それぞれの想い | 麻里子の宝塚なひとりごと

麻里子の宝塚なひとりごと

宝塚歌劇とベルサイユのばらが大好きな麻里子が日常の徒然を語りたいです
よろしくお付き合いくださると嬉しいです。

宙組公演の再開のお知らせの後、色々な意見や考えがblogやxなどで出ています。


同じ事柄でも、人によって、また立ち位置によって随分考え方が違うのに驚いています。


100人の人が居れば、100の考え方があるんだなぁと思います。

「ミステリという勿れ」の中で、

「真実はひとつ、とよく言いますが、違いますよ。真実と言うのは人の数だけ、その人の真実があるんです。

でも、事実は違う。こんな事があった、という事実は一つしか無いのです」


と言う場面がありますが、本当にそうだと思います。


宙組の再開に対して

「再開おめでとう🎊」「待っていました!」のように、喜びだけの発言をなさる方もいらっしゃるし、複雑な気持ちを持っている方もいます。

ここで、一つしかない事実を確認すると、

昨年の9月末に宙組の25歳の生徒さんが高いマンションから飛び降りて亡くなられたと言う事。

生徒さんは亡くなる前には、睡眠時間がほとんど無い位の仕事量に加えて、上級生の方々から、パワハラのような厳しい指導と叱責を受け続けていた。

その前には、上級生から、自分でやるからと言っていたにも関わらず、ヘアアイロンを奪われて顔に火傷をさせられて、真摯な謝罪もなかった事。

色々な面で、生徒さんの落ち度では無い事で、上級生の方々から厳しい叱責を夜遅くまで受けていたこと。

のような事実があったと歌劇団側も認めたので、当該上級生たちから、謝罪文が届けられましたが、全員からでは無いこと。


宝塚歌劇団は、パワハラ行為はあったが、上級生には悪気は無かったし、パワハラだと言う指導もして来なかったので、責任はすべて宝塚歌劇団にあるので、当該生徒さんたちは、お咎め無しで6月の宙組公演には、トップスターとして出演されること。


この辺りまでは事実なんですよね。


歌劇団が事実と認める前には、自分の感想や考えを書くと、必ずと言っていいくらいに、

「週刊誌の記事を鵜呑みにして書くな」

のようなコメントを頂きました。

また、「私は文春のような腐った記事は絶対に信じない」

「弁護士などに頼むから話がややこしくなった。きちんと話し合えば良かったのに」

「本当にパワハラだと思うなら何故裁判にしないのか。やましいことがあるに違いない」


いやもう、色々な考え方の方がいらっしゃるんだなぁと思いました。


でも、あの文春の記事、かなり信憑性は高かったんですよね。

そして、巨大な大企業である阪急ホールディングスが親会社である宝塚歌劇団に、個人で交渉して、話し合って解決するなんて、どう考えても無理だと思います。

やり手の弁護士先生に頼む以外方法は無いと思います。

そして、裁判の大変さを少しでも知っているから、裁判は避けた方が良いとも思います。まず、ものすごく時間が掛かり、心理的に疲労感が半端じゃないです。


宝塚歌劇団は、ご遺族と合意されましたが、亡くなられた生徒さんは永遠に返ってきません。


宙組公演の再開の前にやはり、きちんと公演前に慰霊することや、献花台を設けるなど、亡くなられた生徒さんに哀悼の意を示してから、の再演だとこちらも、こんなにモヤモヤした気分じゃないです。


かっては、今の宙組のトップスターさんは努力家で安定した実力者で、好きなスターさんでした。昨年9月末からのようやくのトップ披露公演を心から応援していました。

でも、こんな事になり、人の命が奪われてしまった重さを思うと、とても彼女の舞台を観る気になれないです。

ヘアアイロンの娘役さんも好きなスターさんでしたが、もう見る勇気は無いです。


いつも重厚な芝居で脇を支えて来た組長さんも、今は観たくないです。


宙組には、好きなスターさんたちがいますが、もう宙組にいらっしゃる限り観ることは無いでしょう。


こんな事を書くと

「宝塚ファンなら、黙って応援出来ませんか。ほんとにファンですか」


色々な想いや考え方がある事を理解した上で、自分の想いを自分の個人的なblogに書いています。


星組のOGの方々が、宙組の再開を祝福の言葉を送っていらっしゃるのを見ると、

同じ頃、内部にいらした方なのに、同じ仲間が亡くなられているのに、せめて哀悼の意を示してから、だと思えて、すごくショックでした。

悪気は無いことは分かります。


単純におめでとう、の言葉だけをみると複雑な気分になります。

誰もパワハラの責任をとらず、お咎めもなく、舞台の前に、慰霊も献花もなく、仲間の死を悼もうともしない、何だか悲しいです。