『分っかんね・・・』
さっきまでおれのことを煽りまくってたショウくんが、そう呟いて頭をソファーに任せた。
「しょぉくん?」
「悪りィ。ゴメンな、無理・・・させたな・・・」
完全にオフろうとしてるショウくんが顎を上げたまま目を閉じる・・・
なんだよ。ズルいじゃん、おれをこんなにさせておいて勝手に我に返ってんなよ。
ケーケンはなくたって・・・トリコにしたオンナノコの数は負けてないと思うよ?
ディスコスターさまをナメんなよ?
「もう・・・、おしまい?」
伏し目がちに見つめて、頬にそっと手を添える。
![{6C28041C-0666-4853-BD42-F46F0B471387:01}](https://stat.ameba.jp/user_images/20150324/02/sasick/12/3f/j/o0480028213254015290.jpg?caw=800)
「もう・・・教えてくれないの・・・?
予行演習は終わり・・・?
それとも、オトコは、・・・やっぱり気持ちワルイ・・・?」
頬に添えた手の、親指だけを往復滑らせて頬に弧を描く。
「そう・・・じゃ、ない・・・けど・・・」
ホラ、ショウくんの目がまっすぐ見つめ返してきた。
口を少し開いて浅く息をしながら、鼻先が触れそうな距離までゆっくりと近付いて止まる。
「もっと・・・、教えてくれないの?
おれは・・・半殺しされたままで眠らないといけない?
おれ・・・けっこうヤバい感じなんだけど。」
ソファーの上に置かれていたショウくんの左手を取って、自分の腰へと誘導する。
「だ・・・って、いいのかよ・・・赦してって、言ってただろ・・・?」
「ソレは・・・だって・・・その・・・、ッ」
チュ・・・
キス、された。
「ごめん。悪りィ、分かってるよ・・・」
・・・分かんないけど・・・。
ショウくんは、たぶん本気でおれに教えてくれようとしたんだ。
でも・・・、途中でオトコのおれに教えるなんて、って思って。
おれにも赦して、って言われて、それで『分かんなく』なっちゃったんだ・・・。
おれが、意思表示さえすれば、続きを・・・してもらえる・・・?
「しょぉくん?おれに・・・教えてくれない?」