(4)
「俺も・・・、」
俺も、なに?
ヘンな間(ま)を取るし
なんか、真面目に見つめてくるし、
いつもの翔ちゃんとちょっと違って
心臓がドキドキし出す。
「なに?しょぉちゃん、どしたの?あ、酔っ払った?僕お水持ってこよっか、それとももう一本飲む?」
胸のドキドキが聞こえちゃいそうで、早口言葉みたいに勝手に口がしゃべって
キッチンに逃げようと思って腰を上げたら
グイって左手を掴まれて
「わ、」
バランスを崩して翔ちゃんにぶつかった。
「あっ、ごめ、」
体勢を戻そうと思ったのに
そのまま抱きしめられて
どくんどくんって、心臓のスピードが上がる。
「しょ、」
「相葉くんは頑張ったよ、」
ガッチリハグされたまま。
翔ちゃんがそう言うから
また涙腺が熱くゆるんで
「・・・ん、ありが、
・・・ありがとう・・・」
涙声に、なる。
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