2015年2月22日。
乃木坂46ファーストシングル「ぐるぐるカーテン」発売から丸3年。
この日は乃木坂のバースデーということになっています。
普通はグループが発足した日。
乃木坂で言えば2011年8月21日とするところですが、レコード会社のソニーはCD発売を始めたこの日を誕生日としています。
1周年ライブは、9000人を集めて幕張メッセで行われました。
後に貴重なDVDにもなったこのライブは、全曲披露ということ、生歌中心に行ったことなどで、今でも神ライブとしてファンの心に刻まれています。
2周年は横浜アリーナで13000人を集め5時間に渡るライブが行われました。
もちろん全曲披露のライブであり、休憩時間の伊藤万理華のパフォーマンスも話題になりました。
そして、今年3周年は西武ドームで38000人のファンを集め7.5時間ライブが敢行されました。
極寒の西武ドームはほぼ野外状態。
約8時間のライブ、73曲披露。
もうこれだけで伝説になってしまうようなライブだったと思います。
メンバー、スタッフ、そしてファンのみんながこの伝説のライブを作り、やり遂げました。
今回のレポは沢山の人が上げているような視点とは違う視点で書いてみたいと思います。
①このライブで乃木坂が見せたかったのは何か?
乃木坂というグループほど特殊なアイドルグループは他にありません。
一言で言えばギャップ萌のするグループとでも言うか。。。
まずは、どのグループよりもライブ回数が少ない中で、西武ドームを満員にしてしまっていることです。
これは、いろんな理由がありますが。。。
始まりがAKBの公式ライバルという触れ込みで始まったことが大きいと思います。
誤解を恐れずに言えば、始めから下駄が50%位履いたところから始まったと言えます。
デビュー曲「ぐるぐるカーテン」はAKBのリクエストアワーで初披露され、いろんな意味で話題になりました。
また。デビュー前から、「乃木坂ってどこ?」という独自の番組を持っていました。 もちろん、番組プロデュースにはAKBのスタッフが当初から関与しているし、ライバルということを煽ることでいわゆる「炎上商法」的な存在であったことはいうまでもありません。
それは、このブログで何度も書いているソニーという、かつてのアイドル帝国であったレコード会社の思いがあります。
また、秋元Pの周到な先を読む準備と仕掛けがあったのだと思います。
乃木坂でのオーディションでは、AKBとは全く違うコンセプトでメンバーが集められました。
これも誤解を恐れずに言えば、多くの応募者から素直に「可愛い子」「美形な子」を中心に選んできたのだと思います。これは、今では、アイドル業界随一の顔レベルと言われる仕込みですね。正解だったと思います。
しかし、秋元Pは乃木坂に更なる魔法を掛けます。
これは、ソニーという老舗レコード会社の全面協力があってのことですが。。。
提供される楽曲のレベルを非常に高いところに置いているところです。
当初ほとんどライブを行わないグループに対して、この措置は異例だなと感じました。
恐らく、今日のような日が来ることを確信していたのだと思います。
昨日の7.5時間ライブ。 普通のグループならば持たないかも知れない時間も、乃木坂の洗練された楽曲の一つ一つがそれを解消してしまいました。
全てが生歌ではありませんが、ところどころの曲は生歌、生演奏を交えて、バリエーションの効いたライブだったと思います。
昨日の7.5時間ライブで見せたかったもの。 それは、アイドル業界の新しい売り方と、プロデュースのやり方なのかもしれません。
常常言っているように、乃木坂はハイブリッド型アイドル、いいとこ取りアイドルの新しい形なのだと思います。
そのベースにはAKBやソニーのかつてのアイドルがあることは間違いありませんが、今となっては、それを超えるような可能性をみせてくれた7.5時間ライブだったと思います。
MCのグダりなど、相変わらずの課題は残っていましたが、運営の用意した乃木坂辞典などのおかげでイライラすることがない長時間ライブだったと思います。
大型スクリーンを4面用意したのも、運営のファインプレーだったと思います。 とても楽しむことができました。
② これから乃木坂はどこへ向かうのか?
7.5時間ライブで見せてくれたもの。 3年半で到達できたものは、何か?
それは圧倒的な楽曲のレベルと、ほどほどのパフォーマンスなのかも知れません。
これは、悪口を言っているのではありません。
ようやくほどほどのパフォーマンスをできるグループになってきたのです。
これほどライブをやらない、それに対するレッスンも少ないグループが見るに耐えうるほどほどのパフォーマンスをすること自体がとても大変なことです。
もちろんアイドルグループですから、緩いパフォーマンスで許される部分もあるでしょう。
しかし、何回も書くように、楽曲は圧倒的だし、やろうとすることはとても高いレベルなのです。
3年半で73曲、7.5時間のライブをこなせるようになったこと。これは、 とても評価できることだし、これからますます伸びる余地があります。
これは、去年から本格的に始まった「アンダーライブ」が大きく影響していると思いました。
昨日とても注目していた曲がありました。
それは、「狼に口笛を」という曲です。
この曲はアンダー曲の始まりのような曲であり、当時のアンダーメンバー、今は多くが選抜に入っているメンバーにとっても非常に思い入れの強い曲であるはずです。
この曲のパフォーマンス、シンクロ性を注目していました。 結果としては、当時を上回る意識・気合でダンスをシンクロさせているなと感じ、とても嬉しく思いました。若月、深川、伊藤、衛 藤。とても成長したメンバーであり、乃木坂の今のパフォーマンスを支えているメンバーだと思います。川村、永島、能條なども同じく乃木坂のパフォーマンス を支えている重要なメンバーであり、昨日のモチベも高いものがあったと思いました。
アンダーライブはこれから、2期生の新たなヒロインを産んでくれる重要なパフォーマンスの機会になると確信しています。
そして、いわゆる強メンと呼ばれるメンバーは。。。
昨日のライブでは「モデル5」と呼ばれる、白石、西野、橋本、松村、斉藤あ、のファッションショーが披露されました。 これも、乃木坂のハイブリッド性を示す大きな特徴でしょう。
メジャーなファッション雑誌の専属モデルを5人抱えるアイドルグループというのはAKBでも成し得なかったのではないでしょうか?
