こんばんは、さすらいの旅人です。
形見の時計。
ROLEX 16233 デイトジャスト
を先月譲り受けました。
オーバーホールに出した日(2月24日)の朝に撮影したものです。
オーバーホール前 最後の姿・・・。
父が20年来大切にしてきたロレックス。
母が父へ贈ったロレックス。
父が亡くなった直後の病室で、
父の亡骸の横で母から譲り受けました。
重い、重いロレックス。
父が亡くなったのは約一か月前。
で、数日前に母から衝撃の事実を聞かされました。
母「この時計、私が選んで勝手に買ってきて贈ったんだよね。」
これまで父が集めていた数万円ぐらいの時計10本ぐらいを処分して、
これ一本あればいいでしょってことで。
「安いの10本より高いの1本あれば、
見栄も張れるでしょ。そう思って買ってきたの。」
私はある有名な2chのコピペを思い浮かべましたが・・・。
夫のコレクションを処分した後、
夫は無気力になった・・・というコピペ。
ただ、そのコピペと違うのは、
母は父のことをちゃんと思っていた事。
また、父も母が選んだ時計はまんざらではなく、
買ってもらったROLEX一本を約20年大切にしてきたこと。
ただ、父の事を思うと、
コレクションはコレクション。
それはそれ、
これはこれ。
と思っていたのかな~って。
気づくのが遅かったかな。
と母も反省。
自分自身のコレクションである10本の時計を処分することとなり、
ROLEX一本になった父は、
そのROLEXを亡くなるまでとても、とても大切にしていたのは
母も私も当然知っていましたし、
亡くなった父の本心は今となっては分かりませんが、
大事にしていたのは事実です。
また、亡骸の横で
母は「父の時計は譲るけど好きにしていいよ」って。
言ったのを覚えています。
母としては、
てっきり中古屋さんに売却すると思っていたみたいですが。
私にとっては、ロレックスの
デイトジャストは
結構好きなデザインだったんです。
私が好きなデザインのロレックスを父が身に着けていたのは、
唯一、父と共感できる点とすら思っていたのに。
まさか、
母親がデイトジャストを選んでいたとは!!!
良いセンスしてますわ~~。
さすが自分の母親だわ!!
腕が私より一回り太かった父は
たぶんもっとゴツイ時計の方が好きだったろうし、
母が処分した時計の中に、OMEGAがあったことも覚えています。
オメガも欲しかったな~。
さてさて。
ロレックスのオーバーホールのお話ですね。
長々と書いたので実際にいくらかかったか、先に書きます。
モデル:デイトジャスト
型番:12633
製造番号:K番 (2003年)
作業内容が、
オーバーホール&文字盤交換
・・・。
176,000円。
追加で交換部品があれば+α。
母からは、
「正直あんたがそこまでやるとは思っていなかった」
私もそう思います。
私は投資が好きですし、
中古市場でも100万円に満たない
ロレックス デイトジャスト 16233。
形見を売却して、株式投資するのも選択肢の一つ。
そういう冷静さは大事なのは分かっていますが。
やっぱりこういうのって、
・・・お金じゃないんだよな。
以前も書きましたが、
機械式時計を腕に巻いて、
動いた時のチクタク感は気持ちが良いし。
なにより、
父が20年大切にしてきた時計を大切にしたい。
父の20年間を継ぎたくなった。
病室で父の亡骸を見て、
医師から告げられた死亡診断。
死亡したことを遺族が認知。
そこから葬儀屋へ連絡したりしてバタバタしていました。
その時、父の心臓は止まっていても、
ROLEXの秒針は動いていた・・・。
そんなの見たら、
大事にしなきゃなって思うじゃん。
・・・。
・・・。
・・・。
オーバーホールまでの流れを書きます。
2月24日 土曜日。
札幌駅直結、大丸百貨店へ。
5階にある日本ロレックスへ、アポなし訪問。
入口にいた、販売スタッフに声をかけ。
所有しているロレックス時計の
「オーバーホール、文字盤交換、ベルト調整したい」
担当の者に引き継ぎます。と丁寧な対応。
白衣を着た博士のような雰囲気の男性へと引き継ぎ。
★ 父の形見であること。 オーバーホールをしたい事。
★ 文字盤のデザインが派手だから、
シックにしたい。(白系にしたいと伝えました)
★ ベルト調整をしたい。
★ 購入は約20年前。約10年ぐらい前にオーバーホールをしたこと。
(母が教えてくれたこと)
