最初から→*1
前回のお話→*29
キミカケ*30
円通院の中へ案内してもらったおれたちは、
靴を脱いだ時に宮城くんに呼び止められた。
「お二人、可愛い事しますねー!
ちょっと失礼して一枚撮らせてくださいね、」
「くふふふっ!
アレ気付いちゃった?」
そう、おれたちは今回のグッズでプロデュースした靴下もお揃いで履いていた。
「ハイ、オッケーでーす、」
「なんか改めて言われると照れるわ。」
「くふふ、ホントだね。」
笑顔を残しながら本殿の奥へ進むと、
きらびやかな装飾品が目に入ってきた。
「凄い!
うわぁ・・・、
えっ、写真撮ってもいいですかっ?」
翔ちゃんが目をキラキラさせてる。
ふふ、かわいいなぁ・・・
住職が説明してくれる間、翔ちゃんより少し後ろに立って
翔ちゃんの嬉しそうな表情(カオ)をこっそり見ていた。
説明を聞き終わると、
翔ちゃんの希望で少しじっくり見る時間をもらったおれたちは
外からの鳥のさえずりが聞こえる中
ゆっくりと国宝級の美術品を眺めている。
「・・・はぁ~、すっごいね。
しょぉちゃん見て?
ハートとかスペードもあるよ、おしゃれだね!」
「おぉー、確かに!
オシャレ、オシャレ!」
同じ温度になって
おんなじように感じてくれる翔ちゃんが大好き・・・
嬉しくてあったかい気持ちになりながら、
その後も・・・
マネージャーから先を急かされるまで、
おれたちは競争するように隠された西洋のマークを見つけては
お互いに教え合って楽しんだ。
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