6月特選映画コロナ編【9】★映画のMIKATA「グローリー/明日への行進」★映画をMITAKA | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。

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思った以上に長い文章になりました。映画の話題までたどり着くまでに、南北戦争以降のアメリカ小史と、今現在生起している黒人差別の事件まで言及、それも余りに力が入りすぎましたので、余計に長くなりました。私自身も知らないことが多かったので、お勉強のつもりで調べ乍ら書きました。その上、これまでのブロクで一番添付映像が多かったです。

まだ映画館へ足を運んでないので、6月中は「コロナ編」になりそうです。それに洋画邦画では新作映画も公開されてないので、私の観賞意欲を湧かせる作品が皆無です。でもーネ、マスクをかけていても、座席間隔を空けていても密室空間の映画館は怖いデスーヨ。仮に一人でも繁華街で感染した無症状感染者が座っていたら、自分も感染しますから、当分映画館には行きたくないです。先述のようにDVDをたくさん再鑑賞したので取り上げたいテーマと作品がたくさん萌芽しました。『ゆきゆきて、神軍』(1987年公開、原一男監督)を素材にしてドキュメンタリーについて書きたいです。『生きる』(1952年公開、黒澤明監督)で、安楽死と終末について、「死に甲斐」のテーマについて考えたくなりました。自分では見尽くしたと思っていた「ナチズムとホロコースト」映画に、まだ未鑑賞の作品があるようです。これもコメントに加えたいです。

私の記憶に残った名画名作をDVDで見乍ら、邦画にこのブログで取り上げたい名作傑作が少ないのに驚きました・・・。何故なのかなーと熟慮してたどり着いた結論は、映画監督が恵まれた社会環境で映画制作者に高い地位と収入が与えられていることなのかな・・・。生ぬるい生活環境の中にいる者には、世界と世中は見えてこないですーネ。そろそろハリウッドのマイケル・ムーア監督がトランプ大統領を揶揄した映画が公開されてもいいーナ。アー、ここに伊丹十三監督が生きていたら、必ず、きっと「三密」の日本とアメリカと北朝鮮の政治的密談・・とか・、自民党と公明党と維新の選挙の内緒話とでも題する映画を制作するだろうな、ワハハハハ。

 

アメリカ・ミネソタ州で起きた白人警官デレク・ショーヴァンによるジョージ・フロイドさんの暴行死に抗議する示威行動が全米各地で続いてます。近況では、6月19日は最後まで奴隷制度が続いていた南部テキサス州で、155年前に黒人の奴隷制度を廃したことを告げた日として「奴隷解放記念日」の集会がありました。アメリカ各地でイベントやデモがありました。

 

 

人種偏見による暴行死事件を巡り、米国各州から、社会制度に組み込まれた恒常的なレイシズム(人種差別)に反対する動きは、ロンドンフランスなど欧州各地にも波及し、アメリカ大陸を離れて欧州各地まで飛び火して黒人差別への反対運動が広がっています。インターネットに乗って、白人警官が後ろ手に手錠を掛て、フロイドさんを地面にうつ伏せにさせ、身動きできない状態さんの首を膝で押さえつける8分46秒間続けられるリンチ殺人の映像は、通行人の17歳の少女によって撮影されていましてた。これが、SNSで瞬く間に世界に拡散されました。「 I can't breathe!」と繰り返し悶絶の叫び声を上げていた姿は、法の執行と言うよりアメリカの人種差別そのものでした。翌26日には地元ミネアポリスで抗議デモがすぐに起こり、人々はフロイドが繰り返していた断末魔のの声「I can't breathe!」を連呼し・・・、「Black Lives Matter!」の抗議プラカードを掲げた。

 

2013年2月にフロリダ州で黒人少年トレイボン・マーティンが白人警官ジョージ・ジマーマンに射殺された、白人警察官による過剰な暴力に端を発する「トレイボン・マーティン射殺事件」に対する抗議運動に「BLM」(「Black Lives Matter!」)と呼ばれ、世界的に認知されるようになりました。

