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退役のその日が来ることを 最初から分かっていたとしたって…

もう一回、もう一回…何度でも君に逢いたい。


というわけで、今回は東急ファンとしては満を持してのネタをぶっ放します。

タイトルは、ミスチルの最近のヒット曲からとりました。


週末の夜の、管理人に舞い降りた素敵なサプライズ。

錦糸町21時14分発中央林間行きは、何と8500系最後の幕車・8606F!

管理人が驚愕したのは言うまでもありません。


最初は渋谷まで行くつもりで、地下区間を走る爆音を堪能しておりましたが、何とかしてこの編成を撮影したいと思うようになりました。

すると、この電車は桜新町で急行の通過待ち、長津田で急行待ち合わせというアナウンスが。


( ̄ー ̄*)キラーン

これは長津田まで乗るべし!


いやー、深夜の田園都市線を疾走する8606Fには浸りました。特に旧新玉川線区間(渋谷-二子玉川間)は駅間距離が長く、8500系の爆音もそれだけ長く響くことに。しかも地下ですから反響音もハンパではありません。他の圧倒的多数の乗客には騒音なのでしょうが、管理人にとってはうるわしく、素晴らしい音でした。


急行通過待ち中の桜新町で、やっと写真が撮れました。でも正面は…(泣)。

とりあえず、先頭車8506のサイドビューを一発。


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通過待ち中です(クリックで拡大)


その後は前から2両目のM車に陣取り、引き続いて爆音を堪能しておりました。

本来であれば急行運用の方が、土手っ腹に響くヘヴィーな音が楽しめるのですが、発進・停止を繰り返す各駅停車の運用も、その度ごとに起動音を楽しめますので、それぞれ別の楽しみ方ができます。


というわけで、錦糸町から1時間ちょっとで長津田へ。ここでは急行の待ち合わせで長時間停車するため、その間に写真を撮りまくりました。

ちなみに、8606Fの編成は


← 渋谷 8606-8706-8947-8885-8777-8827-8721-8923-8806-8506 中央林間 →


となっております(下線が軽量構体車)。

3両目の8947は軽量車ですが、これはもともと編成に組み込まれていた8906を8601F(既に退役)に供出した代わりに組み込まれた車両で、中ほどの8885と8777はこの編成を10連化する際に組み込んだものであることが分かります。

8500系は複雑な編成替えの過程を経ていて(8631F以降のハイナンバー車を除く)、最近まで退役する編成から車齢の若い車両を他の編成に組み込み、経年車を淘汰していたのですが、最近は「そんなの関係ねぇ」とばかりに、編成ごと問答無用に淘汰するようになりました。それでも最近は、5000系の投入ペースが狂って(鈍化して)きていますので、8500系の淘汰も鈍化していますが。


まず初期型編成の特徴としては、中央林間方から3両目(8号車)のデハ8800渋谷方に、仕切り扉がついていることです。

これは新造当初からついていたものではないのですが、これがついた理由は下り方4両が仕切り扉のない状態になり、車内を風が吹き抜けて寒いという苦情が多く出るようになって、車内保温のためにつけるようにしたそうです。ちなみに、デハ8531号以後のデハ8500形は、連結面に新造時から仕切り扉を取り付けています。


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狭い幅が事後の改造の証(クリックで拡大)


その他にも、この写真は挙げねばなりますまい!

側面の幕です。上から順に、非軽量車(車号失念)・軽量車後期型(デハ8777)・軽量車初期型(サハ8947)です。いずれもノーキャプションでどうぞ。


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(いずれもクリックで拡大)


それとやはり、非軽量車と軽量車の連結面も記録しておくべきでしょう。

まずは、非軽量車デハ8821と軽量車(後期型)デハ8777との連結面。車体断面が異なるのがお分かり頂けるかと。


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奥のデハ8821は「いかり肩」、手前のデハ8777は「なで肩」(クリックで拡大)


この8500系軽量車は、8090系の増備と同時並行的に投入されたグループで、8090系の設計コンセプトを反映させ、車体の軽量化を実現しています。

次に御紹介するサハ8947と、上↑のデハ8777を比べると、屋根に絶縁材を塗布している面積が異なるのがお分かりいただけると思います。

同じ軽量車でも、初期型と後期型の違いが如実に分かるのが下の写真↓


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手前のデハ8885よりも、奥のサハ8947の方が「張り上げ屋根」のような感じ(クリックで拡大)


…とここまで撮影し、長津田で折り返しを迎撃しようかと思っていたのですが、何と上り急行押上行きには、8500系が充当されておりました。


これにも乗るべし!


乗ってしまいました(^^;;;

帰りは高速運転の爆音を堪能し、二子玉川まで乗車。大井町線に乗り換えて帰りました。


最後に。

冒頭に申しましたとおり、8500系は数を減らしていきます。ましてこの8606Fは幕式の行先表示器が残り、しかも東武には乗り入れることのできない「サークルK」ですから運用上の桎梏が大きく、使う側からすれば一刻も早くお払い箱にしたい車両のはずなんです。しかし、その希少性ゆえに、かつての東横線の8039Fのように愛好家に注目されるようになってしまった。運命の悪戯に思いを致さざるを得ません。

これから先、管理人が8606Fに出会える機会はそれほどあるとは思えません(日常的に田園都市線や半蔵門線を利用していないので)。ですが、「1日でも長く走り続けてほしい」と願わずにはいられません。


8606Fよ、週末の夜に素敵なサプライズをありがとう!