子ども誰でも通園制度(多様な他者との関わりの創出事業)について | 佐藤美樹(さとうみき)のサトミキ☆ブログ

子ども誰でも通園制度(多様な他者との関わりの創出事業)について

子ども家庭庁が打ち出し、来年度以降の本格実施にむけて各自治体に向けて動いている「子ども誰でも通園制度※」。

※子ども誰でも通園制度:

 

 

これに先立ち、東京都のほうでは「多様な他者とのかかわりの機会の創出事業※」として今年度から開始されており、

世田谷区でも、こちらの「多様な他者との関わりの機会の創出事業」を実施するとして区議会子ども若者委員会で説明がありました。

※区の進める「多様な他者とのかかわりの機会の創出事業」:

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/002/d00206876_d/fil/231102_jian10.pdf

 

いずれの事業も、目的としては在宅子育て支援の文脈で、「子どもの成長の早い段階で他者と関わることでの意義」や

「保育園のもつ専門性を地域の子育て資源として活用」あたりが狙いとされています

 

このへんの意義や目的には全く異論はないのですが、

気になるのは、世田谷区にはすでに「地域で子どもを育む」として類似の取組があるので、

そことの違いや、既存の枠組みがある中でこちらも実施する意味付けが必要に感じます。

 

たとえば、身近な場所で子連れで集い、地域とのつながりにもなる場である「おでかけひろば」にも「ほっとステイ」として

理由を問わない(預かりの要件がない)一時預かりがあり、この事業を保育園施設内で設けている認可保育所も区内には多くあります。

※おでかけひろば・ほっとステイの一覧:

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kodomo/002/003/d00161213_d/fil/chirashi.pdf

ほっとステイは「スポット」利用が可能な料金・時間設定ではありますが、週2回といった定期利用も可能です。

 

また、もう少し長時間の預けが可能なものとしては、認証保育所での一時保育があり、また要件の設定があるものとしては、認可保育所の一時保育があります。

※一時保育いろいろ:

 

 

私立認可保育園などの一時保育だと1歳児からなので、0歳児の間に「ちょっと預けられる」場の選択肢が増えるというのが

今回の「多様なー」の意義の1つなのかなとも思いますが。

他方、昨年末、区内認可外保育施設において生後4か月の赤ちゃんの死亡事故もあり、0歳児の一時預かりについては、

慎重な検討が必要という声も現場の先生たちからは伺っています。

 

また、先日、認可保育所1次選考結果について報告がありましたが、この4月は少し待機児童も増えそうな予想です。

この辺を鑑みても、保育の必要要件を問わない(誰でも)制度の拡充については、考え方の整理をして位置づけ・意味付けをしっかり打ち出す必要がありそうです。