1000系の投入に伴って、徐々に置き換えられつつある東京メトロ銀座線の01系。1000系も20本を数えるまでになり、銀座線所属編成の過半数を制するに至りました。
当然01系は退役・廃車が進んでいるわけですが、そのうちの一部の車両が、何と九州の西鉄・筑紫車両基地に運び込まれたことが判明し、鉄道趣味界が一時騒然となりました。このことは、以前にも記事にしています(こちら)。


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この編成の先頭車2両が筑紫に運び込まれた

で、この2両の行先は噂通り、熊本電鉄でした。

熊本電鉄、01形の改造工事の様子を公開…「青ガエル」の後継車

熊本電気鉄道は「青ガエル」こと5000系電車の後継車両として、東京地下鉄(東京メトロ)銀座線で運用されてきた01系電車の導入を計画している。同社のFacebookページでこのほど、改造工事の様子が明らかにされた。
熊本電鉄は1月28日8時44分、「☆01速報☆ NO.1」と題し、改造工事中の01系の車体外観や運転台、車内の写真をFacebookページで公開。「まだ東京で活躍時の面影がいたるところに…」「『熊本電鉄01形』として活躍する姿を見るのが楽しみです」などとコメントしている。運行開始の時期などは明らかにしていない。
東京メトロの01系は、1983年から1997年にかけて228両(6両編成38本)が製造された、銀座線の電車。2016年度までに全車が銀座線から引退し、新型車両の1000系に置き換えられる。
一方、熊本電鉄は01形の導入により、東京急行電鉄(東急)から譲り受けた5000系を本年度から2015年度にかけて置き換える予定だ。

Responceより)

かつて日立電鉄や銚子電鉄に渡った、旧2000形のような両運転台化改造はしないようですね。2連で運用するようです。

01系は量産車の第一陣登場から今年で満30年になりますが、その風貌は現在なお全く古さを感じさせません。なので管理人自身は、このままお払い箱にしてしまうのは勿体無いなあ…と思っていました。今のところこの2両だけですが、とりあえず「第二の職場」が決まったことは、素直に喜びたいところです。
しかし、01系が就役することは、こちらの車両が遂に役目を終えることでもあります↓


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この車両もついに「退役へのカウントダウン」に突入

↑は8年前に熊本電鉄を訪れたときの写真ですが、こちらはもともと運転台のない連結面に、運転台を取り付ける改造を行ったもの。このときは本来の運転台のある側は撮らなかったんですよね。なんでだろorz

運転台のある側の顔はこうなっています↓


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こんな顔でした

これは、言うまでもなく東急の5000系(初代。以下同じ)で、昭和29(1954)年から製造された超軽量車。東急でも、池上線と田園都市線の旧新玉川線区間以外の全ての路線で活躍したのですが、超軽量車体のため冷房改造が難しいことが仇になり、東急からは吊り掛けの3000番代車より3年も早く、昭和61(1986)年限りで退役しています。
5000系の中には地方私鉄に譲渡されたものも多く、ここ熊本電鉄や長野電鉄、アルピコ交通(旧松本電鉄)など、軽量車体で路盤へのダメージが少ないことなどから引く手あまたとなりました。
しかし、譲渡先でも冷房改造が難しかったことや、超軽量車体のため老朽化の進行が早かったことなどにより、1990年代から退役するものが出始めました。そして最後に残ったのは、熊本電鉄の2両だったわけです。

8年前の話ですから、今はどうなっているのか分かりませんが、管理人が乗車したときは、率直に言って「もうそろそろ引退させてやれよ…」という感じでした。製造後55年くらいは経過しているはずで、よくぞ今まで維持してきたものだと思います。
5000系は、もう十分すぎるくらい働いてきました。もういいです。休ませてあげましょう。
最後の日まで無事故で走りますように。それと、心無きフーリガンどもの問題行動に悩まされないことを祈っています。

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※ 当記事は、元ネタが熊本電鉄の話題を取り上げたネットニュースであることから、カテゴリを「その他の鉄道(西日本)」としています。また、当記事で使用している写真は全て以前の記事からの転載です。