「大陸の高気圧が徐々に張り出して、いよいよ本格的な冬がやってきます。」
そんな天気予報を耳にして、
あと1日で完歩予定の【甲州道中】の歩き旅を先週末に決行!
最寄り駅を始発電車で出発したのはいいけれど、
京王線の人身事故に遭遇してしまい、乗っていた電車が運転打ち切り。
中止も考えましたが雪が降ってしまってはちょっと・・・
意を決して吉祥寺経由で信州へ向かいましたが、甲府ですでに1時間遅れ。
それでも何とか1時間遅れの午前11時、前回終点のJRすずらんの里駅からリスタート。
国道20号線に出て、3km先の「金沢宿」を目指します。
天気も良く風も穏やかで絶好のウォーキング日和♪
すぐに国道を離れて旧道へ。
緩い坂道の上に「御射山神戸の一里塚」。
この一里塚は甲州道中唯一、往時のままの姿の両塚が残っています。
特に西塚のケヤキの木は樹齢400年超、まさに江戸時代からそのまま(↑)。
葉を落としていてもその樹勢を感じられるほど見事な一里塚でした。
やがて国道に合流して「金沢宿」。
権現の森の先から田んぼの中の道、周辺は一大寒天生産地。
乾燥した晴天と夜の氷点下の冷え込みが美味しい寒天作りに適しているようです。
中央本線を越えて潜って、さらに中央道の高架をアンダーパスすると茅野。
道路脇に「寒天蔵」や「神社」が点在する、素敵な街並みが待っていました。
茅野の町はずれから甲州道中は山間のルートへ。
民家の間を縫うように、そして所々に一里塚、標石、道祖神、常夜燈、寺院・・・
江戸五街道ならではの風情が楽しめるエリア。
そして金沢宿から13km、「上諏訪宿」。
「上諏訪宿」は酒の宿(笑)
「真澄」「横笛」「本金」「麗人」・・・飲んだこともある銘酒の酒蔵が集まっていました。
試飲?心が揺れましたが陽も傾いてきましたので、手綱を締めて。
小平本陣の先から道中は再び山間へ。
江戸日本橋から付かず離れず並走していた国道とはここでお別れ。
ジワッと高度を上げると左手に諏訪湖が見えていました。
西日を浴びた逆光の中、大きな湖面がキラキラと輝いています。
途中には棚田もあって、季節が違えば絶景が広がっていたかも知れません。
最後の一里塚「富部の一里塚」を過ぎると残り約1km。
そしてついに諏訪大社下社秋宮で中山道と合流。
日本橋から210km、延べ9日掛りで「下諏訪宿」到着!
東海道や中山道に比べマイナーな甲州道中ですが、歩き応えは十分。
標高も高く峠も厳しく、道中の見所も少ないものの、
図らずも江戸時代の先人たちの苦労を知る事になり、いい勉強になりました。
帰りは特急あずさ。再び人身事故で遅延発生でしたが、のんびりと白ワイン。
旅の終わりの余韻を楽しみました。
さて、残るは「中山道」と「奥州街道」、次はどちらの旅にしようか思案中・・・