先日の日経クロスワードで「焚書坑儒」という語を久しぶりに見た。クロスワードの問題は「焚書坑儒を逃れた人々が蔵書を隠した山の名から、蔵書の多いこと」というもので、ネットで調べまくった結果、答えは「二酉」だった。
この「二酉」を改めて辞書で引くと「中国の大酉・小酉という二つの山の洞穴に古書千巻が隠してあった故事から蔵書の多いこと。または、それを収めた所(蔵書室)。」とあった。この歳になって初めて知った言葉である。
「焚書坑儒」とは「秦の始皇帝が前213年、民間に蔵する医薬・卜筮・農業関係以外の書をすべて集めて焼き捨て、翌年咸陽で数百人の儒者(儒学者)を坑に埋めて殺したこと。」をいうが、この事件について英語の定訳は無い。
Burning books on the Chinese classics and burying Confucian scholars alive「中国の古典に関する書物を燃やし、儒学者を生きたまま埋めること」のように表現している。
「孔子」は英語でConfucius、孔子の教え「儒学」はConfucianism。ConfucianまたはConfucian scholarは「儒者(儒学者)」を意味する。
その他の「諸子百家」(Hundred Schools of Thought)では、「老子」はLaozi、「荘子」はZhuang Zhouその教えの「道教」はTaoism。「孫子」はSun Tzuその教えの「兵法」はThe Art of War。「孟子」はMencius、「荀子」はXun Kuang、「韓非子」はHan Feiz…などなど。
因みに「二酉」(蔵書が多い)の意味の形容詞はwell-stocked, well-bookedのような感じだろうか。