コンプライアンスの素揚げ(得) | 公!!光留塾☆期間限定復活分校☆

コンプライアンスの素揚げ(得)

しかるべき佐藤光留です。

 

2024年は毎月興行やったるんやと息巻いてからというもの、忙しさは例年をグンと超えてきました。今年に入って5000回ほど「そんなに無理してやらなくてもいい」と言われる妄想をして逃げようとしました。

 

実際、特に12ヶ月連続で興行やんなくたって誰に怒られるものでもないと思います。じゃあ何でやるのかって、やはり自分自身が「やりたい」と思ったから。

 

そんなもんかと思われますが、最近は「幸せ」というものについてよく考えるようになりました。

 

以前はお金をたくさん稼いでいる事が幸せだと思っていました。大きな団体で大きなタイトルを取って大きく雑誌に載って。外車に載って高い服を着る事は、少なくとも悪には思いませんでした。

 

が、最近は全く別の価値観が生まれてきました。もちろんお金は大事です。が、だいたい金持ちってのは他人と自分を比べて優越感にビタビタ浸る訳です。そして自分より収入や財産の少ない人を見下し幸せを感じるのです。自分もそれが普通だと思っていました。

 

でも考えてみてください。その理論でいくと、世界で1番のお金持ち以外は全員不幸です。で、だいたい世界で◯番目の金持ちなんて人々は、躍起になって自分より金持ちな人を引き摺り下ろそうとしたりはしません。

 

お金の価値は毎日変わります。今は円が非常に安く、原宿なんて外国人観光客ばかりです。その中で日本人が日本人を相手に「俺の方が金持ち」と言い続けています。他人の財産をニュースにして自分の収入にしています。

 

お金は大切です。でも、それだけで「幸せ」かどうかはわかりません。

 

というか、そもそも「幸せ」とはなんなのか。43歳で、なかなか気持ち悪い事を考えるようになりました。そんな時に見たのが漫才協会の映画です。

 

佐藤光留が大好きナイツの塙さんが監督を務めたアレです。

 

芸人の中で「面白い」「面白くない」を、ずっとテレビに出ている芸人さんの中で決めていました。が、そもそもテレビに出ない芸人さんもいるのです。もちろんテレビに出れない芸人さんもいますが、主戦場がテレビでない芸人さんというのは非常に多いのです。その芸人さんの尖った芸風は、本当に心を撃ち抜くレベルでした。

 

もうお亡くなりになってしまいましたが、ナンセンスのエピソードは自分のプロレス観に大きな影響を与えてくれました。

 

「赤上げて、白上げない」でお馴染みの旗揚げゲームの創造主であったナンセンス。大ベテランでしたが、ツッコミの原田さんは認知症が進んでしまい、「俺のセリフなんだっけな」と舞台上で聞くのです。しかしボケの岸野さんは耳が遠く、直立不動のまま前を向いていたそうです。

 

この話しを聞いた時は、本当に立てなくなるぐらい笑いました。同時に「人の病気を笑うんじゃない」という人もいましたが、よくよく考えていただきたい。

 

なんでそんな年齢にもなって、ナンセンスは舞台に立っていたのか。それはもう「舞台に立ちたかったから」です。作り上げたネタを披露して笑いをとった訳ではないかもしれませんし、きっとテレビにも出せない笑いだったと思います。それでも舞台に立つ事は「幸せ」だったと思います。

 

プロレスラーにとっても、リングの上は日常であり目標であり仕事場です。そこに立てなくなった時の事を考えたら、それはとても幸せとは思えませんでした。

 

もちろんたくさん稼げたら嬉しいですが、そこにプロレスのない人生が自分に送れるとは思いません。やりたい事が出来るのも幸せですが、そのための困難が訪れる事もまた幸せ。プロレスに携われなければ、それはもう幸せではないのです。

 

12ヶ月連続興行は、すぐにすぐ達成出来る目標ではありません。何億円あっても、誰かに任せて「佐藤光留自主興行」とは言いたくない。自分で会場を取り、自分でチケットを発注する事でしか快楽を得れない。それを12ヶ月、1年続ける事でしか達成出来ないのです。

 

煌めく86を車屋で見た時、それに自分が乗る姿を想像した時の期待と興奮。それが困難と同時にやってくるのです。1日2日、たった1時間根詰まっただけで「もうやめた」なんて言ってなるものかという話しです。

 

4月は「NO COMPLIANCE  PRO-WRESTLINGプレ旗揚げ戦」です。

 

ただでさえ専門誌に取材もされない佐藤光留興行ですが、さらにコンプライアンスだらけで表立って出来なくなったプロレスをギリギリのラインでやってみようという悪ふ…革新的な興行です。

 

今回はプレ旗揚げなので、PPVがあります。もちろん本格的にダメな時は「しばらくお待ちください」です。テーマ曲含め、会場でしか全貌は見れません。

 

他人にどう思われたって良いです。佐藤光留は自分のプロレスを誰とも比べません。自分自身は1人だけなのです。怖さはあります。常に収支が神経をすり減らしてきます。

 

その全てを手に持って、リングでばら撒いて火を付けてコンプライアンスを香ばしく調理したやります。恨みは忘れねぇからな。それとこれとは話しが別だからな。覚悟しろコンプライアンス。

 

クロダイの餌にしてやる。

 

ニコプロpresents「NO COMPLIANCE PRO-WRESTLINGプレ旗揚げ戦」

ベースメントモンスター王子大会

2024年4月27日

開場 0時00分

開始 3時00分

チケット料金

当日券のみ5500円

参戦選手

佐藤光留

「2」

佐野直

阿部史典

岡田剛史

若松大樹

チチャリート翔暉

斎藤拓海

塚本竜馬