16歳だった頃、あるファッション雑誌で知りました・・・
この世に「5万円のジーンズ」が存在する事を。
そのジーンズにどれだけの希少性があるのか等は、当時は全く持って知る由もありません。
ただ、「5万円のジーンズ」を見てみたい。
触ってみたい。
そして、出来るならば穿いてみたい。
そんな、何処の誰にもありそうな好奇心から僕とヴィンテージジーンズの付き合いが始まりました。
最初は、唯々、「5万円のジーンズ」を持つ事だけに喜びを感じていましたが、穿いて行くうちに色々な事に気付かされる様になりました。
「何故、俺のジーンズは捻じれるのだろう?」とか、「何で糸が切れているんだろうか?」等々・・・
そんな中、一番興味を魅かれたのが色落ちでした。
勿論、最初は色落ちの事も気にはしていませんでしたが、次第に他のジーンズとは明らかに違う色具合に目を奪われる様になりました。
「良い色落ち」に関しては、その人の感じ方なので千差万別だと思いますが、僕的には良い色落ちは遠目からでは判断出来ないモノだと思っています。
僕が1950年代のジーンズの色落ちが好きなの理由としては、表面が擦れる様に落ちながらも、しっかりとしたブルーが深く残っている所です。
また、縦の線以上に明確に判る点で落ちる所も、好きな理由だったりします。
未だに縦の線が強い印象の1970年代のジーンズや左綾デニム等よりも点に拘るのは、少年期に手にした1本のジーンズのインパクトが強かったらだと思います。
現在、グリームのジーンズは、プレミアムライン、ハイライン、スタンダードラインの3つに区分けしていますが、リーズナブルプライスラインのハイライン、スタンダードラインでもこれらの事には拘る様に心掛けて企画しています。
具体的には書きませんが、最近上がって来たデニムにちょっとしたスパイスを加えてみましたので、是非、手に取って感じて頂けたらと思います。