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お客さんからしたら良い試合してくれれば満足なのだが、
戦っている本人は良い試合且つ勝ちたいのだ。
良い試合して負けると虚しい。
そうやって「俺もここまでなんだろうか」と心を削られていくんだな。


昨日の大和哲也vs梶原龍二の試合を見て思った。


例えば今年四月のアンディサワーとの二戦目も同じである。
周りは武士の斬り合いのようだったと絶賛してくれたが、
私自身の中では虚しさが残るのみであった。


下からどんどん勢いよく競り上がってくる連中を見たら、
たくさんの凄い若手たちが必死に上がってきている。


梅野源治を筆頭に野杁正明、日下部竜也、
卜部兄弟、秋元皓貴、HIROYAなど


そのもう一つ上の世代を見れば、
久保優太、大和哲也という全く毛色の違う二大スターがいる。


彼らの勢いを見ていると前回の自分の体たらくが情けないし、
このまま彼らに格闘技界を任せても何の問題もなく思える。


きっと自分が10代の頃ガツガツ上がっているときに
諸先輩方は今の私と同じ思いだったのだろう。


松浦信次氏、青葉繁氏、小野瀬邦英氏など。


別に私は励まされたくて、
こういうことを言っているのではない。
これが今の正直な気持ちだからだ。
いつだってこのブログは、
私の正直な気持ちを吐露してきた。


だからこそ!
だからこそ!
なのだ。


前回は確かに調子も良かったし、
時間を有効に使ってしっかりと仕上げられた。
しかしどこか自分に甘えていたのも事実である。
限界という名の諦めの感情があった。


会長からの「もう一花咲かせてみろ」という言葉を聞き、
友人の「酒のつまみをなくすな」という言葉を聞き、
もう一度他人からではなく、
自分から自らを追い込んでみようと思った。


今、自分で考えたある練習をジムワークとは別に、
試合の二週間前まで鉄の意志で続けられたなら、
私はもう一花咲かせるだろう。
続ける精神力というものが、もうすでに無かったら
私は一花咲かせられずに、
このままリングを去ることになるだろう。


ここから先は自分との戦いである。


Krushというキックボクシング興行を見て思った。
選手はそれぞれの魂を削りながら戦っている。
私の魂も残りわずかだ。
よくぞここまで削ってきた。
最後はカケラもなくなるくらいまで燃やし尽くしてしまおう。


私はスーパーマンになるよ。


明るく生こまい
佐藤嘉洋