阪神は、所謂急行系車両と、そうではない各駅停車専従の車両を分けていることで著名ですが、その理由は、後者の車両には高い加減速の性能があるから。
阪神は駅間距離が短いため、各駅停車のスピードをアップしようと思えば、加減速をアップし、発進から走行、走行から停止までの時間を短くする必要があります。またそうすることで、優等列車から逃げる際の逃げ足の速さを確保し、優等列車のスピードアップも図ることができるわけで。

というわけで、管理人は尼崎から梅田への移動の際、あえて各駅停車に乗ることにしました。


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各駅停車用車両は急行系とは塗色も異なる(尼崎)

現在の各駅停車用車両、通称「ジェットカー」は、5500系列を除けばいずれも昭和52(1977)~58(1983)年に製造された車両が主となっています。

こちらが5331形↓


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クリーム色に紺色のツートンは変わらない(梅田)

ところで、急行系車両だとリニューアルを受けた車両が現行のオレンジと白のツートンとなり、以前の「赤胴車」の色は改められていますが、各駅停車用車両は5500系列以外はこの色のままなんですね。大規模なリニューアルを受けていないというのもあるでしょうが、あの色は5500系列にしか似合わないのかもしれません。
ちなみに、このクリーム色に紺色のツートン、急行系車両が「赤胴車」といわれるのになぞらえてか、「青胴車」といわれたりもします。


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この色似合うと思います?(以前の記事から転載)

管理人は冒頭の5311形に乗り、梅田を目指しましたが、そのときに内装の写真を撮影したのがこちら。


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今となってはややレトロ

赤い座席に薄緑色の壁は、やはり「昭和の電車」という感じがします。どことなくレトロな感じがするんですよね。
あと、気づいたのが、関東の電車には当たり前にあるドア前の高い吊り革がないこと。この車両の他にも、阪急や近鉄の車などない車両が大半ですが、これはやはり、朝晩の混雑率の差なのでしょうか。

軒並み「30年選手」になった5500系列以外の在来「青胴車」。今後は置き換えが進められるのでしょうが、残り少なくなった「赤胴車」とともに「昭和の阪神」の香りを残すものとして、元気で走って欲しいと思います。

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№706.♪逃げる~逃げるよ各停は逃げる 特急待避を繰り返し~♪