「地域包括ケア」の「地区展開」とは何なのか?
世田谷区が今年度より始めている「地域包括ケアの地区展開」事業。
いよいよ28年度より全区展開(区内27のまちづくりセンター全てにおいて実施)ということで28年度予算にもあがってきています。
しかし・・「地域包括ケア」ということば、を聞いて、何のことかわかる区民の方がどのくらいいるのか?というくらいイメージがつかみにくい上に、それを「地区展開」といわれて、ますます何をやろうとしているのだろう?ということで、今回の本会議で取り上げることにしました。
そもそも地域包括ケアとは(国は発信したモデルで、2025年問題など超高齢化社会への対策)
※http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/
国のモデルに対して、各自治体さまざま展開しているわけですが、世田谷区としてはこの仕組みを27のまちづくりセンターにおいて、社協とあんしん健やかセンターという3つの団体が連携することで実施するようなスタイルをとろうと(これが地区展開)。
その際、高齢者だけでなくて対象を障がいのある方や子育て世帯にも広げて実施すると掲げてスタートしています。
※世田谷区の地域包括ケアの地区展開:
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/105/148/1812/d00140182_d/fil/1.pdf
理想的だけど、なんとなく「絵にかいたモチ」で終わってしまうんじゃないか??ホントに実現できるのか?と疑問に思います。
というのは、「誰が(体制面)」「どうやって(サービス内容)」これを進めていくのかというのが、説明を聞いてもしっくりこない点が多く。
たとえば、体制面。今回、組織改正としては、区の本庁の保健福祉部の下に「地域包括ケア担当参事」が新ポストとして配置されましたが、この人が「地区(27のまちづくりセンター)展開」にどう寄与するのか?不明です。
また、サービス内容も、これまであんしん健やかセンターは高齢者対象に介護サービスしか扱ってこなかったのに、子育て世帯のニーズやサポートするノウハウをどうやって把握し提供していくのか??←これを所管の課長にきくと、5つの総合支所の「福祉3課」といわれる福祉系セクション(生活支援課、保健福祉課、健康づくり課)が「バックアップ」していきます、と。
いま、すでに5か所でモデル実施している中で、この「バックアップ」や「連携」といわれる部分については「強化」していくそうなのですが、何をもって「強化」といっているのかが不明です。
上述の体制面で「地域包括ケア担当参事」という本庁の新ポストにふれていますが、「バックアップ強化」というのであれば、よっぽどこの5つの支所にこうしたポストがあったほうがいいように思います。
地域包括ケアの取組として始まっている事例ではありませんが、自分がかねてより関わっている取組で、川崎市宮前区の「認知症にやさしい図書館」があります。
図書館司書の方が、毎日図書館にくる高齢者の方(認知症ではないかと思われるような方も含め)を見ていて、「図書館で何か(認知症の高齢者の方のために)できないか」と考えたことが起点ですが、「どのような内容を」の設計にあたっては、市の地域包括ケア担当の方がかかわっています。
※認知症にやさしい図書館:http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/105/148/1812/d00140182_d/fil/1.pdf
図書館司書の人が福祉サービスを提供しようとするマインドもすごいと思いますが、
その実現に向けてのアプローチが創造性に富んでいて驚きます。
「どのような内容」を提供するかについては、いま存在しないサービスですので、この司書の方と地域包括ケア担当の方が、実際に高齢者施設(デイサービスなど)に出向いて、本を持ち込んでさまざま仕掛けを展開し模索をしています。
川崎市の事例をみていて「地域包括ケア」について求められるのは、「今ない(存在しない)」ものを「創りだそう」とする創造性や、既存の枠組みを超えて考えられる柔軟性のように思います。
いまやっている業務、マニュアルなど文書化されているサービス、等々をベースにしていたのでは、結果として「今と変わらない」となりかねないのでは???というあたりを今回問いたいと思います。
いよいよ28年度より全区展開(区内27のまちづくりセンター全てにおいて実施)ということで28年度予算にもあがってきています。
しかし・・「地域包括ケア」ということば、を聞いて、何のことかわかる区民の方がどのくらいいるのか?というくらいイメージがつかみにくい上に、それを「地区展開」といわれて、ますます何をやろうとしているのだろう?ということで、今回の本会議で取り上げることにしました。
そもそも地域包括ケアとは(国は発信したモデルで、2025年問題など超高齢化社会への対策)
※http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/
国のモデルに対して、各自治体さまざま展開しているわけですが、世田谷区としてはこの仕組みを27のまちづくりセンターにおいて、社協とあんしん健やかセンターという3つの団体が連携することで実施するようなスタイルをとろうと(これが地区展開)。
その際、高齢者だけでなくて対象を障がいのある方や子育て世帯にも広げて実施すると掲げてスタートしています。
※世田谷区の地域包括ケアの地区展開:
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/105/148/1812/d00140182_d/fil/1.pdf
理想的だけど、なんとなく「絵にかいたモチ」で終わってしまうんじゃないか??ホントに実現できるのか?と疑問に思います。
というのは、「誰が(体制面)」「どうやって(サービス内容)」これを進めていくのかというのが、説明を聞いてもしっくりこない点が多く。
たとえば、体制面。今回、組織改正としては、区の本庁の保健福祉部の下に「地域包括ケア担当参事」が新ポストとして配置されましたが、この人が「地区(27のまちづくりセンター)展開」にどう寄与するのか?不明です。
また、サービス内容も、これまであんしん健やかセンターは高齢者対象に介護サービスしか扱ってこなかったのに、子育て世帯のニーズやサポートするノウハウをどうやって把握し提供していくのか??←これを所管の課長にきくと、5つの総合支所の「福祉3課」といわれる福祉系セクション(生活支援課、保健福祉課、健康づくり課)が「バックアップ」していきます、と。
いま、すでに5か所でモデル実施している中で、この「バックアップ」や「連携」といわれる部分については「強化」していくそうなのですが、何をもって「強化」といっているのかが不明です。
上述の体制面で「地域包括ケア担当参事」という本庁の新ポストにふれていますが、「バックアップ強化」というのであれば、よっぽどこの5つの支所にこうしたポストがあったほうがいいように思います。
地域包括ケアの取組として始まっている事例ではありませんが、自分がかねてより関わっている取組で、川崎市宮前区の「認知症にやさしい図書館」があります。
図書館司書の方が、毎日図書館にくる高齢者の方(認知症ではないかと思われるような方も含め)を見ていて、「図書館で何か(認知症の高齢者の方のために)できないか」と考えたことが起点ですが、「どのような内容を」の設計にあたっては、市の地域包括ケア担当の方がかかわっています。
※認知症にやさしい図書館:http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/105/148/1812/d00140182_d/fil/1.pdf
図書館司書の人が福祉サービスを提供しようとするマインドもすごいと思いますが、
その実現に向けてのアプローチが創造性に富んでいて驚きます。
「どのような内容」を提供するかについては、いま存在しないサービスですので、この司書の方と地域包括ケア担当の方が、実際に高齢者施設(デイサービスなど)に出向いて、本を持ち込んでさまざま仕掛けを展開し模索をしています。
川崎市の事例をみていて「地域包括ケア」について求められるのは、「今ない(存在しない)」ものを「創りだそう」とする創造性や、既存の枠組みを超えて考えられる柔軟性のように思います。
いまやっている業務、マニュアルなど文書化されているサービス、等々をベースにしていたのでは、結果として「今と変わらない」となりかねないのでは???というあたりを今回問いたいと思います。