〔10〕ナヤオヤの国にて(回想)    

今から3年ほど前にナヤオヤの国(後の不思議谷)で軍の遠征中だったキリュウは何者かの矢を受けて湖に落ちた事があった、そのときに助けてくれたのが牧場神ダムゥの娘アモスィであったと言う

そのダムゥから「娘アモスィが子(フデーロ)を宿した」との知らせが届いたばかりだったのである。「キリュウヨ最後の警告だ、軍を引き以後ワラワに従うと誓え さすれば命は助けてやるぞ、どうする?」と魔女は再び聞いた、

「ああ言ってヤスが、師匠どうしヤス」と弟子のピーグルが尋ねるとキリュウは「くどいゾ魔女よ、われらは何者にも屈せぬ、遠慮せず殺すがよい だが心までは気様等の自由にはならぬと覚えておけ」と魔女を睨みつけた、生き残った兵士達も「我等も皆キリュウ様と同じ考えです」と必死の形相で答えた。             

〔11〕セルゲイアの剣

戦士キリュウよ3年にわたる戦い見事と褒めてやろう しかしそれも今日でおわりらしいなホッホッホッホー」と魔女は笑いアルマンディヨの巨人たちに最後の攻撃を命令した

誰もがこれまでと死を覚悟していたとき 遠くで龍の唸り声が聞こえてきた そして頭上から紫の髪をした少女が龍に乗って現れたのである。

それを見たキリュウ等は「おっ王女」と叫んだ魔女は「・神龍ジルドーラ」と呟いた

少女は剣を翳し「いくよりゅうりゅう」と龍に言うと龍は「バオー」と鳴き巨人たちの上空を滑空した 少女が「ウナレ!聖剣、セルゲイア」と叫び剣を翳すと剣に付いた宝珠が赤く輝いたのだった その輝きに巨人や獣人たちはたまらず「ゥオー」と叫ぶと溶けて言った。「オノレー幼き王女よ、だがいずれこの国はワラワの者とナロウフッハッハッハ」と言う不気味な言葉を発すると魔女イリアズは空間に消えて去ったのであった。

その後にはモァーラの娘ライマが倒れていたライマは「フン、礼など言わぬゾ」と言って恥ずかしげに東の空へ飛び去っていきました

キリュウは王女に駆け寄り「王女、それが王家に伝わると言う剣なのですか」と尋ねたら

王女は「そう我王家の守り神ヨ、えへっ」と笑ったその満面な笑顔にいつの間にか集まっていた国民たちから「王女様バンザーイ」と言う声があちこちから飛びかったのであった。

〔12〕幼い国王

ラーク王は意識は在るものの眠ったままだったので後継者を決める事と成ったのだがすでに巨人達との戦いで2人の息子は戦死していたため急遽5才の孫娘エリカがラマォ三世の名を引き継ぐこととなり、職務はキリュウ等重臣達が代行する事となりました。即位の時王女の隣にいた摂政のキリュウはドラ神殿の祭壇上で重臣たちに「みなも存じているように王が病に倒れられた、しかし我等はうろたえること無くエリカ様を助けて王国を盛り上げようゾ」と語ると重臣達からざわめきが起こったしかし続いて壇上に上がった幼き国王が王家に伝わる秘剣セルゲイアを天に翳し「我は王国の繁栄と永遠の平和をエリカ・フローネス=ラマォの名にかけてここに誓う」と宣言した、続けて「これからは喜びも悲しみも民達と分かち合いたい」と語った途端、神殿内は「ワァー」と言う歓声と共にあちこちから「エリカ王、エリカ王」の

大合唱に包まれたのでありました。