台風19号について、補充質疑で明らかになった論点 | 佐藤美樹(さとうみき)のサトミキ☆ブログ

台風19号について、補充質疑で明らかになった論点

今日の決算委員会補充質疑では、ほぼ全会派が台風19号に関する論点を取り上げていました。

 

まだ、区内の被害の全容も明らかになっていないし、また浸水被害など原因についても不明点が多くあり、とてもじゃないけど総括しきれない、、という感じですが、とりあえず、今日明らかになった論点・課題を整理しておきたいと思います。

 

1.多摩川の堤防が一部未整備なことについて:

→早急に、国交省に整備を要請するそうです。

この数年の気候変動や台風が毎週のようにくるようになってきていたのに、進まない・進めてこなかったのはなぜなのか釈然としませんが。


 

2.情報伝達・周知が不十分/不適切:

→区行政の政策や制度については、とかくその情報伝達・周知が不十分(伝わっていない・届かない)ことが多くありますが、今回も多々ありました。

避難所の問題(後述)もそうですが、Twitter/HPでの伝達だけでは、こうした情報ツールを用いない人には届かず。かといって防災無線も有効でない(聞こえづらい)ので、やはり、町会掲示板などの掲示板を利用するか、あるいは出張所・まちづくりセンターなど区の出先機関に掲示して「どこそこにいけばわかる」という情報ルートも設け、伝達を多層化しないと。

 

一方で今回もTwitterは情報発信・収集のツールとしてかなり有効だったとは思いますが、区のTwitter発信については、総合支所単位でアカウントを持っているにもかかわらず、地域情報の速報発信(どこの避難所は満員になった、とか)がなされていませんでした。リアルタイムで、状況を拡散できるツール特性をもっとこれからは活かして、地域密着情報を発信してほしいところ。

 

3.自主避難場所:

→今回区が設けた「自主避難場所」に関しては、私も多く問合せをうけましたが、そもそも日頃から地域で避難所訓練や避難所運営委員会設けて活動している避難所とは異なる場所(地区会館など)を自主避難場所にしたこと自体、適切でなかったと思います。

区では、3.11以降、地震災害時の避難先として、区内小中学校を地域の「避難所」として指定。地域側の各町会でもその運営について様々活動してきました。

 

今回は、「そこまで多く避難者がいないから」という理由で、自主避難所という位置づけで、地区会館などを設定したそうですが、そうであるならば、もっと前もって「台風被害についてはこういう場所を避難所にする」ということの周知がなされていないと、混乱のもと。

ハザードマップにも、「避難所」は従来の地域の避難所のみプロットされていますから、それを見て、避難しようとして向かってしまった区民がいても無理もありません。

台風前の10日の時点でHP/Twitterで発信していたとのことですが、これでは不十分なの2.の論点で述べた通り。

また、今回は、自主避難所の指定になっていなくても、町会長など地域側の判断で、町会事務所や小中学校を避難所として開設した場所もあったとのこと。台風以上に地震の際は、発災時の避難所開設は、その可否含め地域が担っていかないと初動が遅れます。避難所開設についても再度見直す必要がありそう。

 

このほかにも、野川の水門の開閉が適切だったのか?野毛あたりの浸水の原因(内水被害との見方がおおかた。詳細は?)など専門的な分析も含め、被害内容と今後の対策について、まだ引き続き議論が必要です。