時の画像です。

 約2時間に渡る花火大会の全プログラムを連続撮影する為に、つまり、熱暴走を防ぐ為に、 GoPro Hero11 Blackから内蔵電池を取り外し外部電源からUSB給電、  ヒートシンクをボディに張り付け、小型扇風機から風を送り、空冷しながら2時間以上の連続撮影をした時のセットです。