 

しかしその直後にも白人警官による黒人の射殺は続ています。6月5日に南部ルイジアナ州で黒人男性・フィランド・カスティールさん(32)が自動車後部のライトが壊れていたため警察に呼び止めら、警官に撃たれて死亡した結末がありました。最近では、南部ジョージア州アトランタで6月12日夜、飲酒運転を摘発しようとした警官が、黒人男性レイシャード・ブルックスさんを射殺する事件がありました。アメリカ警察の行き過ぎた暴力行為と射殺は、これでもかーと言うほど続いています。

 

黒人差別について何か映画を見たいと思って、再び私の記憶に残っている名画を探してみました。でもやはり、人種差別の根っこは深

、でもアメリカの映画界は沈黙はしていなかったです。ハリウッドにはたくさんの反人権反人種差別を抗議する作品は制作されていました。それを知る映画は、南北戦争までさかのぼるのが妥当だろうーネ。あくまで主観ですが、懐かしい名画古典を含めて何本か紹介します。

 

私は過去に2回ほど観賞しています『それでも夜は明ける』・・・、先日6/2に日本テレビの深夜にTV放映していた奴隷制度をテーマにした実話作品がまず浮かびました。ニューヨーク州サラトガのソロモン・ノーサップ(イジョフォー)は自由黒人のヴァイオリニストでした。妻子と共に平穏に暮らしていましたが、ある日、二人の詐欺師に演奏公演会に参加しないかと誘われ、薬で昏睡されたまま奴隷商に売られてしまう。その後、12年間解放されるまで、ルイジアナ州のプランテーションの奴隷として酷使されました。ソロモンの実話原作の映画『それでも夜は明ける2013年、スティーヴ・マックイーン監督、ジョン・リドリー脚本、ソロモン・ノーサップ『Twelve Years a Slave』原作)での奴隷への待遇は、非人道的でした。黒人として生まれたことが、人生を運命づけられる黒人への人種差別をリアルに描いています。

今、アメリカで黒人の人種差別に関してヴィヴィアン・リーとクラーク・ゲーブル主演の『風と共に去りぬ/Gone with the Wind』(1939年公開、ヴィクター・フレミング監督、シドニー・ハワード(英語版)脚本、マーガレット・ミッチェル原作)が、社会問題になっています。第12回アカデミー賞にて作品賞・監督賞・主演女優賞(ヴィヴィアン・リー)・助演女優賞(ハティ・マクダニエル・黒人俳優では初の受賞者)・脚色賞を始めとして他に特別賞を含む9部門を受賞した南北戦争時代の古典的名作がどうして、社会問題になるのか?私もDVDを持ってますので、忘れたころに時々暇つぶしに観賞しています。この映画は、今ハリウッドで話題になっています。ミネアポリスのフロイドさんに対する白人警官の暴行死映像をきっかけに、、ハリウッドの大手スタジオも影響を受け、積極的なマイノリティの起用を約束するなどを表明しました。『それでも夜は明ける』でオスカーを受賞した黒人脚本家のジョン・リドリーさんは・・・、『風と共に去り/Gone with the Wind』は、「・・・南北戦争前の南部を美化し、奴隷制度の恐ろしさを無視し、黒人をひどいステレオタイプで描いたもの」であり、南軍をロマンチックなものとして描くことで、脱退派(南軍)の活動は善く、高貴なものであったという考えに正当性を与え続けている、本当は彼らが人間を所有し、売買する権利を持ち続けるための恐ろしい戦い・・・プランテーションのイメージにしがみつくのは伝統を愛することであり、ヘイトとは違うという間違ったメッセージをこの映画は送るのだ・・・」という意見記事を«ロサンジェルス. TIMES»に掲載しました。ワーナー系列であるHBO Maxは、直ぐに賛同し、風と共に去りぬ」の配信を一時停止した・・・。映画界にも今回の白人警官の暴行死事件は大きなインパクトを与えています。

 

