Discostar★Love 62 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
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『どうする・・・?こんな風に・・・迫られたら・・・』


ハァァァァ、何やってんだ、俺。


アイバくんが去った岩風呂で1人大きくため息をつく。


でもさ。

脱衣所であんなマジマジとカラダ見られたり

冗談で腰に触れた時の態度・・・とかさ

つい、揶揄(からか)いたくなンのは仕方なくね?



『どうする・・・?こんな風に・・・迫られたら・・・』


ブクブクブク・・・


目の際まで湯の中に潜る。

至近距離で感じたアイバくんの息遣い・・・

もうちょっと押したら・・・イけそうだったかな・・・



イヤイヤイヤ!!

何考えてんの、俺ッ!!

ダメでしょ。

オトコでしょ。


ブクブクブク・・・


頭も全部潜って、息のギリギリまで我慢する。


ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、


外音が遮断され、水中で自分の鼓動だけが耳のすぐ内側で響く。

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ザバアッ!!


突然、水中から力強く引き揚げられる。

何?!何だ?!


「ショウくん?!大丈夫?!ねぇっ!ショウくんっ!!」

「・・・アイバくん?」

「はっ・・・!!アレ?大・・・丈夫・・・?」


目の前に、泣きそうになってるアイバくんの顔。


「アイバくん・・・?」

「よ・・・よかっ、ビックリし・・・、おぼれたのかと・・・」


え?泣く?泣く?!


「ゴメン、驚かせて。」

「よぉい、ドンッ!!」


バシャン!


えッ?!
なに?どういう事?!


ザバッ!


「ちょ、ホラ、ショウくんも!」

「お?おう?!」

「ハイ、吸って!!」

スゥー?

「吐いてぇ!!」

ハァー??

「吸って!ハイッ、ゴー!!」


バシャンッ!ブクブク・・・


ワケ分かんないまま、アイバくんにつられて風呂の中。

大の大人が二人で息止めて競争なんてさ。



・・・さっきのアイバくんの顔・・・泣きそうになってたな・・・

競争なんて、涙、誤魔化したのかな・・・

あんな風に心配されるって、悪くないな・・・

息の苦しい胸に愛おしさを含んだ嬉しさが込み上げた。

初めての感情でよく分からないけど、・・・俺はアイバくんを大切だと思い始めてる。

多分おそらく、ただの友達以上に。