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読みかけの本を洗濯機の上に忘れた。
電車移動中における読書・勉強ができない、ということで、久しぶりにイヤホンを耳に突っ込み、音楽を聴くことにした。

高校生1年生のとき、突然クラシックを聴きたくなって、ふとCDショップで手に取ったものが、ベートーヴェンのバイオリンソナタ『クロイツェル』だった。
「ドラクエの戦闘シーンのBGMに似ているな」というのが初めての感想。
なんかこう、血肉湧き踊る感じ。

今は名門校だが、当時は普通くらいの学力だった名城高校へ通っていた。
地下鉄の車内で、ポータブルCDプレーヤーから流れるクロイツェルを聴きながら通学していた日々を思い出す。
わりと尖っていたので、目の前に同じくらいの高校生が来ると、互いにガンをつけあったりしていた。
更に厄介なことに、クロイツェルを聴いていると、誰にも負けないような気持ちになってしまっていた。
クロイツェルには魔力があった。

だから試合前にもよく聴くようになった。
ドラクエ風にいえば、バイキルトがかかったような状態になるのだ。

あれから20年近く経った。
久しぶりにクロイツェルを聴きながら地下鉄に乗っている。
もちろん、ポータブルCDプレーヤーではなく、iPhoneという当時ではとても考えられないシロモノから、バイオリンソナタは奏でられて。
高校生のときは大股開きだったが、今は隣の人が座りやすいよう膝を締めて座っている。
目の前にある虚空をぼおっと見つめながら、自分の魂は今と昔とどう変わったのか、あるいは変わっていないのかを考えた。

自分は自分でしかないのに、なぜか人は、自分が何か他の自分ではないかと、ありもしない自分を探してしまう。

目の前に、いる。
窓ガラスに映っている自分こそが、まぎれもない自分なのだ。
自分探しの果てに何があるか、それは自分など探しても何の意味もなかった、ということがわかる。

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粋がってはいたが、それは臆病さの裏返しだった16歳。
長年の積み重ねが徐々に大きなものとなっていることを実感している36歳。
どちらもまぎれもなく、今ここにいる自分自身以外の何物でもない。

当然、積み上げたものはいつか必ず崩れる。
それが死なのか、何かのミスなのかは、誰にもわからない。
ただし、崩れることがわかっていても、私は一段ずつ積み上げていくだろう。
たとえ崩れたとしても、積み上げてきた一歩一歩の歴史が崩れることはないからだ。

人に魂というものはあるのだろうか。
それならば、乳幼児が幼児になり、徐々に話せるようになっていく工程を、私がまったく覚えていないのは何故だろう。
ひょっとしたら保育園へ行きだしたくらいに、今の自分が私の身体の中から徐々に芽生えてきたのではなかろうか。

クロイツェルを聴いていた16歳の自分。
クロイツェルを聴いている36歳の自分。
人として成長もしたろう。
人間関係の幅も広がったろう。
為すべきことを一つずつ成し遂げてもいる。
しかしながら、あのときも、今も、魂自体は何ら変わっていないことを認識した。

絶対的な答えなど決して出やしないが、地下鉄に乗りながら、ぼおっとクロイツェルを聴きながら出した、とりあえずの結論は、

自分を生きるしかない。

明るく生こまい
佐藤嘉洋
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佐藤嘉洋活動情報
2017
2.23・ゴング格闘技『佐藤嘉洋のキック千一夜』にて新田明臣氏との対談掲載
3.8・『メナージュケリー春号』名古屋JKフィットネス掲載
3.26・キックボクシングイベントのコラム取材
4.1・東海ラジオ佐藤嘉洋出演CM放送開始
4.25・錦ロータリー卓話
5.16・19時〜ようゆう会43回、勝川駅前ルネックにて
8.20・名古屋国際会議場 大会実行委員長として名古屋Krush開催
9.1・日の丸経営塾講演
 
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佐藤嘉洋、講談社から作家デビュー処女作
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場所・名古屋JKフィットネス
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