黒川伊保子「不機嫌のトリセツ」 | 八ヶ岳南麓の里小屋から -for comfort life-

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静岡県と山梨県、2拠点居住のおじさんです。思ったこと、美味しかったこと、楽しかったこと、等々を気ままに綴っていきたいと思います。

「読書」カテゴリー最初の投稿になります。

最近読んだ本の”超雑感”で恐縮ですが「思ったこと」も含めて、お伝えできればと思います。

 

「妻のトリセツ」で脚光を浴びた黒川伊保子さん。

この本は、以前ブログ友のUさんにいただき、熟読して衝撃を覚えた一冊でした。

上記は僕のサラリーマン(後半の単身赴任)時代のブログ内の記事ではありますが、よろしかったらご参照ください。

さて、今回読んだ本が「不機嫌のトリセツ」です。

 

この「トリセツ」シリーズ・・・

脳科学者である黒川さんが”科学的”かつ”人間味あふれた”書き方をしているところがウケているんだと思います。僕も「強く共感」している一人です。そんな本作の気になった個所です。


相容れない男性脳と女性脳について・・・

男性はかつて狩りをして生きてきたから「とっさに命を守ること」を重視する故、対話はスペック重視(5W1Hの質問)か、問題点の指摘から始める。要はそうしないと自分の命を落としてしまい、家族を守れなくなるから。

 

一方で女性脳が求めるのは「思い=共感」。よって妻の「思い」に夫は「問題点の指摘または問題解決案」で答えてしまう。

 

僕も40才を超えたころからか「女性(おもに妻)には共感で応えるべき」を覚えたものの、黒川さんが言うように「元々備わった男性スペック」があるため、うまくいかないことは生じます(苦笑)

母は戦士・・・
黒川さん「母は戦士」で、夫は勝手に「戦友」にされている、と言います。要するに出産し、赤ちゃんを育てる母親は一瞬たりとも気を抜けない戦士で、赤ちゃんと一緒にいる場所は戦場のベースキャンプだと。


母は、命を投げ出す覚悟で子どもを守る戦士である。そりゃ、強いわけだと。そして、いきなり命知らずの戦士になった妻たちは、当然のように夫を戦友扱いする。

 

(中略)妻は、自分が「戦闘任務遂行中」の脳になっていることに気づいていないから、夫が急に、無自覚の役立たずになったような気がして絶望する。

 

夫にしてみたら青天の霹靂である。出産に伴うホルモン変化でまろやかな身体になって、いっそう優しそうに見える妻が、赤ちゃんには聖母のような笑顔を見せるのに、自分には鬼のような形相を見せるのだから。(黒川さん、ここで「もちろん個人差はある」と書いてるところが優しいです)

夫婦の危機について・・・

子どもが自分の足で歩くようになると、脳は「次の生殖相手」を探す気満々になる。よりよい遺伝子を求めて、脳はあくなき人生の旅をしている。

 

直近の生殖相手より良い遺伝子を、脳は求めてしまう。より免疫力の高い個体を。なぜなら、それこそがシステム論上、最も有効な生殖手段だからだ。

 

最初の結婚を貫けないことも、婚外の恋愛をすることも、脳の機能性から言えば、いたしかたない。「生涯、一人の伴侶を添い遂げる」なんて、脳科学上、かなり無理があるのだもの。


おもしろいですね。何か、浮気やら不倫やらを脳のせいにしている感は否めません(苦笑)が、脳科学、生物学的にはそうなんでしょうね。

女性が「しゃべる」理由・・・
特に年を重ねると、上記の男女差はよーく分かりますが、そのメカニズムを黒川さんはこんなふうに教えてくれます。

 

人間は、動物界の中でも、子育て期間が圧倒的に長い種である。自然界の中では、授乳期間は2~3年におよぶ。人工栄養がない時代「自分の体調が悪くて、おっぱいが出なくなったらおしまい」では、リスクが高すぎる。

 

このため、人類の女性たちは、群れで子育てをしてきた。群れで子育てをすれば、互いに共感し合って、察し合い、おっぱいを融通し合うことができるから。


(中略)女たちがさんざめくように交わす「今日の何でもないこと」「昨日の失敗」「明日の憂い」が、互いの子育ての知恵、生活の知恵となって、家族を守ってきたのである。


このため、女性脳は「おしゃべりをして共感し合えば、確実に生存可能性が上がる」ことを知っている。

 

だから、共感に満ちたおしゃべりをすれば、脳は無条件にストレスを減衰させのである。おしゃべりがストレス解消になる所以だ。ふーむ、なるほどなるほど。

 

男性が「黙る」理由・・・
男性脳は「沈黙」で生存可能性を上げてきた。山や森を行くとき、風や水の音のわずかな変化で、狩人はその先の地形の変化を知る。

 

川のうねりや谷が迫っていることを知るのである。もちろん、獣の気配を聞き逃す訳にはいかない。


また、目に飛び込んできたランドマーク(岩、木、山の稜線などなど)を、脳の仮想地図にプロットしながら歩いてもいる。元の場所に確実に帰れるように、ほぼ無意識とはいえ、この作業もなかなか忙しく、おしゃべりに付き合っている暇はない。


男性脳は「沈黙」を基準に動くように作られているのだ。その証拠に、男性脳の「おしゃべりに使うワーク領域」が、女性の数十分の一しかないとも言われている。

 

「沈黙」こそが、男たちの生存可能性を上げてきた。だから、沈黙の中にいることで安心し、ストレスを解消するのである。

うーむ、こういう「成り立ちによって異なる脳」を男女で分かり合う必要があることを改めて教えてもらうことになりました。

しかーし!「女性よりしゃべる男」さらには「近所のおばさんより情報通の男」も実在する(僕は苦手です)訳ですが、こういう男の脳は女性寄りなんですかね~。つまんないサゲですみません。

 

台風7号の影響で天候が不安定な八ヶ岳南麓にて

 

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