Lurked Gloom 4 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
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前回までのお話

Lurked Gloom【1】 【2】 【3】




[同日火曜日 22:30 Side.M]




「でも、まー、何で腹筋なの?」


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オレのマンションのダイニング。
パスタを口に運びながら聞いてみる。



「そう!聞いてくれる?おれさ、ちょっと最近腹回り気になってんの!」



相葉くんが左手で、大して肉のついてない腹をさすりながら、右手のフォークでサーモンにイクラを器用に乗せてパクッと食べる。

ふふふっ、言ってることと行動が伴ってないけど?



「しょぉちゃんはもっと太ってもいいって言うんだけどさ、ハワイ行ったら脱ぐでしょ?やっぱ少しでも引き締めないとって思うわけですよ。」


「っつうか まー、こないだまで体重減っちゃったって言ってなかった?それで締める腹あんの?」



フォークを置いてテーブル越しに上半身を乗り出し、右手で相葉くんのシャツの裾を捲ろうとしたら急に怯えたような目をして身を引かれた・・・

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・・・なんだよ、そんなつもりじゃないって。
そう思ったけど、そんな身構えられたらさ。



「あ・・・いや、ゴメン。・・・ほら、映画撮り終わったからさ。ちっと肉付いちゃったかなって。」


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だからそんな上目使いで見たあと伏せ目しながら頬染めて謝んなっての。
オレ今ちょっと翔さんのキモチ分かっちゃったかも。



「・・・ま、いいけど。それで?ハワイに行くまでオレんち通って来るって?それ翔さん知ってんの?」


「う~ん、それがさ・・・まだ言ってないっつうか・・・」



妙に可愛く言葉を濁すからちょっと悪戯ゴコロが生まれちゃったんだよね。



「・・・翔さんに内緒で引き締めちゃう?」

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「・・・えっ」



「いやさ、アレでしょ?翔さん心配性だから・・・。また無理に鍛えようとしなくていいのなんのって、言われちゃうのが嫌なんでしょ?違うの?」


「いや・・・嫌、っつうかさ・・・」


「単に心配かけたくない?」


「うん・・・まぁ・・・そんなとこかな・・・」


「じゃあいいじゃん、決まりっ!」


「えっ?」


「いいよ、オレも翔さんには内緒にしてあげるからさ。まーはいつでも好きな時にオレんち来てマシーンでもシャワーでも好きに使えばいいよ。イイ感じに締めてから驚かせてやったら?」








[同日深夜 0:30 Side.A]




『翔ちゃん お疲れさま。連絡遅くなってごめん。マツジュンの誕生日プレゼントを買いに行って飯食って帰って来ました。今日は一緒に帰れなくてごめんね。次会えるのは雑誌撮り?木曜?金曜日かな?じゃぁね、おやすみ。   雅紀』



シャワーの後、左手で髪を拭きながらそうメールを打ち、そのままソファーにコロンと横になって、早く翔ちゃんに逢いたいなぁ、って考える。


明日は翔ちゃん赤坂で収録か・・・


明後日は俺が麹町だし雑誌の取材立て込み始めたし・・・


はぁ・・・・・・しばらくゆっくりは逢えないのかな・・・


なんか・・・今日は疲れたな・・・



そうやってまどろむうち、そのまま寝てしまった。

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テーブルの上に無造作に投げ置かれたキーケースには、自分ちのカギと翔ちゃんちのカギに並んで、新しく、マツジュンの家のカギがつけられていた。




翔ちゃんの愛情に安心しきってたおれは



歯車のかみ合わせがズレ始めてしまったことに




この時はちっとも気付いちゃいなかったんだ・・・







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... to be continued