3月28日、管理人は次の仕事先である山梨に向かったのですが、その過程で名古屋→塩尻間でJR東海の特急「しなの」を利用しました。
「しなの」は、現在全列車とも383系で運転されていますが、同系も試作車の登場からはや20年、量産車登場からでも18年が経過しており、そろそろ代替車とはいかずともリニューアルでも…という声が聞こえてきそうな年数が経過しています。

発車前、名古屋駅ホームで383系を撮影。


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長野方の先頭はパノラマグリーン車

383系には6連・4連・2連の3通りの編成がありまして、これらのうち6連と4連は長野方の先頭車をグリーン車にしています。写真のような非貫通型の前面を持つグリーン車は6連にだけ連結されており、4連は貫通構造となっています。2連は普通車のみの増結用で両端とも貫通構造となっていて、この2連と4連を組み合わせた6連で定期列車に投入されることもあります。なお、2・4・6連のいずれの編成も、名古屋方は貫通構造となっています。

車内はこんな感じ。これはグリーン車のクロ383。


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管理人乗車車両です

383系のグリーン車って、座席が横4列なんですよね(^_^;)
以前の記事でグリーン車の話題を取り上げた際、JR東日本と東海はグリーン車と普通車の設備差が小さく、それ故にこの両社においては、グリーン車の存在意義はセレブリティの一般客からの隔離という優等車本来の目的にある(欧州における等級制の発生理由はこれ)…と述べたことがあります。
確かに設備差は小さいですが、グリーン車本来の「静かな雰囲気」は堪能できましたので、管理人自身は、これはこれでよかったのではないかと思っています。

そして車体標記は、往年の国鉄フォントを堅持しています。


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麗しの国鉄フォント!

このような「国鉄フォント」を固持している在来線車両は、もはやJR東海だけになってしまいました。JR東日本などは、形式社号に「E」を付けていますからね…。
もっとも、国鉄民営化から四半世紀以上が経過しますので、それもやむを得ないことかもしれませんが。

管理人が乗車したのは、名古屋10時ちょうど発の「しなの7号」。
名古屋を発車した後、金山に停まって乗客を拾い、名古屋の市街地を抜けて古虎渓沿いに山へ分け入っていきます。このあたりでもう振り子は全開。気持ちよいくらい振り子で車体が大きく傾くので、座席に座ったまま反対側の車窓を労せずして眺めることができるくらいでした。もっとも、管理人が乗車したグリーン車は1両数人という寂しい乗車率でして、それ故になしえた芸当だったのでしょうけど。それでもこの日は、増結車2両をつないだ8連で運転していましたので、恐らく長野からの「返し」の乗客数が多いのでしょう。あるいは、団体客の乗車があったのかもしれません。
多治見を発車したところで、空いていたので進行方向右側の席に移動し、車窓を楽しみます。中津川から先はさらに山深くなり、溶け残りの雪も見られるようになりました。

そのような中を走って、名古屋発車後2時間弱で塩尻駅に到着。塩尻駅では「あずさ」に乗り換えました。

感想。
グリーン車ですから座席の座り心地がいいのは当たり前ですが、振り子式で車体が大きく傾く割には、そのようなことに起因する不快感は全くなく、極めて快適な行程でした。また、登場以来リニューアルが行われていないとはいえ、そこは流石JR東海、車内の手入れも行き届いており、その点でも全く古さを感じさせませんでした。
それでも愛好家的視点からすれば、やはり「登場20周年」の節目でのリニューアル、どうしても期待してしまうんですよね。あ、もっと前に登場したキハ85系もリニューアルはまだだった(^_^;)

※ 当記事は05/07付の投稿とします。