少しメッセージ書くの止めようかと思っていましたが、
これだけたくさんのコメントを皆さんが書き込んでくれて
無視はできないので、メッセージを書くことにしました。
勝ったときだけペラペラ喋って、
負けたら沈黙では情けないですからね。

今日名古屋に帰り、色々医者を周って一日が終わりました。
明日も一日医者にかかると思います。

家帰ってから試合のビデオを見ました。

悔しかったです。
情けなかったです。

今回の試合、本当に皆さん楽しみにしていたことでしょう。
僕も戦前『世界最高峰の試合をお見せしましょう』と言いました。
ブアカオは世界最高峰でしたが、
とても僕が世界最高峰の技術を見せられたとは言えません。

多くの方ががっかりしたことでしょう。
でも一番がっかりしているのは自分です。

何やってんだ

と。
中途半端に下がって負けたカラコダ戦よりはマシですが、
今回の負けも相当応えてます。
時間が経つごとに悔しさがこみ上げてきます。

今回試合前日は興奮して一睡もできませんでした。
それは試合後の夜に体がほてって眠れないときと同じような感じ。
プロデビュー以来こんなことは初めてでした。
会長からも『お前も人の子か・・・』と言われました。

僕は海外遠征などの劣悪な環境の中での修羅場をくぐってきて、
肝が座ったし、神経も図太くなりました。
でも自分の活躍が認めれてファンの人達が増えて
今までで一番良い環境の中で試合をしていることに、
まったく慣れていなかったのでしょう。

浮き足立っていたか、舞い上がっていたか・・・

今まで海外でボロボロになりながら日本に帰ってきても、
街では誰も振り返らない、誰も気づかない。
今は対戦相手のレベルは同じのままでも国内で戦い、
結果を出せば、皆が認める。

結果を出したら、ありがたいことに興行側も僕を必要としてくれて、
そのために色々な面で僕の価値を上げようと
たくさんの人間が動いてくれている。
こんな恵まれた環境になったのはプロ生活初めてです。

取材だって名古屋までマスコミの方が来てくれることなんてなかった。
電話取材でインタビューだけで済ますか、
後輩の応援で東京にいったときに
ついでに取材してもらうかどちらかだった。
今は取材陣数人の往復新幹線代、ホテル代の分があっても
名古屋まで来てくださります。
自分がそのくらいの価値がある人間になったことは純粋に嬉しかった。

別にスター気取りして調子乗ってたわけじゃないけど、
浮き足立ってたのかもしれません。
そういった面で僕はまだブアカオに
勝つ資格もない男だったということです。
いや勝負する資格もなかったか・・・

だからといって皆さんの応援が重いというわけじゃありません。
公開記者会見のとき、多くの人が声をかけてくれました。
帰りのバスではみんなが僕の名前を呼んでくれて、
嬉しくなって窓開けて

『おー!頑張るぞー!』

って叫んだとき、みんながワッと一緒に拳を上げてくれました。
心の底から嬉しかったから。
隣にいたカラコダとドラゴが

『ヨシヒロ人気出てきたね』
『凄いなサトー』

と言ってきたので、

『本当に僕は幸せだよ。
僕が海外で試合していたときはありえないことだった。』

と話しました。

ただ、今の自分の状態に慣れていないだけです。
これからも僕が戦い続ける限り応援していただければ幸いです。

僕は今回をただの経験にするつもりはなかったし、
本気で優勝を目指してやってきました。
本当に本気で優勝するつもりでやってきました。
でも・・・

生き地獄の練習をしてきて、味わったのは生き地獄でした。

そう考えると泣けてきます。
人生は本当に自分の思い通りにはいきませんね。

残った結果は2RKO負けという事実。
初めてのKO負け。
悔しい。

この結果は受け入れなければいけない。
僕は負けた。
4月から始まったMAXのトーナメント。
僕の2006年の目標は夢と散りました。

ブアカオとは何回やっても敵わない。
そんな意見があるかもしれないけど、
僕は何回でも対戦する気持ちはある。
負けたけど強い奴と戦いたいっていう気持ちはなくなってはいない。
絶対いつか再戦させてもらう。
そこまで辿り着くまで必ず結果を出す。
そして次は勝つ。
痛い奴だと思うなら、そう思えばいい。
そんな風に思うアンタをもう一度振り返らせてやるよ。
てめえで落とした株はてめえで取り戻すしかない。

俺はまだできる。できるんだ。

yoshi-HERO