「草枕ー漱石とグールドー」
昨日、無事に私の回は公演を終えました☺︎
観に来て下さった皆様
本当に本当にありがとうございました。
当然ですが、前回公演の「ハムレット」とは
文章や台詞の雰囲気が全く異なるので
那美さんを演じるのがとても楽しみだったんです。
実のところ、今でも私は
那美さんという人のことが、よく分かりません。
演じる上で大切な、性格や雰囲気などは
自分なりに掴んではいたのですが
彼女の「私」への想いがどんなものだったのか…
「私」との言葉遊びに隠された気持ちも
なんだか、ふわふわとしていたのです。
いつもなら、理解出来るまで突き詰めようと
するのですが
今回あえて それをしませんでした。
たとえば
自分のことを100パーセント理解出来ているかと
考えたとき、そうでもないかもなーと思って。
それが他人になったとき、一体その人を
何パーセント理解出来てるんだろう??
理解したかどうかなんて
測りきれないし計り知れないものだなと
この作品に寄り添いながら感じたので
今回は、その感じた気持ちを
尊重してみようかなと思ったんです。
人間臭さや雑味を
とても美しかったり難しかったりする言葉で
描写している物語だからこそ
全てを美しく整えるんじゃなくて
完璧ではないものを、自分の中に持っておきたくて。
そうしたら、「草枕」の世界観や言葉の美しさを
より引き立たせることが出来るかなと。
スイカにお塩をかけた方が甘みがより引き立つ。
みたいな風に思ってもらえたら…🍉笑。
なので、那美さんのパーソナルな土台だけを
作り固めて、深作さんの演出を元に
あとは「私」とのやりとりの中で
何を感じるか。恋に落ちるのか否か。
「私」とのやりとりに全て委ねてみました。
舞台の上で全部を感じて
それをそのまま台詞に乗せてみようって。
こんな挑戦出来るのって
朗読劇で、2回公演だからということと
そして相手役が神尾さんだから。
私も挑戦してみようって思えたのです。
それくらい、本当に素晴らしい
頼もしくて優しい素敵な役者さんで
安心して昼夜共に色んなことに挑戦出来ました。
神尾さんに助けてもらった場面も多々あります。
今回、初めてご一緒しましたが
ハムレットの岸尾さんに続き
またもや相手役に大変恵まれました…!!✨
感謝感謝です☺︎☺︎
そして、神尾さんの他にも
素敵な皆様と共演させて頂きました!
13時の公演では
阿部大樹さん、福原綾香さん。
舞台の上で生きる。って
こういうことなのでしょうか??
それも、まだよく分かりません。
分からないから知りたくなるし、
考える楽しみが生まれるのかなーと思いました。
分からないことが多いと
楽しむ余白が生まれるのでしょうか。
わたしは、これから ゆっくり
その余白を噛み締めてみたいと思います。
この後、那美さんたちは
どんな人生を歩むのか…。
それを考える余白というか楽しみというか。
そういう考えを巡らす余韻を皆さんにも
味わってもらえたなら嬉しいです。