静岡鉄道(静鉄)の鉄道路線としては、唯一残る新静岡-新清水間の区間。この区間は「静岡清水線」と称していますが、案内上はこの名称を使用している形跡はありません。
今回は、その静鉄静岡清水線の両ターミナル駅と、車庫のある長沼駅の様子を取り上げます。
まずは新清水駅。JR清水駅から歩いて10分程度、国道149号線に面した堂々たる駅舎があります。
お盆休みの土曜日でも賑わっていた
こちらが新清水駅の正面口のようです。
その正面口の改札↓
この光景は、まさに関東や関西の大手私鉄とほとんど同じ眺め。
驚くべきことに、この自動改札では、自社のICカード「luluca」の他に、Suica・PASMOなどの交通系ICカードが使えます。今回の乗り歩きでは、管理人もその恩恵を十分に享受しました。
ただしこれら交通系ICカードは、券売機でのチャージができません(駅事務室に持って行けばチャージしてもらえる)。
そしてこちらがもう一方のターミナル、新静岡。
cenovaとは
「cenova(セノバ)」とは、新静岡駅の駅ビルの名称。バスターミナルだけではなく、様々なテナントが入っていて、ちょうどJR東日本の「LUMINE」のようです。人の往来も多く、まさに県都静岡の代表駅という感じがします。
駅は、1番線から3番線まであります。
普段使用するのはこの1番線と2番線
3番線はラッシュ時にのみ使用するようです。
ちびまる子ちゃんの「顔出しパネル」が
同じ顔出しパネルは新清水駅にもありましたが、流石「ちびまる子ちゃん」の故郷の路線という感じがします。
ところで、静鉄の各駅には、両ターミナルの新静岡・新清水両駅だけではなく、全駅に転落防止用の柵があるのですよ。流石にホームドアまでは整備するのは難しいのでしょうが、あれを見ていると、東急の池上線か多摩川線の駅にいるような錯覚に陥ることがあります。
こちらが、車両基地を擁する静鉄の心臓部・長沼駅。
構内踏切がある
関東大手私鉄ではめっきり少なくなった構内踏切が今でも健在です。この駅は、新静岡方面が1面1線、新清水方面が1面2線となっていて、最も外側の1線が出入庫に使われるものと思われます。
車両基地を、駅のホームから撮影してみました。
こちらは地方私鉄らしい
車庫の建物が木造というのが、いかにも地方私鉄という風情を醸し出しています。
こちらは駅の外から撮影したもの。
車庫が見える
(踏切上から周囲の安全を確認して撮影)
1000形しかいねえorz
とはいえ、それもある意味では「贅沢な悩み」。今後A3000形の投入が継続されれば、ここにいる車両が全てA3000形に統一されることとなり、1000形は姿を消してしまうからです。
ちなみに、見たところこの車庫を外から撮影できるような並行道路などはありませんでした。そのため、このような写真で我慢せざるを得ませんorz しかし内部に侵入するわけにはいきませんので(^_^;)
最後に今回のおまけ。
新清水駅にあった案内表示。
駆け込み乗車防止?
このような表示をするものは、管理人はこれまで見たことがありません。勿論、無理な駆け込みを止めさせるための案内表示なのでしょうけど。
しかし、この字体といい全体的な雰囲気といい、実に濃厚に「昭和臭」が漂っているように思います。
総括。
このように、大手私鉄に全く引けを取らない設備を維持していることは、静鉄の企業としての体力があることを物語っているものといえます。だからこそ、スローペースとはいえ自前での新型車両の導入が可能なのでしょう。保線状況も良好であり、地方私鉄で感じる不気味な揺れは全くなく、実に快適に乗り歩くことができました。
山椒は小粒でもぴりりと辛い。
そんな印象を持った、静鉄の乗り歩きでした。
当記事をもちまして、08/12の富士宮焼きそば・静鉄乗り歩きの記事は終了となります。お付き合いいただき、ありがとうございました。
※ 当記事は、以前に書き貯めた記事の自動投稿です。