当記事は、こちらの記事の続きとなります↓

 

 

なお念のため、こちらにも東武大本営発表のダイヤ改正の概要へのリンクを貼っておきます(PDFファイル注意)。

 

東武スカイツリーライン・伊勢崎線・日光線等にて 2022年3月12日(土)ダイヤ改正を実施します~ご利用状況を踏まえた運転本数の見直しや最終列車の繰り上げ等を実施します~

 

こちらも順に見ていくことにします。なお、項目の丸数字は前回の記事からのものであり、かつ特急などの項目との通し番号となっています。

 

【日中の半蔵門線南栗橋/久喜直通の比率変更(南栗橋2:久喜4を南栗橋3:久喜3へ)】(前記⑥)

 

南栗橋・久喜の比率が均等に戻る

 

半蔵門線からの直通列車について、現行が南栗橋2:久喜4の比率だったものが、南栗橋3:久喜3の比率になるということです(いずれも日中基準)。これは、平成25(2013)年3月のダイヤ改正で、久喜発着列車の比率が増やされていたものを元に戻すということですが、これと次項の日比谷線直通列車が日中には南栗橋に来なくなることを合わせれば、東武動物公園-久喜・南栗橋間の運転間隔は20分ということになってしまい、そうなれば南栗橋以北への列車との接続がどうなるのかという疑問があります。これは南栗橋以北の普通列車が30分間隔だからですが、まさか20分・40分の不等時隔になってしまうんでしょうか。流石にそうは思いたくはないですが。

 

【日中の日比谷線南栗橋直通の廃止】(前記⑦)

 

昼間は南栗橋へは達しなくなる

 

半蔵門線直通列車の南栗橋行きが減らされたことの隙間を埋めるべく、日比谷線直通列車が南栗橋まで延伸されたのですが(日中1時間当たり2本)、これもなくなるようです。ただし朝晩は残る模様。

それでは全て東武動物公園折返しになるのかといえばそうではなく、何と北春日部折返しにするとのこと。現行ダイヤでは朝晩にしかお目にかからない北春日部行きですが、改正後の日中はパターンダイヤに組み込まれるので、普通に見られる行先となります。もっとも、これによって割を食うのが姫宮駅で、列車の本数が減少する上に不等時隔となってしまうので、利便性が低下するのではないかという懸念があります。流石に途中駅での時間調整で無理やり均等時隔にするようなことはしないでしょうけど。

 

【南栗橋以北の急行、朝の下り2本を除いて廃止、区間急行は全廃】(前記⑧)
 

先の運用縮小に続いてさらに

 

既に上りの1本を除いて、急行・区間急行は全て20400系に置き換えられていて、鉄道趣味界では阿鼻叫喚となっていますが、これは東部にとってはあくまで「布石」ということか、次なる策を打ってきました。

それがまさかの「急行・区間急行の大幅縮小」。

朝の下り2本を除いて急行は廃止するとのことですから、上りの急行・区間急行は全て廃止されるということでもあります。そして南栗橋以北においては、区間急行という列車種別が消滅するということにもなります。もっとも、南栗橋以北の急行・区間急行の大幅縮小は、行楽シーズンにおいて特急券を買うことができなかったお客の救済措置がなくなるという問題もあり、これでいいのかという疑問もなくはなく。

しかし、6050系の縮小傾向は、これにとどまるものではありませんでした。

 

【鬼怒川線ワンマン化、普通列車の野岩鉄道直通の大幅削減、会津鉄道直通の全廃】(前記⑨)
 

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新藤原以北に封じ込め?

 

以前の記事で、管理人は「6050系の北限が南栗橋から新栃木へ移った」と述べましたが、今回の発表はそのような生易しいものではなく、さらに北の新藤原まで北限が移動したということです(出入庫運用は除く)。

というのは、鬼怒川線について普通列車のワンマン運転を行うことが発表されたから。使用車両は6050系ということはなく、十中八九20400系でしょう。というのは、東武が以前野岩・会津の両鉄道にワンマン運転を打診したことがあったのですが、野岩鉄道から拒否された経緯があるそうなので、それなら系統分割してしまえということになったものと思われます。

 

そしてさらに、野岩鉄道直通列車が大幅削減されることも発表されていますから、これは野岩鉄道にとってもかなりの「減量ダイヤ」になることは、想像に難くありません。そうなると、会津鉄道会津高原尾瀬口-会津田島間、あるいは野岩鉄道の電化設備返上の話も、荒唐無稽とは言えなくなってきます。

 

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会津田島に達する6050系はいつまで見られる?

 

恐らく、前記⑧⑨によって、6050系の所要編成数は大幅に減少しますから、第22編成(6172F)までの車体更新車は、来春のダイヤ改正を機に全て退役するものと思われます。となれば、残るのは第23編成(6173F)以降の完全新造車と野岩・会津籍の車両ですが(これらは完全新造車)、会津鉄道籍の61201編成が休車中という情報もあり、そうなると走行距離の調整はどうなるのかという問題も出てきます。長期的には「リバティ」こと500系の一部を、野岩・会津の両鉄道に転籍させることもあり得ようかと思われます。

 

【ラッシュ時の本数減、終電の繰り上げなど】(前記⑩)

 

10000系列がだぶついているらしい

 

昨年南栗橋-新栃木間の所謂「トチロー」から撤退し、さらに区間急行の運用も縮小される見込みですので、10000系列の運用には余裕が出ているようです。

そうなれば、当然8000系列の置き換えに供されるところですが、2連は群馬地区のローカル線にワンマン化改造を施して投入するとして、4・6連はどうするんでしょうね? 6連は野田線(アーバンパークライン)に転属するという噂もありますが、真偽のほどは分かりません。森林公園に残る8000系のワンマン運転対応車4連もいつまで使うのかという気がしますが、流石に編成替えを伴う転用はしないでしょう。

 

もしかしてアーバンパークラインへ?

 

現在浅草発着の普通列車は全て北千住折返しとなり、北千住以北へ直通する列車はなくなっていますが、これがホームドア整備に伴う措置だとしたら、既に日比谷線直通列車は20m4扉の仕様に統一されましたので、復活を考えてもよいような気がします。本当は浅草駅2番線に70000系列が入れられれば、浅草-北千住ローカルと日比谷線直通列車で予備車を共通化できて、10000系列を久喜以北に封じ込めることができるのですが、構造上無理なようなので止むを得ません。

 

以上、東武のダイヤ改正の概要について、管理人が気になるポイントを取り上げてきました。まだ実施までは間がありますので、ことによるとさらなる追加発表、あるいは計画変更などもあるかもしれません。

しかし趣味的に見たらかなり「エグい」内容だよなこれ…。東武や京王ですらここまでのエグさなんだから、今週末あたりと思われるJR各社のダイヤ改正発表など、一体どうなるんでしょうか。

 

【おことわり】

当記事で使用している写真は、いずれも以前の記事からの転載です。