「帰納」と「演繹」 “induction”, “deduction” | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

高校の頃は文系だったが、当時は英語より数学や物理の方が好きだった。解法は様々あれど答えは一つでスッキリしてるし、また友人のほとんどが理系だったことにも関係する。


微積分や数列、また行列、ベクトルなどの線形も好きだった。でもこの中で一つだけ嫌い(?)なものがあった。それは「数学的帰納法」(”principle of mathematical induction”である。


難しかったからではない。論拠が「まやかし」のように思え「数学的でない」と感じたからである。でも得点を稼ぐために解法を淡々と覚えた。だがこの方法が自分の仮説を証明するのには便利だと解ったのは随分後になってからだった。


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この「帰納」やその反対の「演繹」は工業・技術英語にもしばしば出てくる。「帰納」は前述の通り”induction”「演繹」”deduction”という。両単語とも数学以外の意味がある。定義は以下の通り。


Induction:

1) Induction is a procedure or ceremony for introducing someone to a new job, organization, or way of life.

「人を新しい仕事、組織、または生活様式へ誘導するための手続き、または儀式」


2) Induction is a method of reasoning in which you use individual ideas or facts to give you a general rule or conclusion.

「一般的な規則または結論を導くために、個別の考え方や事実を使用するという推論方法」


3) Induction is the process by which electricity or magnetism is passed between two objects or circuits without them touching each other.

「電気または磁気を、2つの物体または回路の間を、それら2つの物体または回路を互いに触れさせることなく通過させるための方法(電磁誘導)」


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Deduction:

1) A deduction is a conclusion that you have reached about something because of other things that you know to be true.

「正しいと知っている他の事柄により、ある物について到達した結論」


2) Deduction is the process of reaching a conclusion about something because of other things that you know to be true.

「正しいと知っている他の事柄により、ある物についての結論に達する過程」


3) A deduction is an amount that has been subtracted from a total.

「合計金額から控除された金額」


4) Deduction is the act or process of subtraction an amount of money from a total amount.

「合計金額からある金額を控除する行為または過程」

流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも-principle of mathematical induction