川崎市バス一般路線最長系統「溝10」(元「溝17」)溝口駅南口~柿生駅間の路線が分断される。
このニュースは2週間前に川崎市バス大本営から発表されていますが、管理人も最終日の今日、「溝10」乗り通しを敢行してまいりました。
川崎市バス大本営発表はこちら↓
当初Twitterなどでは「『溝10』廃止か?」などと色めき立ったものですが、実際には「廃止」ではなく「分断」です。柿生から稗原を通って溝口駅方面へ向かっていたものを、稗原から鷲ヶ峰営業所へ向けるということ。つまり柿生駅から川崎市バスが撤退するということはありませんが、溝口駅には直行することができなくなります。
そこで今日午後の溝口駅南口バスターミナル。
「溝10」は3番乗場から発車します。
路線再編のお知らせが貼られている
こちらはその「お知らせ」を接写したもの。
ネットで見ることができるものと同じ内容の文面
「溝10」は1時間当たり1本と非常に本数が少ないのですが(いつの間にか減便されていたようだ。以前は30~40分に1本はあったのだが)、管理人がバスターミナルに到着したときには、1328発の便まで10分なかったので、ちょうどいい待ち時間でした。ただし、最前部の席は両方とも同業者の方に占められておりましたが(´・ω・`) ちなみに川崎市バスは、最前部の席の利用を解禁しているようです。相変わらず都営バスや関東バスはNGとなっていますが。
バスが到着。
鷲ヶ峰営業所の車両
この車両は正面だけでは分かりませんが、「かわさきノルフィン号」です。市バスのキャラクター「かわさきノルフィン」のラッピングバスとなっています。
車窓は割愛。
住宅が密集していながら、地形自体には結構な起伏があるという、丘陵地特有の地形の中を進みます。
そのうち住宅がまばらになってくると、こんなものが沿線に。
自動精米機
米の自販機と自動精米機ですぜ旦那。
同じような「米の自販機と自動精米機」が並んでいる図は、道中坂下でも見ることができましたが、あちらも横浜市にしてはかなり長閑な場所。こちらは道中坂下ほどではありませんが、こんなもの(失礼)が出てくると、ここは本当に川崎市か?と思ってしまいます。
稗原交差点までは片側1車線の道路ですが、その先は右折で尻手黒川道路に入り、田園調布学園大学までは広い幹線道路を進みます。
そしてヨネッティー王禅寺に至り尻手黒川道路を左折、そのあとはさほど広くない道をうねうねとたどります。柿生駅に近くなると、センターラインのない道路も。「溝10」分断は、ことによるとこのような狭隘路通過による遅延のリスクを減らそうという考慮なのかもしれないと思いました。
1415ころ、50分近くかかって柿生駅に到着。少ない乗客(それも管理人を含め少なくとも3人は同業者)はすぐにはけてしまいました。
折返しを待つ
このバスターミナルは柿生駅の南側にあり、しかも高台に位置するため、柿生駅からは坂道を上がってここに達します。また、ここからは東急バスのたまプラーザ駅行き・すすき野団地行きが発着、ターミナル内の注意書きも東急バス名義になっていましたので、施設としてのターミナルの管理権は東急バスにあるのかもしれません。
柿生駅南口ターミナルの川崎市バスの乗場は、駅からくるとやや奥まった位置にある1番乗場。
ここにも路線再編の告知が
時刻表。こちらは今日までのもの。
少なくなった
この体制で「溝10」は終焉を迎えます。
そしてこちらが、明日(12/01)からの時刻表。行先は鷲ヶ峰営業所に改められ、現在の「溝10」のルートを走るのは稗原までとなります。
来ない時間帯ができてしまった
やはり減便は残念ですね。路線廃止にならないだけありがたいと思え、ということかもしれませんが。
ところで。
今回の分断ですが、昨年の川崎駅西口~蟹ヶ谷間の路線分断と同じ理由ではないかと思います。つまり、路線が長いことによる定時性の確保の困難さと、均一運賃であるが故の収益性の悪さ。「溝10」は通しで乗る人は殆どおらず、往年の長距離普通列車のように様々な区間の需要に応えるという形をとっているのですが、それなら根元の溝口駅南口~稗原と柿生駅~稗原を分けようという発想でしょう。
しかし明日から、川崎市バスの最長路線はどれになるんだろ。宮前平駅-生田駅間の「生01」かな。
次回は、かつて駅前にあった柿生駅南口バスターミナルの「残骸」、つまり「バスターミナルの『廃線跡』」をご紹介します。