2014年の邦画を眺めて一言で特徴を言えば、社会的政治的、クリティカルな映画が少なくなったなーと感じました。今年だけの特に目立った特徴とはいえませんが、今敢えて社会性を持ったシネマと言えば介護問題のテーマ位だろうーな。映画よりもテレビドラマのほうが寧ろお茶の間に流すドラマとしては視聴率の取れる領域なのだろうーね、テレビディレクターの得意なテーマとして制作されています。
昨年の12/24の総選挙の直前に、敢えて山本薩夫監督の『金環蝕』をレンタルショップで観ました石川達三の小説が原作となっている映画でー、昭和39年夏の与党・民政党の総裁選挙に伴う九州福流川ダム建設が舞台で、公共事業の入札の談合と汚職を扱った政治ドラマです。実際の九頭竜ダム落札を巡る動きを小説化しており、その背景も登場人物も当時の自民党政治家と閣僚の実在人物に相当する顔が登場するようです…。私など、映画で「社会」を表現しようとする監督の気概と迫力を感じました。それゆえに、日本映画界から山本薩夫のようなタイプの監督がいなくなってしまったなーと痛感しています。
以下の作品名は日本アカデミー賞選考対象作品掲載の資料から抜
粋しました。その中から、2013年12月~2014年12月末に公開される作品のうち、私が観賞した作品だけを掲載しました。を10作品選び、更に私の視点で3作品に
を付けました。
●今年も恒例の「日本アカデミー賞」を予測する特集号をアップする時期が来ました。2014年末までにアップしようと努力したのですが、間に合いませんでしたー。例年のように、作品賞とか監督賞とか、主演男優賞・女優賞とか助演男優賞・女優賞とかの個別の最優秀賞を挙げずに、また、一本に絞らずに、自分が見た映画で「イイ作品だったな」「もう一度みたいな」「心象に残った俳優がいたな」「この映画の監督はイイ作品を制作しているな」「映像とセリフと脚本が素晴らしい」…、こんな単純で自分本位の感覚と視点で選びました。また、見たい映画はほかにたくさん上映されていたのですが、残念ながら「時間がなくて見逃した作品」「仕事に追われて映画館へ行くのを忘れていた」「近くの映画館で上映が終わっていた、或は興味があっても東京の映画館へ足を運ばないと見れない作品だった」等々、色々な理由で見逃してしまった映画も数多くありましたー。だから、いくら評価が高くても、残念ながら私が観賞していない映画は、王冠マークを付けませんでした。
封切日 ▼ ▲ 作品名 ▼ ▲
2014-12-20 バンクーバーの朝日
2014-11-29 寄生獣
2014-11-22 日々ロック
2014-11-15 神様の言うとおり
2014-11-15 紙の月
2014-11-08 0.5ミリ
2014-11-01 クローバー
2014-10-25 小野寺の弟・小野寺の姉
2014-10-18 まほろ駅前狂騒曲
2014-10-11 ふしぎな岬の物語
2014-10-11 ぶどうのなみだ
2014-10-04 太陽の坐る場所
2014-10-04 蜩ノ記
2014-09-20 柘榴坂の仇討
2014-09-13 舞妓はレディ
2014-09-13 るろうに剣心 伝説の最期編
2014-09-06 イン・ザ・ヒーロー
2014-08-30 ルパン三世
2014-08-30 TOKYO TRIBE
2014-08-23 喰女-クイメ-
2014-08-16 ホットロード
2014-08-01 るろうに剣心 京都大火編
2014-06-27 渇き。
2014-06-14 春を背負って
2014-06-14 私の男
2014-06-14 わたしのハワイの歩きかた
2014-05-31 万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-
2014-05-24 青天の霹靂
2014-05-17 花と蛇 ZERO
2014-05-16 闇金ウシジマくん Part2
2014-05-10 WOOD JOB!(ウッジョブ)
2014-04-26 テルマエ・ロマエII
2014-04-26 相棒 劇場版III
2014-04-19 そこのみにて光輝く
2014-04-12 クローズEXPLODE
2014-04-04 大人ドロップ
2014-03-08 偉大なる、しゅららぼん
2014-03-07 銀の匙 Silver Spoon
2014-02-15 土竜の唄 潜入捜査官 REIJI
2014-02-08 BUDDHA2 手塚治虫のブッダ -終わりなき旅
2014-01-25 小さいおうち
2014-01-18 黒執事
2014-01-11 ジャッジ!
2014-01-11 トリック劇場版 ラストステージ
2013-12-21 永遠の0
2013-12-21 麦子さんと
●候補作品を下記サイト「第38回日本アカデミー賞選考対象作品」を参考にしました。尚、授賞式は2/27にグランドプリンスホテル新高輪で開催されるのが恒例となっています。
http://www.japan-academy-prize.jp/