とても親身になって対応して頂けました。
まず、片眼のルーペ(10倍のもの)で時計を隅々まで見られました。
ロレックスには偽物もあります。
正規代理店である、
日本ロレックスから修理出来ないと言われたら
=正規品ではないという事。
10年前にOHをしたという言葉を信じて持ち込みましたが、
大丈夫でした。
続いて、オーバーホールの説明がありました。
・25の部品を交換すること。
そのなかには「ゼンマイ」の交換も含まれていました。
機械式時計にとっての「ゼンマイ」は心臓部です。
その部品を交換すること。
その他、
・パッキン類の交換
・部品やベルトの洗浄
・注油も、3種の油を使用すること。
はえ~~~。
って聞き入るしかありません。
どうしてオーバーホール料金がここまでするのか、
懇切丁寧に説明してくれます。
スイスでやるんですか!?と聞いたら、
日本にロレックスが認めたセンターがあり、そちらで行います。
とのこと。
それと龍頭(りゅうず)も交換した方が良いです。
14,000円しますが・・・。
18金なので、するんです!と。
デイトジャストのオーバーホール代だけで、
79,000円+龍頭代14,000円=93,000円(税別)
税込み102,300円です。
ぶはぁ~~~。
続いて文字盤交換。
タブレット(iPad)で文字盤のサンプルを見せてくれますが、
当然デジタル画像なので、実物見ては選べず。当然か。
しかも、
16233は文字盤の種類が多く、多すぎるぐらい。
こんなにあったの!?って思えるほど。
悩むわぁ。
白地でも線、ローマ字、数字。色々あります。
一番安いので 55,000円~。
ダイヤ使うと 200,000円以上~。
・・・。文字盤だけで。
ダイヤとかいらないんで。
55,000円の中から選びました。
ROLEXのおじさまとiPadをにらめっこして。
ロレ「お客様の希望だと、このあたりでしょうか・・・。」
わたし「うん!確かに、こっちとも悩むけど、これにします!!」
どんな時計になったかは数か月後ぐらいに記事にします。
で、
「今使用している文字盤を返却する場合2万円かかりますが。どうします?」
はぁ!?
それ、自分の所有物でしょ!?
返却するのに金かかるんかーい。
と愚痴りたくなりますが、
返却にお金がかかることは事前に情報を得ていた為、納得。
返却された文字盤を
オークション等で売却して儲ける輩がいたから。
以前は無償で返却されたようです。
さらに優しくなかったのが、
文字盤の交換だけではなく、
日付の円盤代が別にかかる。
時計に日付表示があるじゃないですか。
あれを替えなきゃいけないんです。
13,200円。
安い時計一本買えるよね。
理由としては、
文字盤を金⇒白にすることで
日付表示の色合いが変わるから。
つまり、
文字盤を白にしたなら、
日付表示も白にしろと。
じゃなきゃロレックスに認められないらしい。
後、防水試験もあるので、
ケースに傷がついていた場合
ケースの変更(18,000円ぐらいかかるらしい)
バンドが伸びきっていて、バンドに不調があった場合は2~3万円かかるとか。
なんかもう、これ。
高級外車に乗っているようなもんだわ。
完全に趣味の世界ですね。
今回の整備費。
全て税別表記。
・オーバーホール 79,000円
・りゅうず 14,000円(18金)
・文字盤 55,000円
・日付盤 12,000円
合計 ー 160,000円+消費税
176,000円!!
支払いは受け取った時にするそうです。
・・・。
もしオーバーホールや文字盤交換だけであれば、
ロレックス非正規店でも出来ます。
その場合色々なリスクがあります。
社外品がつけられたり、
正規品として認められない事も。
正規店でオーバーホールをした場合、
国際保証が2年間付きます。
この保証が大きいんです!!
ロレックスが本物と認め整備したもの。
その証が貰えてさらに2年間の保証が得られます。
故意ではなく自然的に何かあった場合は、
2年間の間は全てロレックスが無償で修理してくれます。
日本国内のみならず、海外でも同じ効力を示します。
さすがロレックス。
だからこそ、厳しい条件があるのも理解出来ます。
時計をオーバーホールに出したら、
オーバーホールの作業内容が書かれた冊子を貰えました。
文字盤交換して戻ってくる時計が待ち遠しいですね。
納期は早くて1か月。
長くても3か月ぐらいだそう。
以上です!!