世間はGWとやらに突入しているようですが、皆様どのようにお過ごしでいらっしゃいますか?

管理人はそんなものとは無縁です(^_^;)

 

さて、GW突入を前にした04/28、東武から本年度の設備投資計画に関する大本営発表が出ました。今回は趣味的に見てかなり重要な事項が含まれていると思われるので、当ブログでも取り上げることにいたします。

 

2023年度の鉄道事業設備投資計画 設備投資計画は総額377億円~安全・安心で暮らしやすく、そして選ばれる沿線を目指して~(PDFファイル注意)

 

これによると、

 

1.安全・安心の持続的な提供

◇ 鉄道立体化の推進
◇ 車内防犯カメラ設置の推進
◇ 自然災害への備えの強化
2.さらなるサービスの向上
◇ 新型特急スペーシア X の就役
◇ 駅舎のリニューアル・橋上化
◇ 車両のリニューアル
3.駅バリアフリー化の推進
◇ ホーム柵整備の推進
◇ ホーム柵以外の駅設備
バリアフリー化の推進
4.新技術導入の推進
◇ 大師線における添乗員付き自動運転(GoA3)に向けた検証
◇ 車上データの有効活用
◇ 施設保守のデジタル化の推進
5.環境負荷の低減
◇ 電力回生インバータ装置導入の推進

 

と、かなり多岐にわたっています。

詳細はリンク先をご参照願うとして、ここでは第2項の「新型特急スペーシアXの就役」「車両のリニューアル」、及び第4項の「大師線における添乗員付き自動運転に向けた検証」を取り上げます。

 

【スペーシアX就役】

既に「スペーシアX」の就役は今年の07/15からとアナウンスされているところですが、上記リンク先によると、さらに2編成の投入を予定しているということです。

ということはいよいよ、この車両も「ファイナルカウントダウン」となるのでしょうか?

 

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遂に退役へのカウントダウンか?

 

しかしそうなると、JR直通列車はどうなるのかが気になります。まさか「スペーシアX」が乗り入れるとは思えないのですよ。JRの253系1000番代と設備格差が大きすぎるので。そうなると「リバティ」こと500系にJR乗入れ対応改造を施すか、あるいはまさかのJR車による片乗入れか。

 

【車両リニューアル】

上記リンク先によると、「お客様により快適な輸送サービスを提供するために、佐野線・小泉線・桐生線において運行する車両
のリニューアルを進めます。2023年度 10050型車両リニューアル:7編
成」と記載されています(太字は引用、赤字は管理人)。

これはつまり、これら線区に残る8000系ワンマン対応編成を置き換えるフラグが立ったということ。

 

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左側の2連は置き換えられるが、3連(右)には言及無し

 

↑の写真は太田駅で撮影したものですが、小泉線用の2連と伊勢崎線末端区間用の3連(800系列)の並びです。

既にこれら3路線用の車両として、10000系の2連2本がリニューアル・ワンマン対応改造を受けて活躍中ですが、さらに10050系に同じ改造を施して追加投入をするということでしょう。そうなれば、これら3路線でも8000系の撤退へのカウントダウンが始まることになります。

ただし、上記リンク先では「佐野線・小泉線・桐生線において運行する車両」を名指ししているだけで、伊勢崎線末端区間用の3連、あるいは越生線・東上線末端区間用の4連については言及がありません。もっとも、後述するとおり、大師線における自動運転に関するアナウンスがあることに鑑みますと、大師線及び亀戸線に関しても、早晩8000系が置換えの対象になるであろうことは、容易に想像がつきます。

ということは。

最後まで残る8000系列は、伊勢崎線末端区間用の3連か、又は越生線・東上線末端区間用の4連のいずれかではないかと思われます。

 

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これが最後まで残る8000系になるのか?

 

いずれにしても、周囲が騒がしくなっていない今のうちに、8000系列の記録を急いだほうがいいかもしれません。

 

【大師線での自動運転の検証】

これは昨年から技術的な検証が続けられているものですが、今年も継続するということです。

少子高齢化に伴う労働人口の減少により、どの業界も人材確保が課題となっており、それは労働集約型産業である鉄道事業において最も顕著となります。それ故に自動運転のシステム導入を進める動機があるということですが、新交通システム以外では完全自動運転を実現した普通鉄道の路線はありません。東武での第一号は大師線になるのでしょう。大師線であれば駅間も短く踏切もないので、自動運転には適した環境といえます。

ただそうなると、現在大師線で稼働しているこの車両の置換えは不可避となりましょう。

 

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間違いなく退役すると思われる

 

今後は、自動運転化をにらんだ車両が大師線に投入され、大師線と運用がリンクしている亀戸線でも同じ車両が運用されることになるでしょうから、両線で活躍している8000系にも退役のフラグが立ちました。ただしこちらは、小泉線などとは異なり、今しばらくの時間的猶予があると思われます。

 

今回の設備投資計画は、8000系及び「スペーシア」こと100系の「ファイナルカウントダウン」を告げるものといえます。

8000系といえば、私鉄の単一系列としては最大両数となる712両の勢力を誇り、「私鉄の103系」の異名をほしいままにしたものですが、現在は800・850系を加えても200両台前半まで勢力を縮小させたとのこと。その8000系登場から満60年になる今年、このような計画が発表されたことは、管理人としても感慨浅からざるものがあります。

 

【おことわり】

当記事で使用している写真は、全て以前の記事からの転載です。