おとついの日曜日、お昼13時から停電でした。
「計画停電」とかではないんですけどね・・・ま、ある意味計画停電、だけど。
施設内の電気系統の整備、確認等をする為、あらかじめ知らされていた停電。
たった1時間の停電だったけど、
トイレは1ヶ所につき、1回しか使えないし、
当然、ナースコールも使えなくなっちゃうから怖いし。
電気が全く消えてしまうし、テレビもラジオも付かないから不穏になっちゃう人もいるかも・・・
とか、心配は山積み。
とりあえず、停電になってしまう前にバケツをかき集めて水を入れ、
洗い物を全て終わらせ、掃除機もかけおえて・・・
いざ、停電開始。
いつもいろんな音が飛び交ってたんだね~と分かるくらいの静寂。
1人で居室にいるのが心配、って方がリビングに集まってお話ししていました。
最近不穏気味だった方は目が見えず、耳もかなり遠いので、
停電になった事は全く気が付いていなかったように思うんだけど、
相変わらずの不穏。
「おじいちゃん!どこ?誰かおらん?!」など叫んでいました。
歌を歌うのが好きで、歌を歌っている間は不穏が落ち着く方なので、
いつもは私達スタッフと一緒に歌うようにしているんだけど、
ナースコールが使えない状況なので、定期的に巡視に行きたい。
でも巡視しながら廊下で歌っていると「うるさい!」と怒られる可能性も高い。
どうしようかなぁ~・・・と悩んだ結果、リビングでお話ししていた入居者さんと
一緒に歌を歌っていてもらおうかと思いました。
普段ほとんど接点がないので、正直どうなるのか心配ではあったけど、
上手くいきました^^
大きな声で童謡や、昔の歌謡曲を一緒に歌って楽しそうにしていました!
楽しそうに歌っている姿を見て安心して、私達スタッフは5分おきくらいに巡視。
まさかね~と思っていたけど、1人だけいました・・・
押しても鳴らないからね、と言ってあったナースコールをひたすら押し続けてる方が(汗)
そんなに認知が進んでるわけでもないけど、30分くらい前に聞いた事を
すっかり忘れてしまっていたようです。
う~ん・・・実はけっこう進んでるのかなぁ・・・
時間通り、1時間で電気は無事に戻り、明るくなりましたが・・・
たった1回、1時間だけの停電なのにこれだけバタバタしてしまったんですよね。
被災地でいつまで、とか分からない停電になっていたり、
計画停電がある、って言ったのになくなったり、
もちろんなければない方がいいに決まってるけど、
もちろん普通の家庭でも停電になったら困るに決まってるけど、
言葉が通じるようで通じてない認知症の方が多い老人ホームなんかだと、
より一層停電って怖いなぁ~って改めて思いました。
被災地でまだ停電が続いている場所もあると思うし、
原発事故の関係で計画停電が行われている場所も多いと思うけど、
テレビでしか見ていなくて、実感が湧かなかった、というのが正直なところ。
本当に大変なんだ、とやっと分かりました。
自分が経験しないと分からない、なんて情けないけど、ね。