妊娠期から子育て家庭を支える切れ目のない支援
先週、港区のビル内トイレで産まれて間もない赤ちゃんが死体で発見されるという事件がありました。
※事件についての記事:http://mainichi.jp/articles/20160112/k00/00e/040/151000c
22歳女性が勤務先のあるビルのトイレで出産し、赤ちゃんはそのまま放置したと。
またこの手の事件か・・、と、どうして防げないのだろう・・と。
誰にも相談できなかったのかな?とか、産まれてきた赤ちゃんのことを思うとやりきれない思いでした。
虐待予防の観点や子育て支援の一環として、厚労省も数年前より「妊娠期からの切れ目のない支援」ということを政策として打ち出しており、世田谷でも世田谷版ネウボラの構築含め、さまざま検討がなされています。
※世田谷区・妊娠期から子育て家庭を支える切れ目のない支援検討委員会資料:
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/103/138/d00142654_d/fil/4.pdf
妊娠届の提出をうけて母子手帳・妊婦健診券などを交付するタイミングで、現行、心身の健康状態や育児不安などを把握すべくアンケートを書いてもらっていますが、今後、さらにこうした場や各支所でも母子保健コーディネーターといった専門職を配置して、支援につなげていこうという取組が始まろうとしています。
ただ、区内のある産院の先生が仰っていたことですが、
妊娠届も出さず(故に妊婦健診券や母子手帳ももらっていない)、健診もうけていなくてぎりぎりになって産院に駆け込み出産する、あるいは自宅などで出産するといった妊婦の中にこそ本来支援が必要な場合が多い、と。
望まない妊娠で誰にも相談できないケースなどは、区の窓口に妊娠届を出すわけもなく。
そうしたケースが冒頭の港区での事件のようなケースであり、行政にも医療機関にもどこにも届いていないSOSをどうやってキャッチするか、がキーだと思います。
以前、自分自身が産前産後でお世話になった鍼灸院※(産前産後の浮腫み予防、骨盤調整、逆子ケアなどの診療を行っている)がありますが、そこの院長先生は「これまでも望まない妊娠について相談をうけることがあった」と。また、このまま出産して大丈夫かな?と思う妊婦さんもみてきたと仰っていました。
行政の相談窓口や医療機関よりも、こうした妊産婦が気軽にいける(かかれる)代替医療的な場所に実は多くの情報(それも相談しにくいような内容)は集まっているように思います。
今後の区の取組の中でも、こうした地域にある妊産婦に関わっている機関・人をいかに掘り起し、ネットワーク化して情報を吸い上げる仕組みを作れるか、が重要かと。
これから始まる予算説明(28年度予算・新規事業についての議会への説明)においてしっかりきいていきたいと思います。
※鍼灸院ヒーリングユーhttp://www.healing-you.com/。『医道の日本』1月号の特集「妊婦から産後ケアまで」で取り上げられています。


※事件についての記事:http://mainichi.jp/articles/20160112/k00/00e/040/151000c
22歳女性が勤務先のあるビルのトイレで出産し、赤ちゃんはそのまま放置したと。
またこの手の事件か・・、と、どうして防げないのだろう・・と。
誰にも相談できなかったのかな?とか、産まれてきた赤ちゃんのことを思うとやりきれない思いでした。
虐待予防の観点や子育て支援の一環として、厚労省も数年前より「妊娠期からの切れ目のない支援」ということを政策として打ち出しており、世田谷でも世田谷版ネウボラの構築含め、さまざま検討がなされています。
※世田谷区・妊娠期から子育て家庭を支える切れ目のない支援検討委員会資料:
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/103/138/d00142654_d/fil/4.pdf
妊娠届の提出をうけて母子手帳・妊婦健診券などを交付するタイミングで、現行、心身の健康状態や育児不安などを把握すべくアンケートを書いてもらっていますが、今後、さらにこうした場や各支所でも母子保健コーディネーターといった専門職を配置して、支援につなげていこうという取組が始まろうとしています。
ただ、区内のある産院の先生が仰っていたことですが、
妊娠届も出さず(故に妊婦健診券や母子手帳ももらっていない)、健診もうけていなくてぎりぎりになって産院に駆け込み出産する、あるいは自宅などで出産するといった妊婦の中にこそ本来支援が必要な場合が多い、と。
望まない妊娠で誰にも相談できないケースなどは、区の窓口に妊娠届を出すわけもなく。
そうしたケースが冒頭の港区での事件のようなケースであり、行政にも医療機関にもどこにも届いていないSOSをどうやってキャッチするか、がキーだと思います。
以前、自分自身が産前産後でお世話になった鍼灸院※(産前産後の浮腫み予防、骨盤調整、逆子ケアなどの診療を行っている)がありますが、そこの院長先生は「これまでも望まない妊娠について相談をうけることがあった」と。また、このまま出産して大丈夫かな?と思う妊婦さんもみてきたと仰っていました。
行政の相談窓口や医療機関よりも、こうした妊産婦が気軽にいける(かかれる)代替医療的な場所に実は多くの情報(それも相談しにくいような内容)は集まっているように思います。
今後の区の取組の中でも、こうした地域にある妊産婦に関わっている機関・人をいかに掘り起し、ネットワーク化して情報を吸い上げる仕組みを作れるか、が重要かと。
これから始まる予算説明(28年度予算・新規事業についての議会への説明)においてしっかりきいていきたいと思います。
※鍼灸院ヒーリングユーhttp://www.healing-you.com/。『医道の日本』1月号の特集「妊婦から産後ケアまで」で取り上げられています。