17世紀から19世紀にかけて、奴隷制度のもとで約1,200万人のアフリカ人が、奴隷商人により 誘拐され、 アフリカの象牙海岸から奴隷船で、アメリカ大陸に強制的に連れて行かれました。映画『リンカーン』の中で、「奴隷ってどうして値段が違うの・・・?」と子供があどけない質問をすると、リンカーンの黒人使用人は、子供をたくさん産む女は値段が高いのだ・・・と答える。黒人奴隷の男は、頑強でよく働く肉体力、奴隷の女は丈夫な子供を良く生む多産な女が値段が高かった。人間の価値が生産性だけで評価された・・・。今のアメリカの資本主義社会と変わらないのかーナ?アメリカに送られた奴隷の多くは、農業経済が中心の南部プランテーションで、白人所有の綿花農場で過酷な奴隷として鞭うたれながら働かされた。黒人奴隷が南部の経済を支えていました。奴隷経済は19世紀欧州の帝国主義時代で起こったアジアへの侵略戦争の動きにも繋がっていました。

 

1860年11月に行われた大統領選挙では奴隷制が争点のひとつだった。共和党のエイブラハム・リンカーンが当選した。これに対して奴隷制度存続を主張する南部11州(メリーランド、ヴァージニア、デラウェア、ノースカロライナ、サウスカロライナ、ジョージア州等々)が合衆国を脱退、アメリカ連合国を結成し、合衆国にとどまった北部23州(マサチューセッツ、ニューハンプシャー、ニューヨーク、ペンシルヴェニア、コネティカット、ロードアイランド、ニュージャージー州等々)との間で1861年南北戦争が始まった。南北戦争は1865年に終結した。その後、連邦議会が奴隷制度廃止や公民権の付与、黒人男性への参政権の付与など3つの憲法修正条項(アメリカ合衆国憲法修正第13条・14条・15条)を法制化したしたことで、黒人奴隷の「解放」が表向きは実現したことになった。映画「リンカーン」では黒人の解放の要であった憲法修正第13条が南北戦争の最大の成果であり、議会の焦点でした。

 

しかしながら20世紀初頭になっても、奴隷制度を合法としていた南部諸州・ジョージア州アラバマ州ミシシッピ州などでは、黒人の人種分離政策«ジム・クロウ法»が積極的に支持され、南部諸州に限らずアメリカ全州で、黒人を含めた有色人種に対する制度的な差別が合法としてまかり通ていた。«ジム・クロウ法»の下では、交通機関や水飲み場、トイレ、学校や図書館などの公共機関、ホテル・レストラン、バー・スケート場など公共施設娯楽建物などに於いても分離政策がとられました。黒人と白人の結婚を州法が禁止し、黒人には教育の機会を与えなかった。それに因り、識字率の低い黒人の投票権を奪い、住宅を制限した。それに反対する黒人の声は、クー・クラックス・クランなど「白人至上主義団体」によってよるリンチや放火、州警察による不当逮捕や州裁判所などによる冤罪判決などありとあらゆる不合理反ヒューマンな社会ルールがあたりまえのように頻発しました。

一つのエピソードがあります。1930年8月にトーマス・シップとエイブラム・スミスのリンチ殺人事件を悲しんだユダヤ人教師エイベル・ミーアポルは、事件をモチーフに«奇妙な果実»を作詞作曲し、ビリー・ホリデイが黒人霊歌のように歌った・・・。

 

1955年12月にアラバマ州モンゴメリーで、黒人女性のローザ・パークスが公営バスの「黒人専用席」に座っていたが、席のない白人が席を譲るように促し、白人の運転手のジェイムズ・ブレイクが席を譲るよう命じたが、パークスはこれを拒否したため警察官に逮捕され投獄され、州簡易裁判所で罰金刑を判決された。この事件に抗議して、マーティン・ルーサー・キング牧師らがモンゴメリー市民に対して、1年にわたるバス・ボイコットを呼びかける運動«モンゴメリー・バス・ボイコット»を展開しました。

 

