SASS the movie novelized Ⅶ #2 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
腐寄りにつきノーマルアラシックさまは速やかにご退出くださいませ。

櫻葉 Short Story the Movie
Episode Seven
Novelized Ver. Edited 2015
 

前回のお話 #1

 SASS*Ⅶ ~Side N~ #2



 
シンと鎮まる楽屋。

ふぅ、っと、ため息をついてから
静かに櫻井が口を開く。
 



「雅紀・・・、

お前・・・

いつからそんなくだらない事言うようになったんだよ・・・」
 


「くだらなくなんかないよ!! 

おれ・・・
しょぉちゃんの事・・・
好きだからっ・・・

やっぱ気になるじゃん・・・」



 
珍しく感情を前面に押し出している相葉の態度を見つめ、

もう一度小さくため息をつくと
櫻井が諭すように言った。



 
「・・・俺たち・・・

ちょっと互いに距離・・・
置いた方がいいのかもな・・・。」
 


「えっ・・・?!」



 
考えてもみなかった

予想外の櫻井の言葉に、

相葉が動揺を隠せず立ち竦(すく)む。



 
「えっ・・・?

しょぉちゃ・・・?

ちょっと待って、なに言って・・・?! 」
 



相葉が縋るように見つめても

櫻井は感情を読み取ることができない横顔で手元の新聞に視線を落としてしまう。
 



ドクン、

ドクン、

ドクン、



こめかみが、脈を打つ。

胸が気持ち悪く渦巻いて、

指先が冷たくなっていく。




「なん・・・で!? 」



 
詰まりそうな息で
やっと声を絞り出した相葉の方に
ゆらりと顔を向けた櫻井は、


怒ったような、

困ったような、



どちらとも取れる視線で
不安に揺れる相葉の瞳(め)を見つめる。