「北斗七星面」は 日光山輪王寺に伝わる北斗七星面を元に作りました。
北斗七星の星々は陰陽道・宿曜道(密教の占星術)などで十二支の守護星となっています。
「北斗七星面」石粉粘土・アクリル 2019年

左から
「北斗七星面・貪狼星」
(とんろうせい) 子年
「北斗七星面・巨門星」
(こもんせい) 丑・亥
「北斗七星面・禄存星」(ろくぞんせい) 寅・戌
「北斗七星面・文曲星」(もんごくせい) 卯・酉
「北斗七星面・廉貞星」(れんじょうせい) 辰・申
「北斗七星面・武曲星」(ぶごくせい) 巳・未
「北斗七星面・破軍星」(はぐんせい) 午
今回は 「摩多羅神曼荼羅」の上部分の
「北斗七星面」を展示します。
姫路ギャラリーランズエンドにて
1月18日(土)~2月2日(日)まで
「渡辺つぶら展」開催です。
★水曜休廊
日本の八百万神・異神系?神仏習合・眷属達の作品58点を展示します。
人人会の大先輩
成田朱希さんとのトークイベントが2月1日(土)14時より開催します。
参加費ワンドリンク付き500円です。
2月1日、2日は在廊予定しております。
成田朱希さんの個展「蜜のあわれ」は
姫路ギャラリーランズエンドにて
2月1日(土)~2月15日(土)まで開催です。
ギャラリーランズエンド
〒670-0875
兵庫県姫路市南矢代町17-4-104 シルクヴェール南矢代B1F
TEL:079-291-2208
http://gy-landsend.com
【車ご利用の場合】
中地インターより約15分/駐車場は電話でお問い合わせ 下さい/注:芝生の所には停めないようお願い致します
[姫路駅よりバスをご利用の場合]
神姫バス姫路駅北口 (9)(10)番乗り場
8.9.11.12.13行きのバスで「南八代」バス停下車徒歩3分
こちらの作品は
「摩多羅神曼荼羅」またらじんまんだら 油彩・板・和紙・石粉粘土・アクリル・2023年

摩多羅神は、最澄の弟子慈覚大師・円仁が唐から帰朝する時に船中に現れたという護法神です。
阿弥陀仏を本尊とする常行堂の背面や堂内の隅に秘密裏に祀られ、大黒天や荼吉尼天とも同体とされ、不気味な障礙神として畏れられると同時に大いなる力があるとされました。
摩多羅神は 天台宗の秘密灌頂である玄旨帰命壇の本尊として眷属の二童子と共に祀られ、摩多羅神曼荼羅という仏画では、上空には北斗七星を配し、中央に狩衣を着て鼓を打つ摩多羅神の左右に丁禮多(ていれいた)・爾子多(にした)の二童子の眷属は茗荷と笹を共に持ち踊る姿で描かれます
衆生の有様を「狂乱の乱舞」として現したとする三歌が伝わっています。
中尊の歌は
「摩多羅神は神かとよ。歩みを運べ。皆人の願いを満てぬことぞなき」
左の童子「シシリシニシシリシ」
右の童子は「ソソロソニソソロソ」という不思議な歌が伝わっています。
シシリシは「大便道の尻」、ソソロソニのソロは「小便通」という淫欲の器官をはやしたもので、舞う姿は 男女の性交を現すとの秘口決も生まれ、
茗荷は女児、笹は男児の稚児の象徴として描かれ、煩悩愚痴のふるまいにより迷える衆生を救うとされました。
摩多羅神は仏堂の「後戸の神」「後戸の猿楽・芸能神」とする見解が多かったが、地方では今までのイメージとは違う形で祀られていました。
平泉・毛越寺では、春神事には野菜尽くしの八百屋献膳をし、豊穣をもたらす「作神さま」として祀られています。
日光山輪王寺の修正会では 摩多羅神を常行堂の東北隅の宝殿から出御させ、剋部屋の本尊とし、剋部屋の寄障子に北斗七星面をを掛けました。
後戸は通路や控室の役割を果たし、特別な空間ではありませんでした。
山本ひろ子先生の「摩多羅神」を読み、イメージして創りました。