早稲田の中央図書館は、かなり大きい。
私は今日初めて訪れたのだが、その佇まいに圧倒されて、軽い目眩がしたくらいだ。
学生証をスライドしてゲートをくぐり、
本の森の中を、放たれた回遊魚のようにぐるぐる回っていた。
右を見ても左を見ても、上を見ても下を見ても本、本、本。
デザインの専門雑誌など、普段書店で見かけないような物まで置いてあるのが嬉しい。
あれにこれにとパラパラつまみ食いするうちに、はっとすれば夕食の時間が過ぎていた。
私が今日借りたのは、
「とらわれない言葉―アンディー・ウォーフォル―」、「和的」(わてき)、「11月そして12月」
の三冊だ。
最初のアンディーの語録は視覚的でとても面白い本なので、
現代アートや彼自身に興味が無くても、ちょっとでも「言葉」に興味があればお勧めである。
さて、ちょっと小説について話がしたい。
私は暗い、重い本が好きだ。
勿論明るい、楽しい話も嫌いではない。実際、星新一なんかも昔はよく読んだ。
でも息を止めて潜水していくような、あの感じがやっぱりたまらないのである。
厄介なしがらみ、騒動、現実では御免だ!って事の中心へ、本を読めば立つことができる。
しかもいつでも顔を上げれば安全な現実に戻ってこれるのである。
こんな甘美な苦痛がいったい他にあるだろうか?
まったく自分でも(悪い読書家だ)と思う。
ただ時にはまっとうにテクストに分け入るような読書もする、と弁明しておこう。
「11月そして12月」もそんな私の好きな部類だ。
父親と姉の二人が不倫しており、主人公は高校大学中退というどんずまりである。
おまけに姉はハルシオンで自殺未遂を起こす。
(まあ、元ユーザーに言わせればハルシオンで死のうだなんて本当に馬鹿馬鹿しいけれど。)
けれど最後にはさわやかなエンドである。こちらもそこそこお勧めだ。
機会があれば、是非どうぞ。