これらのメンバーは今後ますます、外仕事を中心に乃木坂の広告塔になっていくと思います。そして、いつかは独立し、卒業するかも知れません。
それでも、そういうハイブリッド性を持つことで、マルチタレントとして様々な可能性をもてるグループになるはずです。
乃木坂には、お芝居やミュージカルを目指すメンバーも多く存在します。
アイドルが常に抱える問題。 それは、アフターアイドルの活動です。
その可能性と選択肢を多くもてるグループこそが、これからのアイドルグループの形なのだと思います。
そういう意味で乃木坂の目指しているものは、ある意味の先頭を切っているとも言えるのだと思います。
③ 昨日目立ったメンバーは?
昨日はたまたま、センターステージから、サブステージに向かうステージ道で観ることができました。
かなり近くでメンバーを観ながら、非常に可能性を感じるオーラのあるメンバーとモチベの高いメンバーがいましたので披露します。
若月佑美:昨年から今年にかけてお芝居に活路を見出し、とてもモチベの高いパフォーマンスを観せてくれました。お芝居で培ったお客さんとのダイレクトなやり取りと空気感を感じさせてくれました。彼女の表情はとても幸せな気分にさせてくれました。
斉藤飛鳥:最近とても綺麗になりました。メイクと髪型も大人っぽいですし、性格的にもなにか吹っ切れた感のあるサービス精神を 感じました。専属モデルも決まり、これからブレーク必至かなと思います。潜在能力とギャップのあるキャラは、同世代の橋本環奈にも引けをとらないものがあ ると思います。
星野みなみ:最近乗ってるみなみは、ライブでも多くの笑顔とレスを返していました。斉藤飛鳥とは違うキャラですが、やはりこれからの世代を引っ張っていける素材ですので、非常に楽しみです。みなみにもソロ曲が欲しいですね!
佐々木琴子:じわじわ人気が出てきている美少女は、ライブでも不思議なオーラを持っていました。これは理屈ではない何かを持っているとしか言えないのですが、ダンスが下手でもあれだけ目立てるのは凄いと感じます。これからの活躍を楽しみにできる逸材ですね。
寺田蘭世: この子も不思議なオーラを持った人です。アンダーライブのセンターをやった時にも感じたのですが、アイドルとしての王道オーラがあります。ライブでも、癒しの笑顔と献身的に煽ろうとする姿が印象的でした。時期センターが非常の似合う存在だと思います。
松井玲奈: 本当に頭が下がるアイドルですね。出番が少なくてもすぐに自分のオーラを出せるところは、改めてプロの仕事を観ま した。彼女のダンスパフォーマンスが乃木坂に与えた影響はじわじわと浸透してきたと思います。本当に乃木坂に兼任してくれてありがたい存在になりました。 できるだけ長くいてほしいと思いました。
④ 最後に。。。
乃木坂を目指すアイドルがすでに出始めています。
これだけ、効率的に成功したアイドルです、当然のことでしょう。
これからは、追う立場から、追われる立場になります。
乃木坂のビジネスモデルの決定的な欠点は、メンバーに依存しているので、歳を重ねることで、アイドルからどんどん大人になっていくことです。
これは、どんなアイドルでも同じですが、継続性を保つためには、ドンドン新しことをやり続けて、新しいヒロインを産み続ける必要があります。
2015年はそんな新しいヒロインを見つけて育てていく、とても重要な年になるのでなないでしょうか。
それができることで、乃木坂の本当の実力とフロックでなかった今までの戦略を証明できるのではないかと感じています。。。
あとはアイドルコンテンツビジネスに本格的に参入できるかどうか。
これは乃木坂だけでなく、すべての女性アイドルの永遠の課題ですが、ヒントはやはりAKBのビジネスモデルにありますね。
AKB、宝塚、ディズニーランドの共通点もヒントになります。
まだまだ、伸びしろのあるグループ、乃木坂46に期待しています。。。
追伸
昨日の隠れたMVPは38000人のファンでした。
今までは考えられない、サイリウムの統一感で会場を演出しました。
今、一番熱いアイドル現場になっている乃木坂です。
ゴミの片付けや、ライブマナーを向上させて行くことがファンの課題ですね。
あとは、アンコールをどのように合わせて行くか。。。
必ずできると思います。
ファンも伸びしろがある乃木坂でした。。。