4回目の「展開編」で時間軸は現在に至ります。
前回の”Claude Williamsonのピアノ”を「心地いい」と感じた僕は、彼のピアノを入口として、他のピアニストを聴くようになります。(=”芋づる式聴き方”)
■なぜピアノだったのか?
たぶんですが・・・
Jazz初心者の僕にとって管楽器(サックス、トランペット等)より弦楽器(ピアノ、ギター等)の方が「耳に(≒脳に)優しく入ってきた」んだと思います。
完全に余談になりますが、僕の大好きなミュージシャン”泉谷しげる”は「ギターは打楽器」と断言します。(彼のライブを見ればそれが本当だと実感します)
そんな感じで最初の頃に聴いたのは・・・
「Art Blakey & The Jazz Messengers」のピアニスト”Bobby Thimmons”でした。
うまく表現できないんですが、彼のピアノは自身が作曲した「Mornin’」に代表される独特のタッチが印象的です。(←マジで表現できてない!でもそれって難しいのよ~)
そんな流れで出会い、最初に衝撃を受けたピアニストが”Bud Powell”(上の写真)でした。
彼のピアノを聴いて初めて「あ~、ミスタッチしても良いんだ~」と思いました。そして(当たり前のことではありますが)「Jazzってホントに自由で心地いいんだぁ~」と感じたピアニストでした。
そんな僕の気持ちを体感できるのが
この曲↑「Down With It」
(バド自身と思われる声が聞こえてくるのも楽しいです♪)
■Jazzピアノってこんなに楽しいんだ
そして、現在の僕のJazz遍歴の中で「一番好きだわ~」と断言できるピアニスト”Eddie Higgins”に出会うのです。
前述の”Bud Powell”を孤高の天才ピアニスト(僕の印象です)とするなら”Eddie Higgins”は
Jazzピアノってこんなに楽しいんだ~♪♪
と教えてくれた職人的ピアニストだと思います。
サラリーマン時代の最終盤・・・
品川区立図書館で「”芋づる式聴き方”でJazzのCDを借りまくった」甲斐がありました。
僕が選ぶ”Eddie Higgins”の最高傑作がこれ↑
(一度聴いてみてください)
そして、上記「Golden Earring」を聴いて
ムム?と思ったことがあります。
Jazzの編成で「トリオ」があります。ピアノメインのトリオといえば「ピアノ+ベース+ドラムス」と勝手に思い込んでいましたが・・・
この曲の編成は「ピアノ+ベース+ギター」という全弦楽器なんですよ~。これも僕が感じる「心地よさ」の大きな要素があるように思いました。
■Jazz Messengers 初代リーダー
そして、最後にご紹介するのは・・・
これまた「Jazzピアノの楽しさ」を教えてくれた”Horace Silver”です。あの有名な「Jazz Messengers」の初代リーダーなんだそうです。
同じ「Jazz Messengers」でも”Art Blakey”が率いてた頃は質実剛健というイメージですが、”Horace Silver”の頃はファンキーで楽しい印象があります。(あくまで僕の感想です!)
Jazzの歴史は別の回でおさらいする必要がありそうですが、僕はその中でも1950年代後半~1960年代前半の「ハードバップ」と呼ばれるJazzがミョーに心地よかったみたいでハマりました。
そして、音楽という芸術の素晴らしさに触れることができて嬉しかったです。
珍しく「芸術」という言葉を使ったので
立川談志が残したこんな言葉を思い出しました。
好き嫌いはてめえたちで各々だが
芸術ってやつは向こうから勝手にやってくるんだ。
まさに僕にとっての「ハードバップ時代のJazz」がそうでした。
つづく
本降りの雨の朝を迎えた静岡の自宅にて