 黒人ボクサー役のデンゼル・ワシントンを主人公にした南部の黒人差別の問題も含んだ映画。故郷パターソンで白人3人を殺害した容疑で逮捕され、終身刑を宣告される黒人ボクサーが偏見に満ちた陪審員と裁判長によって冤罪にされた事件「ルービン・カーター事件」を題材としている冤罪裁判の映画『ザ・ハリケーン』(ノーマン・ジュイソン監督、1999年公開)は、アメリカのデモクラシーと司法の正義の在り方と黒人差別を再認識させる名画でした。ルービンが獄中で執筆した伝記を読んで感銘を受けた黒人少年・レズラとルービンの交流が描かれている。レズラの扶養者であるカナダ人男女3人(リサ、サム、テリー)が冤罪の証拠を見つけ出し、連邦裁判において無罪判決を勝ち取る…ストーリでした。

 

黒人への人種差別の歴史はアメリカの長い歴史の中で隠然と続けられ、南北戦争よりアメリカの恥部のような影として今現在まで引きずっていた・・・のだ。社会制度に組み込まれた黒人差別は映画でも頻繁に作品化されています。

第91回アカデミー作品賞を受賞した作品・・・、舞台は1962年のアメリカ、«ジム・クロウ法»の真っただ中で、黒人ピアニスト、ドクターシャーリ(マハーシャラ・アリ)と、イタリア系白人運転手トニー・ヴァレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)の2人が、ピアノ演奏の旅を続ける実話をもとにしたドラマ『グリーンブック』 (2018年公開、ピーター・ファレリー監督 )は人種差別を滑稽に感動的に描いていました。

 

黒人への人種差別の歴史は、南北戦争までさかのぼれる。«ジム・クロウ法»は、黒人ばかりでなく有色人種まで含まれて差別の制度的合法的に適用されていました。これは、アメリカ大陸の先住民であるインディアンも差別の対象として含まれました。

南北戦争の激戦地テネシー州を舞台に、北軍の中尉であったジョン・ダンバー(ケビン・コスナー)は、北軍の勝利に貢献したことで、サウスダコタ州のセッジウィック砦への赴任を許された。彼はひとり広大な原野の中の「砦」で、愛馬のシスコと「トゥー・ソックス(2つの靴下)」と名付けた狼と共に西部フロンティアでの開拓生活を続けていた。ある日、大怪我を負ったインディアンの服を着ていたが、青い色の白人女性を介抱した。その後、インディアンの服装を身に纏っていたダンバーは、砦に帰る途中で騎兵隊に狙撃され捕虜となり、騎兵隊の反逆者として処刑宣告を受ける。ダンバーの身を案じた親しい仲間となったスー族の戦士たちは、彼を護送する馬車を発見し、奇襲攻撃でダンバーの命を救う・・・。ダンバーは、スー族に育てられた白人の「拳を握って立つ女」を妻として、雪山の奥深くへと逃れてゆく。第63回アカデミー賞作品賞を受けた、白人とアメリカインディアン・スー族と交流する西部劇『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年、ケビン・コスナー 監督、マイケル・ブレイク脚本&原作)では、黒人の人種差別の映画と言うよりもアメリカインディアンと白人との間の親睦の交流STORYと言えるのかな・・・。正直、この作品は私、難しくて何がテーマの映画なのか初めよく分からずに観てました。«ジム・クロウ法»の視点を通して観賞した時に、「そうかこれも有色人種に対する人種偏見を批判する作品なのだ」と理解できました。このストーリ自体従来は、白人開拓者の善人と、頭の皮をはぐ残虐極まりない白人の敵・インディアンとの間の勧善懲悪の西部劇のパターンを見事外した、新しい「脱」西部劇だと言えます・・・。

 

次に紹介する作品は、これも南北戦争にまつわる作品ですが、直接に人種偏見とは無関係の純愛映画です。ただ、ノースカロライナ州からヴァージニア州に送られ北軍に参戦したインマン(ジュード・ロウ)は、最愛の女性エイダ(ニコール・キッドマン)に再び会うため脱走し、徒歩で故郷であるコールドマウンテンまで旅する。南北戦争を舞台にした純愛ドラマ『コールド マウンテン』(2003年、アンソニー・ミンゲラ監督、アンソニー・ミンゲラ脚本、チャールズ・フレイジャー原作)は、

