Sunshine〜キミが僕の太陽〜
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#2/From Kaz
『翔ちゃん、35歳ですって!四捨五入で40ですよもう立派なオジサンですねおめでとうございます』
もう一つの個別ラインはカズだった。
『そんなオジサンに朗報です。』
『私は翔ちゃんのライバルじゃなくて味方です。』
『最近あの人、後輩とかとやたら仲良くしてますけど気にしないでくださいね。
あんなのは翔ちゃんの気を引きたいか、自分の気を紛らわせてるかどっちかですから』
『もういっそ今年は翔ちゃん行っちゃっていいと思いますけど。その時は言ってくださいね、フォローするんで。
それじゃ、良い1年を。』
「勝手に四捨五入すんなっての、」
思わず独り言を呟く。
っつーか。
何?
潤も、カズも。
・・・実は、カズにはなんとなくバレちゃってる自覚はあった、けど。
それにしても。
「なんだって急に・・・、」
俺は今のこの状態で満足してるんだって。
雅紀(アイツ)は、甘えるのも合わせるのも上手で
それだけにひょっとしたら雅紀(アイツ)も俺の事?、って思うことは多々あれど。
離れて一人家に帰るとやっぱりそう思ってるのはきっと俺だけじゃない、
勘違いすんな俺、
ってその度に現実へと自分を引き戻して来た。
『四捨五入すんなよ、』
『っつーか、俺、別にリアルに行こうとか思ってねーし』
『仲良しアラシでまた1年ヨロシク』
そう送信して手が止まる。
「ハァ・・・、」
脳裏に浮かぶ、雅紀の笑顔。
ただのmate(ナカマ)としてだけじゃなく恋愛対象として雅紀を見ていることに気付いてから
差し支えない程度に絡んでは欲求を満たして来たけれど。
「ハァ・・・、」
カズは『にのあいコンビ』って、世間一般、広くに雅紀と仲がいいって知られてて。
そう言った点でいうと俺のカモフラージュ的な意味でカズの絡みは追い風ではあったけれど
実は密かに、カズが言うように最近の雅紀の、メンバー以外の交友関係にはヤキモキしていた。
Vvv、Vvv、
止まったままの手の中で、再びスマホが震えた。