Reactivated Love #59S | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
腐寄りにつきノーマルアラシックさまは速やかにご退出くださいませ。

最初お話→#1A
前回のお話→#58A
前回のSide-S
ウラガワ→Side-A




「謝らないで?

・・・しょぉちゃん?どしたの?」




雅紀が不安そうな声を出す。



そうだよな、

そりゃそうだよ・・・



でも、



分かってるけど。



ゆっくりと顔を上げると

雅紀が右手で頬に触れて

ふわり、と唇が触れた。




胸に渦巻いたこの想いを

どう、伝えればいいのか

考えあぐねていたら




「しょぉちゃん・・・」




そう呟いた雅紀が

髪越しにまたキスを落としてきて




「しょぉちゃん、

大好きだよ・・・?」




まっすぐに気持ちを伝えてくれる。



ありがとう、雅紀。

ごめんな、俺メンドクセェよな?



でも



自分で自分の気持ちにケリをつけなきゃ

いつまで経っても引きずっちまうからさ



もうちょっと待って?


時間を・・・


くれないか・・・?




「・・・ゴメン、

俺の問題だから・・・」




雅紀の指がピクッと動いた。




「何、が・・・?」




・・・無垢さが、胸をギュッと掴む。




「雅紀は悪くないから。」




そう。


雅紀はちっとも悪くない。




「しょぉちゃん、

顔上げて?」




雅紀の両手に頬を掴まれて

顔を上げさせられる。




「大好き、だよ・・・?」




何度も、

何度も、

確認するように

雅紀が『好き』を伝えてくれる。



その度に、

己の猜疑心が

雅紀の綺麗なキモチを汚してしまいそうで



見透かしてくるような

黒目がちな雅紀の瞳(め)に

言葉を失っていると




・・・ちゅ、


ちゅっ、


ちゅ・・・




雅紀が遠慮がちに、

でも優しく


包み込むようなキスを


おでこ、


瞼、頬、と。




キモチを伝えるように

そっと押し付けられて。



唇に舞い戻った
雅紀の唇を捕まえて



ゴメンと

ありがとうとを伝えるように



口を開いて

深く、受け入れた。