キミがボクの優勝旗(3) | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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(3)



「ど?落ち着いた?」



フッて笑った翔ちゃんがいつもよりカッコよく見えて、思わず目をそらす。


オープニングで、ガッチガチだった僕に

背後(うしろ)から『頑張れ、ガンバレ、』って声を掛けてくれてめちゃめちゃ心強かったのを思い出して

そうだ、お礼言ってなかったって思って翔ちゃんを見た。


『ん?』って、僕の横で同じように膝を抱えた翔ちゃんが首を傾げて微笑む。


なんだか照れくさいけど、お礼はちゃんとしたい。




「あの、しょぉちゃん、ありがとね。」

「ん?」

「ガンバレ、って、すげー嬉しかったからさ。あのしょぉちゃんの声に、ドンって背中押された気がする。」




目を見て言ったけど、

間近で見る翔ちゃんの瞳(め)の大きさにやっぱ照れくさくなって足の指先を見た。




「相葉くんらしい、いい司会だったって思ってるよ。

みんな、裏でモニター見て応援してた。事務所の人間だけじゃなくて、相葉くんの事、本当にみんなで応援してたよ。

あんなに裏でまでみんながモニター見てる紅白って今までなかったんじゃないかな、」


「え・・・、」




翔ちゃんの言葉に、顔を上げてもう一度翔ちゃんを見た。




「みんな、相葉くんの事、大好きなんだよ。」




翔ちゃんが優しい顔で笑って、その瞳(め)が、一瞬憂いをまとったように艶めいた。



とくん、



なに・・・

なに、この間(ま)・・・



翔ちゃんが、僕を、見つめる。


僕も、翔ちゃんから目が離せない。