骨盤矯正のカギは「ニューテーション」と「カウンターニューテーション」
こんにちは。広島市佐伯区の中央施術院です。
「骨盤を整える」と聞くと、左右のバランスや傾きが気になる方が多いかもしれません。
でも本当に大切なのは、骨盤の奥にある“仙骨”の動きなんです。
仙骨は背骨の土台であり、骨盤の中心にある三角形の骨。
この仙骨がわずかに前後へ動く動き、それが「ニューテーション」と「カウンターニューテーション」です。
妊娠中から出産にかけて、骨盤は赤ちゃんの通り道を広げるために自然とニューテーション(仙骨が前に傾く動き)へとシフトします。
(医歯薬出版株式会社刊 カパンディ関節の生理学Ⅲ 体幹・脊柱編より引用)
このとき、骨盤の下側にある坐骨が外に広がり、大転子(太ももの付け根の骨)も横に張り出します。
その結果、お尻が大きく見えたり、ズボンが入りにくくなったりといった変化が起きやすくなるんですね。
そして、出産後にこの動きがカウンターニューテーション(仙骨が後ろに戻る動き)へと切り替わらず、
そのまま固定されてしまうと、骨盤はずっと“開いたまま”になってしまいます。
その結果どうなるかというと――
- 腰がずっと重だるい
- 仰向けで寝ると尾てい骨が痛む
- ヒップラインが戻らない
- 骨盤矯正に通っても、戻りが早い
実際に、産後2年経っても腰痛が取れなかった30代のママさん。
仙骨がニューテーションのまま固定されていたため、骨盤底筋がうまく働かず、姿勢も安定していませんでした。
施術でカウンターニューテーションへと誘導すると、呼吸も深くなり、「体がスッと伸びる感覚」を取り戻されたんです。
骨盤矯正は、ただ骨を動かせばいいわけではありません。
仙骨の“ほんの数ミリ”の動きを見極め、呼吸や筋肉の働きと調和させていくことが、根本的な改善への第一歩です。
もしあなたが、
「骨盤矯正に通っているけど、何かしっくりこない」
「産後の体型が戻りにくい」
と感じているのなら――
それは、仙骨からの小さなSOSかもしれません。
骨盤は、命を宿し、命を送り出す場所。
だからこそ、丁寧に、深く整えてあげたい。
あなたの体の声に、いま、耳を傾けてみませんか?