見た目で不合格の県立高校、女性監禁事件 | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

見た目で不合格の県立高校、女性監禁事件

点数合格なのに「見た目」で不合格、神奈川県立高で22人

 神奈川県平塚市の県立神田高校(渕野辰雄校長)が2004、05、07年度に実施した入学試験で、学力テストなどの点数では合格圏内だったのに、服装や態度などから「生徒指導が困難」として、22人を不合格にしていたことがわかった。

 県教育委員会は、希望者を入学させるとし、他の県立高校についても調査する。

 県教委の発表によると、願書受付時や入試当日に、服装や髪形、態度を担当教員がメモにして提出。「つめが長い」「胸のボタンが開いている」「まゆをそっている」などの報告があった受験生の中から不合格者を決めていた。

 04年、05年度はいずれも6人、07年度は10人だった。07年度実施の前期試験では、内申書と面接の合計点が合格者57人中、16番だった受験生らが不合格となったという。

 同校は以前、中退者が年間100人を超えるなど、定員割れが続いていたが、04年度に近隣の高校と統合されることが発表されて以降、入試倍率が上昇。前任の校長が「新学校に生徒指導が難しい生徒を入学させたくない」と発案した。06年度にいったん中断したが、翌07年度に再開した。今年7月に県の内部通報窓口に情報提供があり、発覚した。

 記者会見した渕野校長は「先生方の生徒指導の負担軽減とまじめな子をとっていきたいという気持ちがあった。大変申し訳ない」と陳謝した。

2008年10月29日01時57分 読売新聞)

 神奈川県民とはいえ、横浜市以外の県立高校は学区トップかせいぜい二番手・三番手くらいしか知らず、失礼ながら初めて聞くこの高校は、記事の内容も併せると、先生方は生活指導が相当大変なのではと察してしまう。

態度や服装の乱れの程度が分からないので断言は出来ないし、公立という事で問題となってしまったが、今やほとんどが当たり前のように進学するとはいえ、高校は公立も私立も「義務教育」ではない。そのため、自ら学んだり部活や学校生活などを積極的に行う姿勢が求められ(中高一貫私立に通った私達さえ、中3の時には何度も口すっぱく言われた)、それにふさわしい身なりをするのは、規則や基準に書かれていなくても当然のはずだ。

面接ではもちろん、入試などの際にも受験生は見られていると思わねばならない。少なくとも私達の世代は、中学や高校受験において、面接が廃止された学校では、学力試験でそういう部分もチェックされていると聞いた。

本来こういう面での躾は家庭で行われねばならず、中学校で繰り返し指導してもダメな場合、普段の服装の乱れは許したとしても、こういう大事な時や場においてさえ出来ない生徒は、この結果も仕方ないように思う。

国公私立に関わらず最近の高校の多くは、進学実績やスポーツ(特に野球)での業績で名を売って生徒を集める事ばかりが優先され、それさえ良ければあとはどうでも構わないとか、「お客様」である生徒や保護者に遠慮して多少の態度の乱れを許容してしまう傾向にあるように感じる。今夏の甲子園 でも、不祥事を起こした高校が相次いで出場 しましたし・・・

「学校独自」の判断には少々疑問が残るが、校長の更迭(実は、この合否基準は前校長が決めたのに)と対象受験生の編入で終わらせては、ますます態度悪い生徒(や親)を甘やかす結果にならないだろうか?今回の件で、そうした現状を考える機会としてもらいたいものである。



母親が娘を“監禁状態”8年 2年前に保護 札幌市

13:39更新

 札幌市北区の女性(21)が小学6年のときから、平成18年8月に保護されるまでの約8年間、母親に自宅で事実上の監禁状態に置かれていたことが30日、明らかになった。
 札幌市が同日、発表した。市によると、女性は小学3年ごろから、現在50歳代の母親が小学校から連れ戻すなどしていた。母親は「娘が学校から危害を加えられる」と強く思いこんでいたという。現在、障害があると診断され、入院している。
 女性も長期の監禁状態が原因とみられる知的障害のような状態で、治療を受けている。保護当初は十分な会話ができなかったが、現在は日常会話は可能だという。
 女性の小学6年時の登校日数は1日、中学は入学式とその翌日しか登校しなかった。
 この間、学校側は母親と連絡をとったが、「娘は具合が悪い」などと答えていた。16年には父親が別居。その後は父親が生活費を渡すなどしていた。17年1月、父親が同市北区役所に「母親の精神的な様子がおかしい。子供を閉じこめてしまっている」と電話で相談。相談員は父親に、母親に治療を受けさせるように助言したが、その後、父親と連絡が取れなくなった。
 18年8月、近隣住民から「殴る音や子供の泣く声がする。異臭もする。虐待ではないか」と通報があり、女性を保護した。


 この事件を聞き、8,9年ほど前に新潟で発覚した当時19歳の少女監禁事件 を思い出す。新潟の被害者も、小学生の頃に誘拐されて10年くらい閉じ込められ、発見時は歩く事も困難だったと聞いた。

小学生後半~中高生にかけての最も心身成長著しい時期に、すべての自由を奪われ、学習や様々な活動の機会を与えられなかった影響というのは測り知れない。

しかも今回は、母親が行っていたというのもショックである。記事によると、被害妄想激しく精神状態が普通ではないと見られ、こういう母から生まれてしまった被害者は悲劇としか言いようがない。

しかし父親は、別居前は何をしていたのだろうか?周囲はもっと早く異変に気付かなかったのだろうか?そして、2年前に発覚した事が、なぜ今になって明るみになったのだろうか?