最年長力士の引退 | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

最年長力士の引退

 すっかり忘れていたが、今日が大相撲九州場所の千秋楽だった。自分自身それどころではなかったからですが、そうでなくても、今場所の贔屓力士達の番付に不満であり、更には時津風事件 も決着していない中で見る気にはならなかったでしょう。

そのようなわけで、すっかり相撲の事は頭になかったわけですが、先日Yahooトップにも取り上げられた写真記事が目に留まりました。


46歳一ノ矢が引退 来年2月に挙式も

 戦後最年長力士で史上初の国立大卒業(琉球大)力士の東序二段103枚目・一ノ矢(46=高砂)が現役引退と結婚を発表した。24年間、現役最後1002回目の土俵は、20歳の相手に敗れたが「あっと言う間だった。まだまだやれる気はするが、何も思い残すことはないよ。もう少し、強くなりたかったけどね」と万感の表情。最高位は16年前の東三段目6枚目だった。来年2月2日に都内で断髪式を行い、元雑誌編集者の40歳女性と挙式。今後は同部屋のマネジャーを務める。



この一ノ矢という力士、幕内どころか関取経験もないので、一般にはほとんど取り上げられた事はありませんが、相撲好きの間では40歳を超えた頃から「現役最年長力士」として、知られた存在でした。
国立大(琉球大学)の理学部物理学科を卒業し、教員就職も決まっていたにも関わらず、この世界に飛び込んだという異色の経歴の持ち主という事でも。


力士には番付で、序ノ口・序二段・三段目・幕下・十両・幕内(前頭・小結・関脇・大関・横綱)といった地位がありますが、関取として給与がもらえるのは十両以上。それ以下の場合は確か本場所での手当しかもらえなかったはずで(間違っていたらすみません)、安定した収入がないわけです。


数年前この人を経歴と共に知った時、教員採用試験に合格したのにそれを蹴り、関取の望みもない地位で続けていて「国立理系出身なのに、もったいない。先生になっていれば良かったのに」というのが最初の感想でしたし、
更に失礼ながら「もっと上の地位まで昇進していたら、ここまで続けられなかったのでは?」とさえ思ってしまっていました(実際、某応援掲示板では、そうした指摘もありました)。

しかし、その人の人生、ご本人が満足出来るのが一番幸せなのでしょう(今思えば、教員もそんなに良い仕事とは思えなくなりましたし・・・)。どんな事があっても自分のやりたい事を貫き通すのはなかなか出来ない事だし、挫折してくじけそうになる私達も見習うべきなのかもしれません。

そうした姿勢から、一ノ矢さんは部屋からも信頼を置かれており(あの朝青龍さえ尊敬しているとの事)、前々から決まっていた通り、引退後も部屋マネージャーとしての就任されます。

しかも、結婚もされるのですねビックリマーク恐らく、このために引退を決意されたのかもしれません。以前は50歳になっても続ける意向のようでしたから。相撲ファンにとっては寂しいかもしれませんが、個人的には、50近くになっても独身でこのまま続行より良かったのではないかと思っています。お相手の40歳の女性の方をも祝福したいですね。


長い現役生活、お疲れ様でした!!!ブーケ1