今 オレ
テレビ出てる!?
そんなツイートをしたのは、9月10日土曜日の8時半頃。いつもなら柏ダブルデッキにいる頃だ。

終電がなくなるのを見計らって
タクシー代お支払いしますから
家について行ってもイイですか?
そんな台詞で始まる、テレビ東京の番組。
妻も気に入っていてよく観ている。
欠かさず観ているという程でもないが、観ると 取材を受けている人の人となりが面白くて、ついつい観てしまう、そんな番組だ。
テレビ東京は、相変わらず低予算でよく面白く番組作るなぁと、感心してしまう。
なんと!
その番組から取材を受けたのだ。
ブログで確認すると、6月25日の事だった。
その日は仕事で遅くなり、出陣は10時頃だった。ボクにとって思いがけない事があった、と最後の所に書いている。
思いがけない事とは、この事だったのだ。
先に書いてしまうが、
取材した内容は、いつ放送されるかわかりません。すぐに放送する事もあれば、半年後、1年後になる事もあります。
ボツになる場合もあります。
事前にSNS等に公表すると、まず確実にボツになります。
そんな事を、取材中何度となく言われた。
「家ついて行って、イイですか?」
に ついて言ってもイイですか?
ダメです!だったのだ。
だから このブログには
「思いがけない事があった」としか書けなかったのだ。
それから、
どの部分を使うのかも、今の時点ではわかりません。
とも 言われた。
おそらくは2時間以上撮ったであろう取材テープを、15分程度に編集するわけだ。
場所は いつもの柏ダブルデッキ。
その日は、ビックカメラ正面側で演っていた。
たしか12時は回っていたと思う。
いきなり、カメラを持った人が現れて、話しかけてきた。
知っている番組だったので、どういう人達なのかは すぐにわかった。
だが 別に終電を逃した訳じゃない。最初は、自分が取材対象になっている とは思わなかった。
しかし、彼らにしてみれば、
こんな遅い時間に、駅付近で ギターを弾いているイイ年したオジサンが 珍しかったのだろう。
後に聞いたのだが、路上ライブを演ってる、若いミュージシャンは沢山いるが、ボクくらいの人は ほとんどいない、という事だ。
ボクは、自分の歌がテレビで放送されるかも知れないと思い、すぐに取材を承諾した。
歩いて帰れる距離なのだが、タクシーに乗る事になった。そうしないと金銭が発生しないからだろう。つまり 出演料的な物は、番組タイトル通り これだけだ。
ヤラセ的な物はいっさい無かったが、しいて言うなら、同じ質問を何度もされた。どのシーンを採用するかは、編集作業になってから選択できるようにだ。まぁ、それくらいは許される範囲だろう。
いつも立ち寄ってくれるお客さんには、挨拶もそこそこにテレビスタッフと同行した。
毎度の事ながら 少し酔っていたと思う。緊張もしていたし舞い上がってる感じもあった。
路上で知り合ったミュージシャン達が、活発にライブやイベント活動したり、テレビやラジオに出演したりしているのを羨ましく感じていた。差をつけられてる思いだった。
そもそも、他の人と比べる事など意味がないとはわかっているのだが、
その負けている様な感じを、一気に挽回出来るような気がしていた。
発表するチャンスさえあれば、良いと思ってくれる人は、沢山いるはずなんだと。
家に着くと、妻の反応は意外だった。
この番組好きだと言っていたのに、いざ取材に来られると、散らかった部屋をテレビを通じて多くの人に見られるのは、彼女にとっては嫌な事なのだ。
部屋が散らかってるなんて、誰もそう大差ないというのがボクの感覚だったし、承知の上で受けた取材だ。
そしてそれ以上に嫌だった事は、素っぴんを見られる事のようだった。
これは、男のボクには想像もつかない感覚だ。
テレビ側は、ボクの音楽活動を奥さんはどう思っているのか?
そんなシーンを撮りたかったようだ。
妻に撮影を断固拒否されて、この取材はボツになるだろうと感じていた。
せっかくのチャンスを潰されたようで、腹立たしかった。
しかし、こんな事で喧嘩するのもバカらしい。なんか違うと思った。
一瞬見えた成功への近道を、見失っただけだ。
取材は音楽活動の話しから、仕事の話し、子供がいない事、そして不妊治療の事。
散らかった物の中から、ラジオ好きで録音してる事、テレビの録画コレクション、タモリ好き 辺りの事を掘り起こして行った。
テレビ取材というのは馴れてない。
やはり、ちょっと正常な判断が出来てなかったようだ。
取材中の汗に気付き、飲み物を出し扇風機までは気付いたが、エアコンをつける事には気付かなかった。
取材する側もされる側も、汗だくになっていた。
半ばボツだろうと思っていたが、後に、写真をメールで送ってほしいと連絡が入った。
まだ放送される可能性がある!
仮編集した物で
ジブリ映画の主題歌を作るのが夢だ
と言った辺りが、編集会議でウケたらしいのだ。
無謀な夢は掲げてみるものだ。何が幸いするかわからない。
それ以上詳しい事は聞かなかったが、おそらく取材チームがいくつかあって、自分達が取材した物は なんとかオンエアーしたいという事なのだろう。
古い写真やら、仕事中の写真やら、音楽活動の写真やら、可能な限りリクエストに応えて送った。
そして
3週間前くらいだったろうか、放送日が決まったとの連絡が入った。
あとは、人に言いたくなる衝動、ツイートしたくなる誘惑と戦うだけだ。
ところが、放送予定5日前に電話が入り、直接話せたのが3日前。
まだ、別の写真がほしいと言うのだ。
リクエスト通り、ラジオを録音したCD-Rの写真をメールした。

まだ、ボツになる可能性があるのだろうか?
間に合うのだろうか?
放送日が伸びるのだろうか?
実際に放送され、自分が画面に映るまで、どうなるかわからなかった。
ここまでが
放送前の話し。
テレビの威力はスゴい。
アカウントはボカしてあったのに、ツイッターにもブログにも、どんどんコメント等が入りフォロワーが急増した。
「オサムサバト」
検索迷子にならないアーティスト名にしておいて正解だった。
放送内容の感想は、
その日 歌った物は一部カットされてたものの、おいしい所はオンエアーされていたと思う。
歌が良かったとの感想も頂いた。
人となりの部分も、不妊治療に関する事に共感している感想や、夢に関する事も ちゃんと伝わってる気がした。
Iさん、そして 直接は会わなかったけど 編集に関わったスタッフさん、テレビ東京の皆さん
そして
いち早くブログで紹介してくれたchuさん
ありがとうございました。
オサムサバト
それから
放送をきっかけに、このブログに訪問してくれた皆さん
これを期に、やりかけだったCD制作 進めようと思っています。
笑える歌も、
ホッとする歌も
いろいろ用意してございます。
土曜日の夜、柏に遊びに来て下さい。
ボク以外にも、沢山の若いミュージシャンと出会えるでしょう。
もし終電を逃しても、運が良ければテレビ東京の人が、タクシー代出してくれるでしょう(^-^)v
