数日経つと由依はなみくんに心を開いていた
とても幸せな時間だった

(な)由依

ギュッ

(由)な…なみくん

(な)あったかいね

(由)うん

(な)あっ

そうだ
由依のこと…ゆいはんって呼んでいい?

(由)えっ

なんでその名前知っとるんや

(な)北原っていう女中に聞いたんだけど

(由)り…りえ

(な)いいかなぁ?
ゆいはん

(由)えぇけど…
2人きりの時だけやで

(な)ゆいはん

(由)なみくん

…



なみくんの母親は大奥にいる
名前は「優子」といった
優子は将軍「友慎」のお気に入りだった
しかし優子は友慎から離れたかった
逃げだしたかった
息子のなみくんや夫の康に会いたくてしかたなかった
友慎はそれを許さなかった
(優子)と…友慎様
(友慎)優子

ギュッ

優子は俺のものだ

チュ~…
(優)や…やめて

バシッ

(友)…

優子…
(優)あっ

申し訳ありません

こんなつもりは…
(友)…今日はもう下がれ
(優)友慎様…
(友)下がれ

(優)はい

………
友慎の周りにはたくさんの女がいた
しかし友慎は優子しか好きになれなかった
(友)…
(柏木)友慎様

もっと甘えさせてください

(陽菜)いいえ

友慎様は私を愛してくださるのです

チュッ

(友)…(優子……)
………続く