この映画でレネー・ゼルウィガーがアカデミー助演女優賞やゴールデングローブ賞 助演女優賞、 英国アカデミー賞 助演女優賞などを受賞し、主演のジュード・ロウはアカデミー主演男優賞、ニコール・キッドマンはゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)にノミネートされた人気作品です。私はどうわけかTV放映も含めて3回程度観賞しています。見るたびに引き込まれる作品でした。友だちを戦争で失った南北戦争を脱走して愛する女性の元に逃げ帰るストーリは、政治的な平等、奴隷解放よりも何よりも「愛」に命を捧げることを選択した主人公は、新しい南北戦争の映画ですーネ。

 

アメリカ合衆国第16代大統領 エイブラハム・リンカーンが暗殺される最後の4ヶ月が描かれる伝記的映画『リンカーン(2012年公開、スティーヴン・スピルバーグ監督、トニー・クシュナー脚本、ドリス・カーンズ・グッドウィン原作『リンカン(英語版)』)がありました。スピルパークは、南北戦争の戦場と戦乱を凄惨に描く訳でなく、奴隷解放を訴えるリンカーン(ダニエル・デイ=ルイス)の姿を、憲法修正第14条が共和党と民主党の力関係で奴隷解放の憲法修正第14条を議会に通過させるため、一票の賛成票を獲得するための議会工作の姿を集中的に描いています。議会の中で、国を二分する南北戦争は4年目を迎え、味方である共和党内も不協和音が生まれ、息子が父親の反対を押し切って北軍に入隊するなど苦境に立たされていた。妻からは息子が北軍に参戦する前に戦争を終結させてと迫られていた。映画は、1865年4月14日金曜日にワシントンD.C.のフォード劇場で暗殺された告知で終わった。すぴるぱーくにしては、リンカーンの議会の中のロビー活動を地味に描いた作品でした。アメリカ合衆国憲法修正第14条は、アメリカの政治史にとっては大変重要な内容でした。その第1節では、«アメリカ合衆国で生まれ、あるいは帰化した者、およびその司法権に属することになった者全ては、アメリカ合衆国の市民であり、その住む州の市民である。如何なる州もアメリカ合衆国の市民の特権あるいは免除権を制限する法を作り、あるいは強制してはならない。また、如何なる州も法の適正手続き無しに個人の生命、自由あるいは財産を奪ってはならない。さらに、その司法権の範囲で個人に対する法の平等保護を否定してはならない»と規定しています。

 


1963年9月、K.K.K.がアラバマ州バーミンガムのバプティスト教会を爆破し、4人の少女が死亡しました事件から始まり、ノーベル平和賞を受賞したマーティン・ルーサー・キング.牧師(デビッド・オイェロウォ)の呼びかけでアラバマ州セルマで起こった1965年3月7日«血の日曜日事件≫を題材に描いた作品です。黒人有権者登録の妨害に抗議する600人が立ち上がるアメリカ公民権運動の歴史ドラマ『グローリー/明日への行進』(2014年、 エヴァ・デュヴァネイ 監督、ポール・ウェブ脚本)がありました。白人知事率いる警官隊は群衆を警棒でめった打ちにし、催涙ガスや高圧ホースで水を容赦なく浴びせてデモを鎮圧する残酷な光景の映像が全米に流れると、大きな反響と共感を生んだ。2週間後に再び行われたデモ行進«ワシントン大行進»の参加者は白人も多く含んだ2万5000人にまで膨れ上がりました。キング牧師の黒人公民権運動に賛同する人々は、シドニー・ポワチエやマーロン・ブランド、ハリー・ベラフォンテやチャールトン・ヘストン、ジョセフィン・ベーカーやボブ・ディランなど世界的スターが数多く参加しました。その模様は世界各国に報じられ、この時逮捕されたキング牧師の保釈金はハリー・ベラフォンテが支払ったらしいです。

ケネディー大統領の暗殺の後、大統領となったジョンソン大統領は、«ワシントン大行進»の事態を見て、黒人の公民権を認めた・・・。ジョンソン大統領と公民権運動を提唱するキング牧師との交渉は『グローリー』でよく描かれています。しかし乍ら公民権法制定後、、1965年にマルコムXが暗殺され、そして、1968年4月にキング牧師が暗殺されました。2020年5月25日のジョージ・フロイドさんの暴行死は、アメリカの過去の歴史と大きく繋がっていました。

 

 

 

5月29日、トランプ大統領は首都ワシントンにて発生していた暴動が激化したことにより、一時的にホワイトハウスの地下壕に避難したと報道されています。5月31日、トランプ大統領は暴徒化した一部の抗議活動をANTIFAという極左組織が扇動していると非難して、「ANTIFA」をテロ組織に指定すると表明しました。6月1日には州知事らとの電話会議で各州の対応を「弱腰」と非難、地元当局の行動が不十分なら、自ら軍隊を出動させると表明した。同日にホワイトハウス前で黒人差別に抗議する平和的なデモ参加者に催涙ガスなどで排除し、近くの教会前・セント・ジョーンズ教会で聖書を掲げて記念撮影した。そのことに対して、宗教関係者から「イエスの教えに反するメッセジ」を発したと、非難の声が相次いでいる。抗議デモが過激化したことに尚依然強硬な姿勢をとり続け、「法と秩序」が必要だとして、連邦軍の派遣も辞さない姿勢を崩していなかった。

6月5日、デモ隊はホワイトハウスに続く道に黄色いペンキで巨大な「BLACK LIVES MATTER」の文字を書いた。ワシントンD.C.のミュリエル・バウザー市長は、皮肉にもその通りを「ブラック・ライヴズ・マター・プラザ」と改名した道路標識を掲げた。 翌日、ホワイトハウスに押し寄せるデモ隊に恐れをなしたトランプは、1万人もの兵士の配備を要請した。

 

非暴力を終始一貫掲げていた公民権運動のリーダーであったキング牧師は、「暴動は耳を傾けてもらえない者の言葉である」と語った。

 

これに対し、かつてトランプ政権を支えたマティス前国防長官は、トランプ大統領はアメリカを分断しようとしていると、異例の批判を表明しました。共和党のマカウスキー上院議員はマティス氏の発言を支持、秋の大統領選挙でトランプ大統領を支持するかどうか決めかねているとまで発言した。

 

アメリカ全土の抗議デモのうねりの頂点は、新型コロナウィルスの広がりと、ジョージ・フロイドさんの暴行死があります。だが、そこには人種差別と低所得者層の経済格差による≪命の格差≫がありました。アメリカでの新型コロナウイルスによる死者9万人以上、その内の88%の黒人の死亡率は人種・民族的差別の実態が浮き彫りになっています。黒人の死者の割合が2000人に1人なのに対し、アジア系と中南米系は4300人に1人で、白人は4700人に1人。つまり黒人の死亡率は白人の約2.4倍も高い比率で、アメリカの多民族社会の中でも有色人の死亡率は高いです。皆保険制度のないアメリカでは、依然高い医療費と貧しい人には手に入らない薬・・・、人口密集地や大家族で暮らす人が多いスラム的住環境では、錢のない黒人の命と健康は政治の枠から疎外されているアメリカ社会です。一度は2010年3月に民主党のオバマ大統領の在籍時期に、Patient Protection and Affordable Care Act PPACA「オバマケア」が上下両院を通過しましたが、トランプ大統領の

「アメリカンファスト」の政治の突風によって、「オバマケア」は雲散霧消に消えました。今も依然アメリカの大手企業の富裕層と医療産業と共和党勢力に潰されてます。トランプの2期目の大統領選挙で、新しい政治リーダの立候補者に期待したいです・・・。

 

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